マイナンバー通知の不達はそんなに問題か

20150927-OYT1I50036-L.jpg 新聞社の調査で、マイナンバーの通知が不達になるおそれがあると報道されていた。
来月5日以降、全国5200万世帯に郵送される共通番号(マイナンバー)の「通知カード」について、99の政令指定都市、特別区、中核市、県庁所在地のうち、3分の1に当たる35自治体で、1割以上が宛先に届かずに戻ってくると予測していることが、読売新聞の調査でわかった。
"マイナンバー 通知 不達" でググると、あちこちの新聞が同様の報道をしていることがわかる。

記事は、これが大きな問題だと報じているわけだが、私には不達がそんなに大きな問題だとは思えない。
「通知が届かない」というクレームの発生や、窓口にマイナンバーを教えてくれという住民が殺到するなど、市役所に混乱が生じると問題はあるけれど、10月の早い時期に、全住民にマイナンバーが伝わらなくても、困ることはないだろう。

【補足】 受取人不在-持ち帰り郵便物は、7日間配達局が預かるので、郵便局にも殺到が予想される。


早期にマイナンバーが必要になるのは、給与や報酬を受け取る人が、支払元からマイナンバーの提示を求められる場合だろう。これらの会社は、1月からの源泉徴収手続きでマイナンバーを付す必要があるから、その準備のために、早いうちから従業員等のマイナンバーを収集するだろう。
それに次いで、年明けからの税の諸手続きで、いざ申告しようとしてマイナンバーがわからなかったら困るだろう。

つまり、マイナンバーが必要となる場面に至る前に、本人がそれを知れば良いわけで、いついつまでに全住民に知らせなければならないなどと考える必要はない。必要になれば市役所に聴く、原理的にはそれで良いはずである。完全な通知を目的とするのではなく、必要になったときに本人に通知するのでは一斉に利用開始されたときに照会が殺到するから、それを回避するための準備作業というのが通知の本質であろう。

不達が発生したとしても、マイナンバーが届いていないという申し出に対し、市役所が不達返送された通知郵便物の山から該当通知を探して確認できるなら、それを渡せば良いだけのように思う。
一方、返送された通知が見当たらない場合だが、通知は簡易書留で送付されるから、受取人を確認する(受領印も押す)はずなので、そうそう誤配はおきないと思うが、返送されていないし、本人にも届いていない場合は(本人の思い違いとか、来てたけどなくしてしまったとか、いろいろバリエーションがあるだろう)、マイナンバーが漏洩した怖れがあるから、番号を振り直すということになるのだろうか(年金番号の流出事件でとられた対応に準じるならそうではないか)。


こういう問題は、マイナンバー自体をまるで機密情報のように考え、権限のある人以外に知らせないことを原則としたために起こっているもので、その原則を遵守することは困難だと思う。また、その原則を守ったからと言ってプライバシー侵害の危険が著しく下がるほどの効果があるのかも疑わしい。

マイナンバーが漏洩したといっても、本人がうっかり漏らしてしまった場合に、番号を振り直すなんてことしてたら、制度が崩壊してしまう。当然、そういうことは認められないはずだが、そうすると、「あれほど他人に知られてはいけないといっておいて、うっかり漏らしてしまった時には対応してくれないのか、私のプライバシーはどうしてくれるんだ」というクレームも予測される。


現在のルールを遵守しようとすれば、従業員のマイナンバーを収集する企業等は、マイナンバー記載書類(給与支払い明細など)・情報システムを、ちゃんと鍵のかかるところで、厳重なアクセス・コントロールの下に置かなければならず、そのために新たな投資が強いられるし、運用負担も大きくなる。

しかし、普通に考えて、会社の給与担当者がそんな面倒なことを本当に遵守するのか、小さな会社で徹底できるか、大きな会社なら逆に関与する社員が多くて全員に徹底できるか、一人ひとりの社員の認識はどうなのか、疑問はいっぱいである。しかも、マイナンバーが漏れるより、その人の住所や電話番号が漏れる方が、ずっと現実的被害を引き起こすおそれが大きいのではないだろうか。本当はそっちに気を遣ってくるべきだっただろう。

私は以前から、マイナンバーは役所が付けた名前と考えて、名前と同様の情報管理を行えば十分であると考えている。米国のSSNのように番号を知っていることを本人確認にする愚を犯さず、守るべき個人情報の実態の方(マイナンバーは漏れたとしても、住所も電話番号も、性別も生年月日も推測されない。名前だったら性別が推測されるだろうけど)をきちんとすることを考えるべきだと思う。

マイナンバーが付いた状態で個人情報が流通すると名寄せの危険が発生するということは理解できるけれど、マイナンバーなどついていなくても名簿屋は名寄せによって付加価値を高めた個人情報を販売しているという。
住民一人一人が自己のマイナンバーの流通をコントロールする意識を持つこと、法律で認められた場合を除き、他人のマイナンバーを収集してはならない、収集者には情報管理責任が発生する(罰則がある)ことで十分ではないだろうか。
無暗に重たい保護対策をする前に、何のために保護するのか、その理解が先だろう。

政府は、個人情報保護に細心の注意を払ったのだろうが、それがむしろ仇となって、マイナンバーを何かこわいものであるかのような雰囲気を作り出してしまったのではないだろうか。

ちなみに、政府だから信用するという人は少ない。政府に国民のプライバシーを守らせるのは「猫に魚の番をさせる」に等しいことであるというのも、国民総背番号制反対の理屈だったのではないだろうか。


マス・メディアも、いたずらに危機感を煽るような報道をせず、マイナンバーの正しい理解を促進するような報道をすべきだと思う。そうしないのは、センセーショナルでないと記事にならないからだろうか、それとも、記者自身がマイナンバーを本当には理解していないからだろうか。

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スーパームーン

P1010502-crop.jpg 昨夜はスーパームーン、月が地球に近いところで満月になる。
(写真は安物のデジタルカメラでズームいっぱいにして撮ったものをトリミング。かなり粗い画像なのでクリック拡大はおすすめしない)
全国的に話題になっているようだし、ヨーロッパでは皆既月食も見られ、テレビでも各地の月がとりあげられていた。
私の自宅付近では、20時頃までは雲の切れ目が広く、すっきりした月が見られたが、少し遅くなると全天に雲がかかってしまった。見えているうちに写真が撮れてよかった。

スーパームーンの解説はWikipediaにゆずるとして、一昨日が十五夜で、昨日が満月という、ちょっと不思議な暦になっていたが、満月の齢は14.76日なので、朔を1日で始めれば、こういう巡りあわせは結構あるようだ。

旧暦の15日は満月と単純に思っていて、旧暦で月の形を推測したり、旧暦がわからなくてもカレンダーの六曜で朔日はわかるから、それで月の形を推測するなどしていたのだけれど、厳密にはそうではないわけだ。


yamigakunyumon.jpg ということで昨夜は暦の上では十六夜、昔から「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」(私はなぜか、「月は望月をのみ見るものかは」と覚えているのだけれど)と言うように、十六夜も愛でたというが、今月は十六夜は満月というから、そういう趣には合わないかもしれない。

月夜には似合わない話だけれど、中野 純『「闇学」入門』によると、「二十六夜待ち」と呼ばれる月待ちの習俗があって、真っ暗な山を登って、午前3時頃の月の出を見るという話がある。二十六日の月というのは、三日月を裏返したものである。なお、同書によると、古来日本の山登りというのは、夜中に登って、頂上でご来光を拝むものだという。

十六夜に戻ると、兼好法師はそうとうの天邪鬼で「月は隈なきをのみ見るものかは」と言ったのだろうけれど、たしかに満月、ましてやスーパームーンだけをありがたがるのはミーハー趣味と言えばそうである。月に憑かれたり、狼に変身するのは満月だろう。

何はともあれ、大変綺麗な、そして立派な月であった。

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プレミアム商品券に落選

私の居住市でも、いよいよプレミアム商品券が売り出されると書いたけれど、そのとき「微妙」としたように、抽選の結果、落選となりましたという通知が届いた。

201508premiumshohinken-crop.png 発行される商品券は、1冊12,000円分(購入価格10,000円)で、発行総数は14,500冊である。1人5冊までの購入制限があり、申込時に希望冊数を書くことになっている。
現在の市の人口は 67,251人、世帯数は 27,419である。

さて、落選通知によると、申込総数は、発行総数の4倍強の60,000冊分ということなのだが、私もそうだったが、申し込むなら上限いっぱいの5冊で申し込むのではないだろうか。そうすると1万2千人ぐらいが申し込んだと言う計算になるのだけれど、一方、当選は同様5冊で当てていくなら3000人弱、当選確率は1/4である。1世帯2人で申し込んだら、2人ともはずれるのは9/16である。
はずれたから言うのだけれど、1世帯1冊だったら、申込者の状況が変わらないなら申し込んだ人全員に当たってまだ余る。全世帯が申し込んでいても当選確率は1/2である。

1世帯1冊の申し込みにして、余った分だけ抽選とかでも良かったような気がする。
商工会は今までも毎年のように商品券を発行していた。プレミア分は1,000円(11,000円分を10,000円で販売)だったし、販売数もずっと少なかったが、1人1冊限りで販売していた。何故、同様にしなかったのだろう。
広く市民に行き渡ることにはあまり重きをおかず、売り切りやすさを優先したようにも思える。
はずれた者のやっかみである。

落選通知には、抽選方法などの問い合わせは受け付けないと書いてあった(残念ながら通知ハガキそのものは写真を撮る前に捨ててしまったのでアップできない)が、落選者からのクレームまがいの問い合わせがあると予測していたように思うのは私だけだろうか。

商品券の販売については、全国あちこちで、先着順にしたところでは夏の暑いときに大勢が並ばされ、気分が悪くなる人が出たとか、きちんと整列させなかったとか、複数個所で販売したところでは、どこかに売れ残りがないか探し回った人がいるとか、いろいろ問題があったと報じられている。
また、一人で数百万円分も買い込んだ人がいたとか、12,000円分を11,000円で売ってサヤを稼いだ人がいるとか、税金の使い途として適正だったのかという意見もあるようだ。

とにかく、せっかく楽しみにしていたのだけれど、残念なことであった。

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Amazonビデオ

2015-09-26_221314-crops.png Amazonからのメールで、Amazonビデオというサービスが開始されたことを知った。

同種のサービスは、このところNetFlixというのが話題になっている。また、以前から、Yahoo動画などもある。
ビデオ・サービスには昔から関心があるけれど、無料で見られるものは限られている、しっかり鑑賞するにはやはりテレビの大画面に限る、ということで、動作確認以上のことはしてこなかった。

とりあえずPCと、Android端末(スマホ、タブレット)で見てみた。
画質は悪くない。古いTVドラマなどはもとがNTSCだから、そう綺麗にはならないが、映画作品はHDで見られる。また、再生もなめらかである。適切な先読み・バッファリングが行われているのだと思う。

ブラウザーは普段はChromeを使っているのだが、Safari、IE、FireFoxのほうが綺麗になるという旨のメッセージが出るので、IEで見てみると、なるほどIEで再生するほうが綺麗なようだ。
Android端末は専用アプリがある。こちらも快適である。少々古いタブレットでも再生はなめらかである。ただし、タブレットでも画面は大きくないから、高精細の値打ちはわからない。

Amazonからは、FireTV stickの予約販売の案内も来ていた。今なら(9月26日まで)、3,000円引きの1,980円で購入できるという。ちょっと調べると、Miracastにも対応しているようなので、最悪でもタブレット画面のミラーリングはできそうである。ということで、これも予約注文した。

Amazonビデオは、Amazonプライム会員になっていると無料で見られるコンテンツがいろいろあるようだ。

私はプライム会員になっている。昔、1年のお試しをやって、そのまま解約せずにいて、期限切れのときには解約しようと思いつつ、そのままになっている。Yahoo動画もYahooプレミアム会員なら同様になるはずだが、そうあちこちでプレミアム会員になるのも馬鹿々々しく思えるので、今のところAmazonのみプレミアム会員である。

もちろん新作とかは望めないけれど、スター・トレック、ゴッドファーザーなど、関心を惹く作品もある。

懐かしさ優先で「奥さまは18歳」を見てみた。続いて、「まんが日本昔ばなし」も流れているので、珍之助さまの地元のキャラクターである「鉢かつぎ」を見た。

「まんが日本昔ばなし」では、『鉢かつぎ』となっているのだが、これは『鉢かづき』が本来だと思う。「かづく」は「被く」であり、かぶるの意でないとおかしい。頭に鉢をかつぐ(担ぐ)ことはできない。

okusamawa18sai.png hachikatsugihime26.png


上にも書いたように、PCの画面ではじっくり映画を見よう、コンテンツそのものを楽しもうという気にはなかなかなれない。PCからHDMIケーブルでテレビにつなげば良いのだけど、今のPCの位置からはテレビが若干遠い。10月28には、Fire TV stickが届く予定だから、それを使って大画面TVで見ることを期待しよう。

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iQOSが大阪でも入手可能になった

このブログの記事で、一番「拍手」をしてもらっているのが、「iQOSの再評価」じゃないかと思う。また、その前の記事 「iQOSをゲット」のほうにも、拍手をいただいている。iQOSに関心のある人が結構多いようだ。

iQOSkansai.jpg これらの記事を書いたときは、ミラノと名古屋だけで販売されていた。何故、フィレンツェと京都、ナポリと大阪というような組合せじゃなかったのか未だに謎なのだけれど、現在では、販売地域はかなり広がっていて、京都・大阪でも入手できるようになっている。

以前、Zero styleが発売されたとき、東京でしか販売されておらず、東京出張のたびに煙草屋をのぞいたがいつも売り切れていた。そのことを東京の知人にこぼすと、買っておきましょうと言ってくれて、何日か後に職場にゆうパックで届いたことがあった。
当時の職場では、郵便物はすべて文書課へ届けられることになっていて、文書課から「総務省から六二郎さんあてにタバコを送ってきてますけど……」と電話連絡、なんともばつの悪いことであった。


ということで名古屋に行かなくても良くはなったのだけれど、これらの都市ならどこの煙草屋でも買えるというわけではなく、取扱店はまだまだピンポイントに近い。
自宅付近、職場付近とも、取扱店はない。幸い、通勤経路上には取扱店があるので、途中下車して、無事、交通費負担なしでiQOSヒートスティック 1カートンを入手することができた。(前にも書いたように、メンソールはもう一つなのでレギュラー)
さらに、店頭で気づいたのだけれど、レギュラー、メンソールに加えて、バランスト・レギュラー、ミントの2種類が追加されている。試しに、この新しい2種も1箱ずつ購入した。

IMG_20150925_185157.jpg


iQOSを扱っている店は少ないけれど、それでも刻みタバコを扱う煙草屋よりも随分多いように思う。それに刻みを扱ってるという情報はなかなか入手困難だけれど、iQOSを扱っているという情報はちゃんとホームページで案内してくれる。
今回、iQOSヒートスティックを購入した店は刻みを扱っていないし、私がいつも刻みを買う店もiQOSを扱っていない。どちらかでも両方を扱ってくれないものだろうか。

とにかく、名古屋まで行かないと手に入らない貴重品、ということで休日にオーディオ部屋で1本吸う、ということしかできなかったけれど、これで思う存分吸うことができそうだ。

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国勢調査のネット回答率37%

報道によると、国勢調査のネット回答率は37%に達したとのこと。

K10010243621_1509211759_1509211801_01_03.jpg  オンライン調査は20日締め切られ、総務省によりますと、11日間の期間中、最終的な回答数は1917万5769件でした。総務省は、オンライン調査の回答数を全世帯のおよそ20%に当たる1000万件を目標にしていましたが、それを大きく上回り、全世帯のおよそ37%が回答したことになります。
 総務省によりますと、今回の調査では調査員がIDやパスワードを記載した書類を配布する際、郵便受けからはみ出すなどして苦情が寄せられたものの、回答が集中してサイトにつながりにくくなるなどといったトラブルは発生しなかったということです。
 一方、オンライン調査で回答がなかった世帯には今月26日以降に調査員が改めて訪れ、これまでどおり紙の調査票を配って、回答を求めることになっています。

初め、周りの人の感覚からすると10%もいかないのではと思っていたが、実際にネット回答がはじまると、早い段階で20%を超えそうな勢いだったが、最終的には37%という。驚きの数字である。

インターネットの世帯普及率は、いろんな調査があるけれど、85%以上ということは間違いないようだ。これにはスマホなども含んでいるようだが、今回の調査ではスマホからも回答できるので、同じくらいの割合の世帯がネット回答をやろうと思えばできたということになる。
世帯主がネットが苦手でも、家族には苦にしないものが居る場合も多いだろう。
また、ある知り合いは、親やおじさんの回答を代わりにやったということで、自分の分と合わせて3回もやったという。

こういう事例もあるから、総務省の予想をはるかに超えてネット回答があったということだろう。
実際に誰が入力したかという調査はしていないが、ある程度の推測はできるかもしれない。これはこれで有意義な分析ができるだろう。

次の国勢調査では、ネット回答用ID/パスワードを事前配布するぐらいなら、いっそ、調査員にタブレットを持たせて、その場で回答してもらっても良いのでは。

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シルバー・ウィーク終了

IMG_20150923_123350.jpg めずらしい5(4)連休となったシルバー・ウィークが終了。
祝日に挟まれた日が国民の祝日となるため、9月第3月曜日になった敬老の日(21日)と、秋分の日が水曜日(23日)であったことから、22日がお休みに。こういう祝日のめぐりあわせになるのは、次は11年後の2026年である。

ということで、世間は秋の行楽ラッシュ。テレビでも道路の渋滞のニュースが多くながれていた。
うちは連休中、来客があったこともあり、特に出かけることもなく、静かに暮らしていた。
それでも、一度くらいは外へ食事に出ることにした。
といっても、ランチのことである。酒抜きの寿司もどうかと思うので(最近、近所に「魚べい」というチェーン店が出来た)、変わり映えはしないけれど、イタリアンの「カフェ チェント・ペルチェント」へ。
前にも書いたが、ここは「食べタイム」という会員制のサービスに入っていると10%の割引になる。

今回は定番のランチ・セットを注文。定価950円、それの10%引き。
写真で見てわかるように、内容はまずまずだと思う。

1プレートは、スープ、生ハムのせのパン、カットしたケーキのようなもの、付け合せ、サラダ、グリッシーニ。これに、本日のパスタ(えびとアスパラ)。そして飲み物(コーヒーなど)がセットになっている。
オイルベースのパスタって、失敗しようなないと思うのだが、味もまあまあ、悪くはない。

これで950円というのは納得できるところだろう。(それにさらに10%引き)

IMG_20150923_122003.jpg IMG_20150923_122154.jpg


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ダヴィデ像崩壊の危機

2010_12_31_02.jpg ミケランジェロのダヴィデ像が崩壊するおそれがあると伝えられていた。

ネット情報では、
”地震学者の島村英紀・武蔵野学院大学特任教授は、ニュースサイト「zakzak」で、ダビデ像の倒壊危機についての記事を執筆し、「そもそも6トンもあるこの巨大な彫刻の重量を細い足首で支えているものだから、地震にはとても弱い構造なのだ。じつは屋外展示の間に5度ほど傾いてしまった。もし傾きが15度にもなると、足首が折れて自重で倒れてしまうという計算もある」と述べている。”
とある。

CIMG0816-crop.jpg 屋外展示の間とあるのは、おそらく、この像がベッキオ宮殿前に立っていた期間のことだと思う。制作から400年近く、ベッキオ宮殿前にあったそうで、今はレプリカが立っている(写真右。左側の像)。
ここは迫力あるネプチューン像も目をひく。

SBSH0343-crop.jpg ダヴィデ像のレプリカはフィレンツェの他の場所にもある。
フィレンツェの街を一望できるミケランジェロ広場には、2倍のサイズにしたレプリカが立っている。(写真右)

ダヴィデ像は、いわゆるコントラポストの体勢で、これが像に動きを与える。古代ギリシア人が発明・発見した技法だと聞いているが、実際の肉体でもそうであるように、片足に体重の多くが載る。
人間なら、ときどき足を換えなければならない。500年も立っているのだからやはり足を換えないと。

イタリアでは、ピサの斜塔の修復とか、さまざまな修復がつづけられている。思えば、フィレンツェやローマなど、街の至る所に大変な彫刻があるわけで、「なんでも鑑定団」で鑑定したら、それこそ何十億円もの美術品が、誰でも手が届くところにあるわけだ。

フィレンツェの「バザーリの回廊」という、ウフッツィ美術館からピッティ宮へ続く回廊は、ベッキオ橋の上を通っているけれど、以前、ここで爆弾テロがあって、回廊に飾られている絵画がやはり被害を受けたと聞いた。これはとばっちりであろう。

113Basilica_di_San_Pietro-Pieta1.jpg 直接、美術品を狙ったものといえば、記憶に新しいのはバーミヤンの仏像。偶像崇拝を禁じるといっても、それはイスラムの話で、他宗の信仰の対象を破壊するというのは、他宗をそもそも認めないということだろうか。

キリスト教も本来は偶像禁止(ギリシア正教などは今も)だから、原理主義的な一派が力を持てば、世界中のキリスト像は破壊されるかもしれない。ミケランジェロのピエタ像(バチカン)も破壊の対象となるに違いない。キリスト教徒でない私でも畏れ多いというか、もったいないと思うけど。

日本では、はっきりとターゲットにされたといえば、幕末の足利三代木像梟首事件が思い出される。等持院には今でも歴代足利将軍の木像があり、尊氏・義詮・義満も鎮座しているらしいが、これは修復されたのだろうか、それとも新たに模刻でもしたのだろうか。

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歴史的勝利

sn2015092001_60.jpg イギリスで開催されているラグビー・ワールド・カップにおいて、9月19日16:45(日本時間9月20日0:45分)試合開始の日本対南アフリカ戦で、日本は逆転勝利を収めた。ワールド・カップでの日本の勝利は2つ目、1991年のジンバブエ戦以来である。

残念ながらこの試合の中継を生で見ておらず、テレビのニュースで勝利が伝えられたとき、大変申し訳ないが、正直、眼を、耳を疑った。相手が南アフリカというから、その驚きは尋常ではない。

2015-09-21_131345-crop.png 報道を読んだり聴いたりすると、さらにその思いが強くなる。
特に、最後の逆転トライは、ギャンブルとも言えるもの。3点差での相手ゴール前でのペナルティで同点ゴールを狙わずトライを取りに行ったもの。元日本代表の吉田氏が解説していたが、既にインジャリータイムに入っていて、その前からずっと相手にボールを渡さず攻め続けていたとのこと。一つでもミスをすればその時点で試合終了、敗戦となるところである。

ラグビーではプレイ継続中は笛は吹かれないし、ペナルティであればプレイ再開される。昔、近鉄が社会人の決勝だったかで、同じようにインジャリータイムからの大逆転(トライしたのは名ウィング坂田選手)した試合を思い出した。
もちろんワールドカップの興奮はそれを何倍も凌ぐものだけど。


吉田氏はラグビーは力の差がはっきり出て、奇跡はおきないゲームと解説されている。平幕が横綱に押し相撲で何連勝もできるわけではなく、つまり奇跡はない。
これについては前に私なりに考えたこともあった
前の記事の繰り返しになるが、私なりの計算は次のとおりである。
密集からの球出しを何回か繋いではじめて得点になるとする。途中で球出しがうまくいかないとトライに結びつかないから、連続して円滑な球出しをしなければならない。この回数を、仮に5回とする。 この時、密集からの球出しの力の比が、たとえば、0.6:0.4というようになっているとする。力が0.6のチームは、0.6の5乗=0.07776の率でトライに至るのに対し、力が0.4のチームは、0.4の5乗=0.01024の率でトライに至る。つまり、力の差が0.6:0.4、すなわち1.5倍あるとき、得点については、0.07776/0.01024=7.59375倍(0.6/0.4=1.5の5乗)という計算ができる。

ラグビーというのは面白いもので、基本原則は、ボールを挟んで敵見方が対峙し、ボールより前でプレイしてはいけないというもの。たったこれだけで、あの戦いの絵柄ができる。スクラムの後方にオフェンス・ラインが綺麗にできるのも、別にルールというわけではなくて、その基本原則にのっとって、攻撃を組み立てればそうなるものだというわけだ。もちろんフォーメーションというのはサッカーでもあるわけだが、まさに見た目でそれがはっきりとわかるというのはラグビー以外にはないと思う。アメリカン・フットボールもたしかにボールを挟んで敵味方であるけれど、一旦プレイが始まれば、見た目の美しさは失われる。

伝統的に紳士のスポーツといわれ、昔はレフェリーもいなかったという。
ワールドカップの歴史は浅いけれど、もともとラグビーでは、チャンピオンを決める大会よりも、チーム間の定期戦の方が重視されていたと聞いたことがある。なので、歴史ある2チームで、一方がチーム事情でどんどん弱くなっても、定期戦自体は伝統の戦いとして継続されるということが良くあるらしい。

まだまだ、サッカーのように世界中で人気というわけではない(だから日本が13位というようなランキングにいられる)けれど、この大会の出場国を見ると、旧英連邦以外にも随分ひろがっているようだ。ただ、芝生グランドが整備されていないと、なかなk思い切ったプレイはできないそうだから、金のかかるそういうグランドがないと難しいようだ。

さて、ワールド・カップの今後であるが、「ラグビーに奇跡はない」のなら今回の勝利は、南アフリカにまずいところもあったとしても、かなり日本の力がついていると考えてよいのだろう。各国の戦いぶりを見ていない、特にニュージーランドの戦いぶりを見ていないのだが、アップ・アンド・アンダーで突進してくる相手にも通用するのか、そこが気がかりである。日本も南アフリカに勝ったことで、相手からかなり研究されるだろう。
今後の戦いが楽しもである。

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敬老の日

本日は「敬老の日」。
敬老の日にちなんで、総務省が高齢化の統計をとりまとめている
  • 高齢者人口は3384万人、総人口に占める割合は26.7%と共に過去最高
  • 80歳以上人口が初めて1000万人を超える
  • 高齢者の人口移動で、東京都や大阪府などで転出超過
  • 携帯電話の普及率は高齢者世帯の方が高い
携帯電話の普及率が高いのは一見意外に思うが、スマートフォンを除くということで納得。


国民の祝日に関する法律によれば、「敬老の日 九月の第三月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。」とされる。

敬老の日が設定されたのは、昭和40年らしいが(実施は翌年)、そのときは9月15日と日付が固定されていた。その後、ハッピーマンデーということで、平成15年から今の9月の第三月曜日となった。

kishiwadadanjiri.jpg 9月15日のときは、岸和田だんじり祭が毎年この日で、岸和田市民に言わせれば、「だんじりが先や、向こうがだんじりに合せよってん」であったのだが、今の9月の第三月曜日になってからは、だんじり祭の方が敬老の日の直前の土日と日を変えてしまった。

ところでハッピーマンデーの導入については、学校関係者は結構困ったらしい。週間の時間割でカリキュラムが組まれていて、祝日はくじ引きにあたるようなものだったのが、優先的に月曜が休みになってしまうから、特定教科の授業時間数が不足するおそれが出てくる。年間を通じて授業計画を立てるのは当然だが面倒なことには違いない。

私はまだ、多くの社会制度や統計などでの高齢者の定義(65歳以上)にはあてはまらないのだけれど、何といっても定年退職者の再就職であるから、今の職場では最高齢である。老いてますます元気、ということにしておこう。

のび盛り生意気盛り花盛り 老い盛りとぞ言はせたきもの

築地正子 「みどりなりけり」


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歴史の証人

集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が平成27年9月19日未明の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成により可決、成立した。
投票結果は、賛成148票、反対90票。記名採決が始まったのが、19日2時頃、賛成多数が確認されたのが、2時20分頃。

sangiinhonkaigi.jpg 答えのわかりきったショーをテレビで見せてもらった。
0時30分過ぎから、最終討論(一方的な演説を討論という用語は不思議)が始まった。
民主、自民、維新、公明、共産の順。事前に発言時間を制限する動議が可決されていたが、民主党の福山氏は随分長い間演説していた。この法案に無関心な国民はそういないとは思うが、かといって今までの議論を注意して聴いていたとは言えない。そういう意味では、最終討論は良い総括であった。
反対意見についてはそれなりに理解できた。賛成討論の方は、安全保障をめぐる環境の変化に対応できる、国際社会における責任を果たせるようになるというもので、そういうものかと素人には思えるのだが、冷静に考えると何をしようとしているのかは明晰とは言えないように思う。

私は、この法案そのものについて賛否を言えるほどの叡智はないけれど、国会の議論の感想としては、政府が本当にやりたいことは、ついに政府の口からは語られなかったのではないだろうか。

「ホルムズ海峡封鎖を想定」⇒「ホルムズ海峡は現下の情勢では想定していない」、「日本人を保護した米国艦船を支援」⇒「日本人が乗っているかどうかは関係ない」というように具体例とされた事象の説明が変転した(この点について、法律専門家から「立法事実がない」という批判が出た)わけだが、どうも、政府は見える論点で議論することは得策ではないと判断したのではないだろうか。
かなり穿った見方かもしれないが、政府がやりたいことは、反対派が危惧していること(米国の戦争に加担する危険がある)に近くて、反対派がそれを質問すれば「そういうことにはなりません」と口頭で説明し、法律に明文の規定をおかないというねらいだったように見える。
つまり、政府のやりたいこと、政府にやってもらいたくないこと、という点で根本的な対立があり、それを追求する反対派、それを明るみにだしたくない賛成派という構図があり、賛成派は、今は国民に詳細について明かせないが、安全保障は大変な状況に陥っており、この法案を通さなければ解決できないという危機感があったのかもしれない。

ただ、法治主義という視点から考えれば、違憲かどうかは措くとして、本来、国(自衛隊)をコントロールするために存在するのが法律の役割であるにもかかわらず、そういう立法ではないように感じるので違和感はある。ただし、法律が成立してしまえば、今度は「法治主義」が前面に出てきて、法律では禁止されていないという論理になるだろう。
もし、上の推測のような政府がやりたいことがあるのなら、それこそ本来の立法事実として、議論の前面に出るべきだったのではないだろうか。

tokubetsuiinkai.jpeg 民主党の福山議員の討論で知ったのだが、参議院の特別委員会では、地方公聴会での意見について本来、委員会で報告するルールであるにもかかわらず、それについては全く触れられず、その報告を求めて委員長に福山議員が詰め寄っているときに、突然、採決されたのだと言う。開会宣言もなかったらしい。こういう手続き上の瑕疵があるにもかかわらず、強行採決という結果になってしまった。

昔は委員会室には灰皿があって、灰皿を投げるのがうまい議員に存在価値があったという話があったけれど、そうならないように禁煙になったのかもしれない。それにしてもこういう姿を見ると、委員長のほかにレフェリーが必要かもしれない。(「見て見ぬふりの沖識名」という地口もあったけど)


そもそも、「集団的自衛権も専守防衛の範囲である」という政府の説明が本当だとしたら、既に日米安保条約が既成事実となっている。もしそれが有効でないとするなら、日本が攻撃されても、米国は日本を守らないということになるのではないのだろうか。米国民には「米国は日本を守るのに、日本は米国を守らないのは不公平」という素朴な意見があるそうだが、だから米国が攻撃されたら日本も米国を守るという約束をしたということになるのだろうか。ただ、米国が攻撃されたらというのは、米国本土がという意味なのだろうか、米国が海外で作戦行動をしている場合も含むのだろうか。それでは、日本がやはり海外で自国のために軍事行動をしないかぎり、それはそれで不公平では。平和に対する姿勢が違いすぎる。

こんなことも心配である。おそらく米国を中心とした軍事作戦の一角を日本が担うことになるのだろうが、日本はおそらく後方支援という形で参加すると国民に説明する、そしてそれで結構だから参加せよとなったとき、重火器をもたない兵站部隊だけが参加したら、敵の標的になることは間違いないわけで、結局、フル装備で参加せざるを得ない。今回の法律はそれを止めるものではないのだろう。

反対派はこれから違憲訴訟を提起すると考えられるが、ただ、裁判所は訴えの利益がないという理屈で判断を放棄することは間違いない。海外には法案の合憲性を裁判所が判断する制度をもっている国もあるらしい。今後、そういう立法運動がおきるかもしれない。
また、既に、賛成議員は落選させようという運動が起こっているが、裁判所が判断を放棄したら、国民審査で×をつけようという運動も起きるだろう。

ところで、自衛隊は国営の軍事産業組織として、海外各国に利用してもらったらどうだろう。戦闘経験を積むことができるし、維持費を傭兵料でまかなえるかもしれない。文句を言われたら、国としてやっているわけではなく、経済活動としてやっているものであると強弁する。
ちなみに、アメリカの戦争では、近年、最前線で軍服を着ているのは米軍かもしれないが、兵站部門などは民間戦争サービス業が担っているそうだ。ちなみに米国政府の高官がそういう会社の株主になっており、莫大な利益をあげていたという噂である。最近はその民間企業への支払いがあまりに高額なので、そこを日本がタダでやってくれるなら、それは米国政府に喜ばれるだろう。

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なぜ人は幽霊が見えるのか

昨日の稿でとりあげた本、「超常現象の科学」の副題が、「なぜ人は幽霊が見えるのか」である。
そして、その本の表紙にある絵が、下にある絵である。
この絵は、本文中に、次のような説明とともに載せられている。
 あなたが、いますぐ幽霊を見たいという場合。次の図にある白い点を30秒じっと見つめる。つぎになにも描かれていない2枚目の図の小さな黒い点を凝視する。しばらくすると、そこに白い服の女性が見えてくるはずだ。これを何度かくり返したあと、図のかわりに白い壁を見つめると、大きな黒い姿が壁に浮き上がる。

(リチャード・ワイズマン「超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか」)


本稿では、この説明のことをやってみることができるよう、スクリプトを書いている。
絵の付近をクリックすると、二枚の絵が交互に入れ替わるので、どうぞお試しを。
(なお「黒い姿が浮き上がる」となってるが「黒い姿の絵が白く浮き上がる」だと思う)


なお、この本には、他にも錯覚の事例や、超能力を会得する方法などが書かれている。ただし、特殊詐欺などに悪用しないように。

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超常現象の科学

ParanormalityCover.jpg 随分昔から、偏見とか先入観というのは、決して悪いものではないと考えていた。
もちろんこれらの言葉は普通、良い意味では使われない。偏見や先入観をもたないことが、正しい判断、公正な判断につながるというのが普通である。

しかし、偏屈な私は、偏見・先入観がないことは、とりもなおさず知識・文化のないことを意味するのであり、そんな安易な言葉使いは避けたいと思ってきた。

情報処理の世界では、同様の意味を持つ言葉で、そういう通俗的価値観のバイアスがない言葉がある。デフォルト処理、フレーム継承などである。


偏見・先入観の類は、DNAにも書き込まれている。
一例が、コンラート・ローレンツの発見で有名になった「刷り込み(imprinting)」で、DNAレベルでの偏見である。
そして、ほとんどの場合、この偏見(本能)は生物にとって、実に都合の良い結果をもたらす。

たまに失敗する。ローレンツを自分の母親だと思い込んだハイイロガンの話など。


超常現象の科学」は、人間がいかにだまされやすいか、だましのテクニック、だまされる心理、そういうものを丁寧に、実例でもって示している。
そして、最後に著者は問いかける。「月に人類を送るほどの脳が、なぜ幽霊や超能力を信じてしまうのか」と。
そうではないのだ、繊細にして高度な情報処理をするからこそ、存在しないものが見え、ありえないことを信じてしまうのだ、それが著者の答えである。

本書の目次を参照しよう。
第1章 占い師のバケの皮をはぐ

ヒトの脳は「自分が見たいもの」しか認識できず、「意味のないもの」にも意味を見出してしまう。その錯覚を利用すれば、誰でも「百発百中の占い師」になれるのだ。

第2章 幽体離脱の真実

鏡に映ったゴム製の義手を「自分の手」と錯覚してしまうヒトの認知システム。「魂が肉体から分離した」と感じるのは、脳の一時的な混乱にすぎない。

第3章 念力のトリック

脳はつねに「選択」をしている。目に見えているものでも、認識できることはごくわずか。その虚を突くトリックで、あなたも「念力」を演じられる。

第4章 霊媒師のからくり

「死者との対話」も「こっくりさん」も、すべてイカサマ。十九世紀英国の大科学者ファラデーは、簡単な実験で霊媒師のからくりを暴いてみせた。

第5章 幽霊の正体

「波止場の倉庫に幽霊が出る」インチキ話の噂を流してみたところ、次々に「目撃証言」が集まった! 人はかくも暗示にかかりやすく、騙されやすいのだ。

第6章 マインドコントロール

荒唐無稽とわかっていても、なぜ人はカルト教団に囲い込まれてしまうのか? 洗脳から身を守るための四つのコツを一挙公開する。

第7章 予知能力の真偽

聖書の時代から「予知夢」は信じられてきた。だが、統計学の「大数の法則」とレム睡眠のメカニズムを知れば、予知夢など存在しないことがはっきりする。


著者は、実際にプロとしてショーも行っていたマジシャンであり、心理学者である。こんなことも書いている。「なぜかマジシャンには超常現象を信じている人は少ない」と。

「なぜか」とわざわざ書いているが、読者にはわかっているでしょうという意味である。


ただ、超常現象がなぜ起こるのか解ったからと言って、それにだまされないようにするのはなかなか難しいことだということもわかる。それは人間の本能でもあるからだ。
超常現象を目の当たりにしたときこそ、偏見・先入観を捨てなければならない。普通に言う(疑心を捨てろという)意味とは、全く逆の意味で。

私をだましているのは、私の脳だ。

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複数税率は本当に面倒くさいか

軽減税率の還付方式は、どうも反対・疑問の声が大きくて、見送られそうな気配である。
今日は、還付方式ではなく、取引時に軽減税率を適用する場合、複数税率だと面倒なのか考えてみよう。

前にも書いたように、某政治家は「2つ税率があったらややこしいでしょ」ともっともらしく言っていたけれど、本当にややこしいのだろうか。

まず、単純に考えて、商品の価格表示が税込総額表示になっていたら、客はこの価額を単純に足し算していくわけで、客にとっては、とりたててややこしくはないと思う。
問題は、店のレジ・システムなどの変更が必要か、もし必要ならどのぐらいの変更になるか、店の負担はどうだろうということ。

はじめ、これは結構面倒なことになるのではと思った。
というのは、税額をレシートに出そうとすると、レジは各商品の税率を知っていなければ税額を計算できないからだ。単純に8%(あるいは8/108)を計算して印字すればよいということにはならない。
税額表示が不要なら、消費税導入以前と同じだから、そんなに難しいことにはならないだろう。

で、レシートへの税額表示を不要とする法改正をすれば良いだろうと思ったのだけれど、
2015-09-16_145535.jpg 国税庁の消費税Q&Aでは、レシートへの税額表示は現在でも義務ではないようだ

(税額表示が義務付けられているのは、各商品の価格表示の方である。)

なんだ、そういうことなら、複数税率になったとしても、レジ・システムの大改修は発生しないんじゃないだろうか。

このあたり、さすがに国税は現場の事情が良くわかっていて、店のレジの改修コストも考えた結果、そうしたのではないだろうか。
マイナンバーも本当は税のための番号なのだから、税当局が主導し、技術的良心に基づき現場感覚をもって設計したら、あんなに歪で、馬鹿高く、効率の悪いものにはならなかったに違いない。


ところで、今でもレジ・システムの一部は複数税率に対応している。タバコを扱うコンビニの場合、タバコには消費税は課されず、内税であることがレシートに表示されるようになっている。

receiptmikata.png さて、店の売り上げ管理のシステムであるが、こちらは何がどれだけ売れたかを当然管理しているはずだから、複数税率になったとしても修正自体はそれほど大変なことではないだろうと思う。最悪の場合、うち食料品売上を取り出して、そこから軽減税率に従って、消費税充当額を手で計算することもできるだろう。

ということで、「複数税率だとややこしい」という言説は、状況を理解していないか、さもなければ、2%の軽減分のいくらかでも国民に返さずにすむようにしたいという意図があるかのどちらかだろう。

それにしても、制度が変わるたびにシステム改修が発生するし、商品の価格表示の仕方も、内税になったり外税になったり、店は大変だ。ゆきあたりばったりの改正でなくて、今後の制度改正の方針・枠組みまでちゃんと考えて、決定してもらいたいものだ。

品目別複数税率とか、特定客への税優遇とか、考えられそうな税計算方式をあらかじめ組み込んでもらいたいわけ。もっともそうすると競争力皆無の国内IT(ソフト)産業のメシのタネがなくなるか。
あっ、そうか、複数税率の実績のある欧州製のレジ・システムに変更しちゃえばいいんだ!


結局、軽減税率の即時適用と、還付方式を比べると、店の対応負担は、本格対応の場合で、両方式に大差はなく、還付方式にはポイント書き込み機能分が追加となるだろう。また、即時方式は姑息対応が可能だが、還付方式は不可能という違いがあるだろう。

ところで、昔、学生の頃、大学の近所の本屋が、新刊書も割引販売をしていたのだけれど、1円玉や5円玉が不足気味ということで、お釣りを金券で渡すようにしたことがあった。学生には評判が悪かったが、しばらくして、国から不適切と指導があり、その方法はとりやめになったことを思い出した。同じことでも国がやるならOKらしい。

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行方不明者の名前の公表

2015-09-15_160849.jpg 「関東・東北豪雨で茨城県は15日、同県常総市が行方不明としていた15人全員と連絡が取れ、無事を確認したと明らかにした。15人の詳しい状況は分かっていないが、市の不明者数のまとめが混乱していた可能性がある。」と報道されていた。

喜ばしい知らせである。
しかし、ちょっと考えさせられる。個人情報保護の問題である。
大変な混乱の中にあって、市役所は大変だったろうと思うけれど、今後のためにやはり考えておきたい。

事情を知らないものは、行方不明は死亡で、まだ遺体が確認されていないものと考えている。(身元確認のできない遺体が出て、両方にカウントされることもある。)

子供の頃、死者○名、行方不明○名という報道に対して、親が足し算して大変な被害だと言っていたのを聞いて、「行方不明って、今はわからないだけで後から出てくるんじゃないの」と聞いたおぼえがある。そのとき親は、行方不明っていうのは多分亡くなっているけれど遺体が出ていない状態だと言っていた。


報道によると、市は不明者の氏名について「個人情報保護のため」として、公表を見送ってきた、公表すれば家族と連絡が取れた該当者が名乗り出て不明者数が減るのではとの指摘もあったが、応じなかったという。
避難所で「誰々さん、いらっしゃいませんか?」と聴くことが個人情報保護違反になるだろうか。
行方不明者と書くのがはばかられるのなら、「連絡をとりたい方リスト」とかにして出せば、「あなたが捜されてますよ」という会話が出たかもしれない。同じようにテレビなどに流してもいけないのだろうか。

不明者数をめぐってはこれまでも情報が錯綜していたとのことで、当初の行方不明者数は、市に寄せられた救助要請のうち連絡が取れなかった住民の数で、11日は22人、その後31人まで増えたが、所在確認を進めた県警と情報を精査したところ、16人の生存が判明、12日に15人と訂正していたという経緯があるらしい。

行方不明者と判断する根拠・方法によっては、その数はかなり不安定になることが、この数日の間でもあきらかになったわけだが、行方不明と判断するのは一般にはどうなされているのだろうか。

さらに報道では、県警は捜索や戸別訪問で順次無事を確認していて、県が不明者数を1人と発表する直前まで市は「15人」で通したというから、間違った数字でも一旦公表したら、そう簡単に変えられないという変な惰性がついているようだ。むしろ県警の情報を受けて随時、また1人元気に見つかった、というように報道発表するほうがずっと人々を勇気づけるだろうに。

と、警察との連携はどうなってるのかなと思いながら原稿を書いていたら、ネットにこういう記事を発見
『警察庁災害警備本部は、関東・東北豪雨による被害状況を連日集約して発表してきたが、茨城県常総市の行方不明者数については「調査中で把握できていない」として、1人も計上してこなかった。常総市などが行方不明者の人数を発表する一方で、「電話が通じないなどの理由で連絡が取れないだけの可能性がある」と判断したためで、市などと連携して確認を急いでいた。』
マスコミ報道は、15名不明の方ばっかりだったような気がする。警察庁は報道発表してなかったんだろうか、それとも、マスコミ各社は、ニュース性のある方の数字をとりあげたのだろうか、もっとも、数字が違ってたら事情を聴くだろうと思うが。


さて、個人情報保護に戻るけど、そもそも、災害時には、個人情報保護よりも生命・財産を優先するという考え方で、個人情報を提供しても良いことになっているはずだが、今回のケースはそれにあたるという判断はなかったのだろうか。

昔、「こんなときにも個人情報保護が絶対か」と問題になったケースがある。
大きな事故があって、死傷者があちこちの病院に分散して運ばれたのだが、誰がどこに運ばれたのかさっぱりわからない。当然、家族は探し回るわけだが、役所は教えてくれないから、病院を1つずつ回らなければならないし、病院も家族かどうか確認しながら教えたという(重症者は自分から連絡をとることはできない)。


名前は個人情報かもしれないけれど、個人情報なら直ちに保護(秘匿)の対象になるんだろうか。
今回、常総市が不明者リストを公表したとしても、市条例違反で訴える人などいなかったろうと思うけれど。

「おどかすなよ、どんな基準で行方不明と判断したんだ」という苦情は来るかもしれないが。

いや、訴えを起こす個人情報保護至上主義者がいたら、さぞ面白かったろうに。

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国勢調査のネット回答のやりかたは適切だったか

censusIDpw.jpg 国勢調査のネット回答用ID/パスワードの配布が不適切な事例があると報道されていた。
新聞報道の前にもネットには、郵便受けに誰でも抜き取れる状態で放り込まれているという書き込みがあり、「ID/パスワードが書かれているのに大丈夫か」というような意見が見られる。
しかし、プライバシーの問題はさておいて、今回の手順が適切だったかどうかは私も疑問に思っている。

今回のネット回答は、次の手順である。
  1. 各世帯に対し対しネット回答用のID/パスワードを付与、これは9月10日~12日の間に各戸に配布
    (この時点では紙の調査票は配布されない)
  2. ネット回答は9月10日~20日の間受付
    (なおパスワードは本人が変更でき、後日修正回答が可能)
  3. ネット回答が行われなかった世帯に対して、紙の調査票を配布
  4. 紙の調査票の回収
各世帯への配布物が1.と3.の2回行われる。そして1.でIDを配り間違えると、その人が回答した場合、本来のIDの持ち主のところには3.の調査票が配布されないことになり、調査漏れになるおそれが出てくる。
また、取り違えが起こると、回答内容の住所と、予め紐付けた住所が異なることが検出されて気持ち悪いから、事務処理側が、本来ならやる必要もない配布チェックをやらなければならなくなる。

事前に人が住んでいそうなところを確認するのは(これには住宅地図などが使われる。現に居住している人を対象とする国調では住基などは使用されない)、回答率などを出すためにも必要だから、世帯の識別・存在確認は必要だけれど、ネット回答用のIDを配布するのは同じ人が何度も回答しないようにするぐらいしか意味はない。ID/パスワードが配布されることでプライバシーが心配という意見は、だから、お門違いだろう。ID/パスワードという言葉に惑わされているだけのように思う。

前に、世帯単位の調査だから、対象者IDでなく世帯IDという言葉にしたらどうかと書いたけれど、さらに言うなら、調査票IDという表現が一番適格だと思う。(調査票をどれだけ配布し、どれだけ回答されたか、そして重複した回答はない、というために使われるものである。)

それに、1.でIDを受け取った世帯が紙の調査票が配られていないことを不審に思われる可能性も高い(実際、その問い合わせが頻発しているらしい)。


私がやるなら、紙の調査票自体に調査票ID/パスワードを印刷して配布、ネット回答でも紙での回答でも良いと明記する。
これなら配布ミスがあっても、ネット回答と紙回答が別人で行われる心配はなく、回答内容は信用できる(集計は事前に紐付けたIDとは関係なく行われる。前述の「やる必要もないチェック」も発生しない)。

それに調査票が来ないという問い合わせが殺到することもない。

ネット回答の受付期間は紙の調査票の回収方法によって決める。つまり、ネット回答をした世帯には回収に行かないのであれば早めにネット回答の受付を打ち切らなければならないし、とにかく全戸に回収に回るのであればぎりぎりまで回答を受け付ければ良い(「ネットで回答済」という欄を調査票に設けて、全数回収すれば、調査票を機械で読み取るときにはじくことができるだろう)。

【追記】

それでも調査票がどこに配布されたか自体も保護すべき個人情報という意見もあるかもしれない(回答内容自体がプライバシーだがそれは十分に保護されているとしても)。もしそうなら次のような方法も考えられる。
調査票をどの世帯に配るかを中央から指定せず、調査区単位にまとめて調査員がどの世帯に配るかを決める。未回答世帯は調査票IDで調査員に知らされるが、それがどこの世帯であるかは調査員以外は知らない。1調査区は50~100世帯だから調査員が十分管理できる。調査員は、統計法違反(調査協力義務違反)とかで立件されない限り、どの調査票をどこに配布したかを市町村・国に対しても秘匿する。
調査員は回答内容がわからない、国は誰の回答か(外形的には)わからない、要するに情報を分散管理することで保護するわけだ。


今回のやりかたは、手間も正確性も劣ると思うのだが、なぜこういうやりかたにしたのか、外部の人間にはわからない事情があるのかもしれない。

漏れ聞くところでは、こうした問題点は早くから市町村が指摘していたことらしく、もしそうなら、国は見直しはしなかったというわけだ。
ネット回答を先行させるほうがネットの回答率が高くなるというのが国の説明らしい。「先行」には、IDの配布の先行、回答の先行の2つの意味があるのだが、今回は調査票を配らないことでネット回答へ誘導するというさらに高度な作戦だったのだろう。
しかし、ネット回答の採用が事務処理の軽減・正確性の向上であるなら、上述のような問題の発生が予想される状況で、ネット回答率そのものを上げることを目標にするのは本末転倒だろう。
紙の調査票は書くのも出すのも面倒だからネットで回答しようというデジタル人間にターゲットを絞って、そこだけ効率化されれば良いという判断もあるのではないか。

近年の国の制度設計は「国は法・制度を決める、問題があったら運用で解決するのが市町村の役割」という感じのものが多いように思うが、制度設計を間違っておいて運用の責任にするのは、現場感覚がないというか、想像力が欠如しているというか、何より無責任な話である。そしてこの国はどんどん無駄な事務コストを増やしていく。

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やってみました、国勢調査ネット回答

2015-09-10_000128.png 「国勢調査のネット回答 いよいよ」で予告したように、私もネット回答をやってみた。

その前に、実は、9月10日0:00を期して、ネット回答の受付ページにつながるかテストしてみた。
なんの問題もなく、快適に接続できた。

さらに、スマホ、タブレットでもつなごうとしてみたら、「例の9月10日 0:00から」画面が出て、進まない。
2015-09-10_000311.png 推測だが、アタック対策として、同じIPアドレスからの接続を制限しているのではないだろうか。
PCを閉じても状況は同じだったが、20分ぐらいたってスマホでつなぎにいくと、今度はつながった。PCを閉じて5分ぐらいだとまだ進めなかったから、このぐらいの時間は監視しているのかもしれない。

IMG_20150907_145633ss.jpg ネット回答では、事前に配布されるID/パスワードが必要である。
一部では、早々と配布されていたところもあるようだが、うちでは9月11日にようやく届いた(公式には10日から配布開始)。

前の「国勢調査のネット回答」の記事で、「ID/初期パスワード配布時に既に個人(世帯)と紐付けされているのか、それとも、とりあえずIDをばらまいてユーザー登録時にどの世帯(住戸)かを自己申告してもらうのか、どちらだろう」という素朴な疑問を書いたけれど、どうやら前者、配布時にはすでに世帯が紐付けされているようだ。

調査員が配り間違えたら、他の世帯が回答した形になる。集計には世帯紐づけ情報は使われないだろうから、回答者が入れ替わるだけで集計結果に影響はないわけだが、配り間違いによって回答状況には影響があるのではないだろうか。


ネット回答は9月20日までとなっている。この期間に回答がなかったら、調査票が配布されるらしい。
ネット回答者が多ければともかく、少ないと調査員は2度手間になる。某市では、国調担当が職員に、できるだけネットで回答してくださいと、お願いしていた。

2015-09-12_115315-crop.png まだネット回答をしていない人のために、パンフレットには載っていない画面例などをアップする。

右は、ID/パスワードを入力した後の最初の画面。ステップ2というのは回答するフェーズのこと。

「回答データの入力」で、設問と回答の画面に進む。
最初に出てくるのは、世帯員の人数・性別を入れる画面である。この後の設問で、各世帯員の状況がきかれるが、世帯員の数だけ行が並ぶようになっている。
紙の調査票を模倣して、横に世帯員を並べるようなデザインだと、すごく入力しにくいだろうと思っていたのだが、さすがに、このあたりは配慮されている。入力はしやすいと思う。

2015-09-12_115336-crop.png   ⇒  2015-09-12_115430-crop.png

2015-09-12_115504-crop.png



2015-09-12_120307-crop.png

全設問について回答が終わったら、入力内容の確認画面(右の縦に長い画面)が出る。
ここで、回答内容をプリントアウトしたりできるようになっている。

「送信画面へ進む」を選択すると、後日の訂正のために、新しいパスワードの入力を求められる。
2015-09-12_120426.png

そして最後の画面。アンケートが付いている。アンケートに回答したあと、「終了」である。
2015-09-12_120545-crop.png

ネット回答期間が終わってから調査票を配るということだけれど、ネット回答用ID/パスワードと調査票の配布を一遍にやらないのだろうか。配布の手間が1回で済むわけだが。
たしかに同時に配ると、ネットと紙と両方で回答してくる人がいるかもしれない。

O府では何かの申込をネットでもやるようにしたら、ネット申し込みと、紙での申し込みの両方をしてくる人がたくさんいて、同一人の確認をするので随分手間をくったという話も聞いたことがある。

上でも少し触れたけれど、もしID/パスワードの配布ミスがあったら、間違って配布された人はネット回答をしてしまうと、その世帯には調査票が配られないことになる。調査票が来てません、という申告なんてしてもらえるだろうか。また、ネット回答をした世帯に重複して調査票も配布されるが、その人がまた届きましたと申告してくれるだろうか。

じっくり考えたわけではないが、調査票そのものに世帯IDとパスワードを印刷した状態で配布し、ネット回答、調査票回答を並行して実施し、どちらで回答するかはその人の選択に任せたら良いように思うのだがどうだろう。


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本日休刊日

本日は月例の休刊日。
mission-impossible-5-image-18-crop.jpg

(Rebecca Ferguson/Mission: Impossible - Rogue Nation)
⇒元画像のページ

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外食も軽減税率?

一日おきで、またまた消費税がらみの記事。

テレビのニュースを見ていたら、軽減税率は、酒類を除く食料品に適用、外食に対してもと適用するという。
耳を疑った。

前の記事で、「貧乏人は100円バーガーでしのいでいた」というようなことを書いたけれど、100円バーガーが増税になったら困るだろうという趣旨だった。ところが外食に対しても適用するという。じゃ、値上げにならないのか?

100円バーガーの原材料コストは57.5円と言われていた。(ちなみに210円バーガーもモノは同じなので57.5円)
c3f240a7be536e935483ddb5a5099f80.jpg 一般に外食での原材料費は、販売価格の2~3割が普通らしい。
ラーメンはちょっと高めで3~4割らしいが、パスタになると1~2割ぐらいだそうだ。
高級フレンチとかだったら、原材料費の割合はもっと低くなるに違いない。シェフのコストが高いだろうし、サービスが売りのはずだから。
何が言いたいかというと、100円バーガーで2ポイントはまだ良いとして、コース2万円のフレンチで400ポイントですか。

北陸新幹線のグランクラスは軽食が出るらしいが、乗った人の話では、内容からすれば2,000円ぐらいのものだそうだ。
2,000×2%で、40ポイントでいいの?

Screenshot_2015-09-11-15-59-28-crop.png こんな計算もできるんだけど・・・
店が仕入れる原材料の税率が10%、
商品にかかる軽減税率が8%とする。
原材料費:s、店の付加価値:Vとすると、

税を含む原材料費は 1.1×s 
商品の価格は 1.1×s+V 
商品にかかる税は (1.1×s+V)×0.08 

となる。

店が納める税は (1.1×s+V)×0.08-0.1×s 

となるわけだが、これは必ずしも正の値にはならない。
正の値になるためには、V>0.15×s でなければならない。
調理せずに出したとしても、少なくとも原材料費の15%は上積みしなければならないわけだ。

飛田だったらビール1本1万円ぐらいが相場ではないかと思うが、ビールは軽減税率対象外だから、今後はビールでなくジュース1本1万円にするかもしれない。
ただし外国人は免税だから関係ないだろう
ん、ひょっとして(マイナンバー・カードを持ってない)外国人観光客には還元しないというのが制度のねらい?
(もっともこの頃は、コンビニでもタックス・フリーのところがあるらしいけれど)
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「美貌の女帝」

nagaimichiko_bibounojotei.jpg 永井路子氏は、よっぽど藤原氏が嫌いらしい。

以前、「天上の虹」で、「永井路子に元正天皇、孝謙天皇を主人公にした歴史小説があるらしい。」と書いたことがあるが、そのうち元正天皇を主人公にしたのがこの小説である。

元正天皇=氷高皇女は、当時の記録でも大変な美人と評されていたらしい。そういえば「天上の虹」でもそのように描かれていた。
「美貌の女帝」はそのことから書き出される。
 誰が言いだしたのだろう。
「ひめみこの瞳はすみれ色だ」
 と。幼い日からの彼女の美貌を、人々はそんな言い方で噂しあった。……

藤原京から平城京への遷都は元明女帝のときに行われている。
なぜ藤原京が放棄されたのか、それは範をとった中国の都城との構成の違い(内裏が、天子南面により北にあるのに対し、藤原京では中央にある)の是正とか、都市排水が悪く物理的に使用に堪えなくなったとか、諸説あるけれど、本小説では、藤原氏の陰謀、すなわち蘇我の駆逐である。

niitabehidaka-3.jpg 元明・元正は、しかたなく不比等に従った、ささやかな抗いは、飛鳥にある蘇我所縁の寺の平城京への移転の約束なわけだが、その一つ、大官大寺は移転を目の前に焼失する。永井氏はこうした事件の流れを捉えて、藤原氏の陰謀を印象付けてくる。

このように、年表上の事件の記述に因果関係を感じとり、歴史の流れを絵解きする。これができるのが小説の強みであり、永井路子氏の慧眼なのだろうと思う。
そして、その後、この絵解きが新たな史実の発見により、強化されることも。

私は、小説は読まないことにしているけれど、興味関心のある事柄に即して小説が仕立てられている場合など、何かのとっかかりがあれば読む(hontoの50%割引クーポンが送られて来ると、まとめ買いの一冊として紛れ込ませやすい)。

NHK大河も、女主人公にイケメン脇役という下衆根性ではなくて、まず素晴らしい原作を得るところから企画するべきだと思う。そして、それにふさわしい役者を発掘(安いギャラで)することが、NHKらしいと思うのだけれど。

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マイナンバーお買いものカード(その2)

AS20150907004768_comm.jpg 冗談じゃないみたい。
消費税増税における軽減税率をマイナンバー・カードを利用した事後還付方式で進める方向が固まったと報道されている。
では、真面目に考えよう。

この原稿を用意しているときに、2017年度中の導入は困難というニュースが流れたが、せっかく用意したし、もう一つはっきりしないので投稿。

テレビなどの報道では「買物の中身がみんな知られるのではないか」とか、「マイナンバーに不安」という意見が伝えられているが、本当にそんなことになるのかも含めて考えよう。

ところで、カードを持ち歩くのがイヤという意見に対し、「みんなクレジット・カードを持ち歩いているじゃないか、1枚増えてどうだというのだ、イヤならカードを持たずに買い物をして、減税を受けなければ良い」という人がいるが、こういう発言は真面目に制度を考えて国民に理解を求めようという人のものとは思えない。「そんなに戦争がイヤなら、外国に攻められたら殺されれば良い」と言うのと同じ発想ではないか。

そう言えばこの人「2つ税率があったらややこしいでしょ」なんてもっともらしく言ってたけど、お店での複数税率対応の負担は、取引時点でも事後還付でも本質的に違いはない(還付の方がカード対応の分余分に面倒なだけ。消費者は価格を税込み表示にしてもらえば別にややこしくない)。本当にそう思ってるなら状況を理解していないし、議論を逸らせる意図があるなら不誠実ですね。

推測だが、この人に、小さな個人店でも対応しなければならないんですかと聞いたら、こう答えるだろう、「対応しなくてもいいんだよ、それで客が逃げたら、それはその店の判断だ。それがいやなら、導入するんですな。」


現時点で報道されている内容は次のようなものだ。
  • 買物をしたらその場で10%の税を納め、それがマイナンバー・カードに記録され、その記録に基づいて後日還付を受ける。
  • 還付手続きは、一定の還付額があれば、いつでも何度でも手続きでき、指定の金融機関口座への振込により還付される。
  • 還付額には上限(年4,000円で検討中)が設けられ、これを超えた還付は行わない。

ということは、還付の消込・年間上限額チェックが必要になる。
個人単位の上限額チェックなら簡単だが、生活実態からすれば食料品の購入は主婦が行うことが多いと推定されるから、世帯での上限チェックでなければ受け入れられないだろう。(マイナンバー・カードを使う前提であれば、上限に達したら家族のカードを使えということはできない。)
なお、以前は還付には所得制限を設ける案があったが、それは還付上限額の設定に変わり、所得情報は使われない(つまり税当局が持つ情報との名寄せは行われない)と考えて良いと思う。

さて、こうした情報処理をするのにどんな情報が、店、消費者、税当局の間でやりとりされるだろう

今日の記事は、ちょちょこ書き足しているうちに、かなり長いものになってしまった。強調文字の拾い読みで結構です。



スタートは店がカードに書き込む納税情報である。

記録の書き込みはカード上のアプリが行うだろう。データ域への汎用的な書込みでは店のプログラムミスで記録が破壊されるおそれがある。つまり、アプリを呼出し、データを引き渡すインターフェイスが決められ、店のレジのシステムがこれに従ってカードと通信する形になると思われる。


まず還付額計算の方法だが、申請時に品目情報から税務署側が計算する方法と、取引時に計算してカードに還付額を記録する方法を考えることができる。 後者の場合、POSレジで税額を品目別に計算することになるけれど、実際には商品データベース(外部から入手のものと、店独自に設定するものが混在する)さえあれば、計算自体は自動である。
前者の方法はPOSレジではすべて10%で計算するから簡単そうに見えるが、カードには品目を記録し、店独自の品目については税率も記録することになる(でないなら税当局に都度、品目登録が必要)から、結局、商品データベースの用意は同様に行わなければならないだろう。

【追記】 「その他の食料品」という品目群を設ければ良い。店独自品目はその品目群のコードを充てる方法。

以上から、店側の事務負担は、即時徴税でも、事後還付でもあまりかわらないだろうと思う。(外部データベースの入手費用の差はあるかもしれないが、カード取扱設備の費用とどちらがどうかは難しい)

プライバシー問題も考えて、前者の方法をとることとして、最低限必要なのは納税額のうち2%分の還付額だが、今後の税率変更や軽減対象品の変更などを考えると、もう少し考える必要がある。(還元額を「ポイント」にするとそれだけで良いかもしれない。最後の囲み参照

それと年間上限額のチェックのため買物をした年が必要だが、日付を記録するのが無難だろう。

【追記】 ポイント制度をモデルにするなら、年次別累積ポイントで十分だと思う。


次に「取引番号」。このカードに記録される情報を識別するためのもの。これは還付手続きをするときに同じ情報を2度読み込まないようにするもの。なので、一番良いのはカード上のアプリが生成する方法だと思う。なお、このときカードID(後述)も付随させるのが良い。(ICカードにはカード固有の識別情報があるから、これを取り込んでも良い)

考えておかなければならないのは、レジの打ち間違いや返品時の対応
もっとも単純で店にとってもわかりやすいのは、マイナスの取引として扱うことで、元のレシートを見て同じカードであることを確認してマイナス取引を記録する。これは還付申請で重要な意味がある。

前の記録を確認して訂正するなどの方法もあるだろうけれど、おそらくそういう操作をレジで行うことは難しいと思う。今でもポイント制を導入している店では、返品・返金があるとポイントも引くはずで、レジ係にもわかりやすい。


店識別情報は必要だろうか。還付そのものには不要だけれど、何か別の意図があれば、ということだろう。


次に還付手続きである。

還付は自宅のPCにICカード・リーダー/ライター(以下、R/W)が付属していなければ、しかるべき税関連施設で行うことになるだろう。
一部で報道されているようだが、申請行為自体は、マイナ・ポータルかなにかで、マイナンバー・カードによる本人認証(さらには電子署名?)の下で行われることになるが、読ませるカードは世帯合算を考えると本人カードだけではないと思われる。


事を難しくしているのは、随時還付手続きができること、世帯単位で手続きできなければならないと考えられることと、前述のマイナス取引の存在。
随時還付と世帯単位還付は、還付根拠情報の消込ロジックを構築すれば同一の手法で解決できるだろう。

世帯単位で還付するためには、1回の還付申請で異なる(複数の)カードを読めるようにする必要がある。仮に、1申請は1カードだとしても、申請者のマイナンバー・カード以外も読める(このときPINを要求するか?)ようにしなければならないだろう。
というのは、家族それぞれが申請する場合、同一世帯であることを確認する必要があるのだが、世帯情報というのは実はかなりとらえがたいからだ。

現在、住民基本台帳ネットワークでは世帯情報は持っていないし、マイナンバーも制度そのものには世帯情報はない。それ以前に世帯概念は事務によって違い、税であれば、遠隔地の扶養親族というのは把握していても、同居していてもマスオさんは捕捉していないだろう。今回の税還付における世帯というのは、まさに生計を一にする集団であろうから、マスオさんを捕捉しなければ意味がない。

そこで、発想は逆になる。つまり、還付申請時に複数のカードが読み込まれたら、そのカードの持ち主がとりもなおさず世帯構成員であると推定するのである。

さて、考えられる手順であるけれど、還付申請をその年の最初に行う時、申請者のカードのID(後述)をキーとして、申請情報が新しく起される。
新しく起される申請情報には、届出者が指定する金融機関口座、届出者の氏名、住所などが書き込まれる。
還付対象となる取引情報は、申請者自身のカードかもしれないし、家族のカードかもしれないが、これを順番にR/Wに読ませてゆき、すべてのカードを読ませた時点でカードの読み取りは終了となる。

マイナスの取引が無ければ、還付額はこれらの取引情報を適当に選んで還付根拠とすれば良いわけだが、マイナス取引の存在を前提とするとそうはならない。マイナス取引を選択的に除外できないようにしなければならない。

前述した、マイナスの取引はそれに先立つ取引で使用されたのと同じカードに記録するのは、マイナス取引だけを記録するカードを作ってこれを読み込ませないという不正が行われないようにするためである。

結論からいうと、申請者がカードを読み込ませた時点で、全取引情報が取り込まれサーバーに転送されるようにする。これでマイナス取引を除外することはできなくなる。

さらに買物をして追加で申請する場合、前述の取引番号により、既に取込済の取引かどうかが判断される。これは1申請や同一人申請だけではなく、全申請との照合となるだろう(でないと赤の他人が申請できてしまう)。

二重取込を防止するためにカード上の取引情報にマークするという方法もあるが、システムに何らかの不具合があると、カード内の取引情報にマークされているのに、申請情報としては届いていないということも起こりうる。

また、一旦読み込まれたカードのIDは、他の申請では拒否するロジックも入れられるだろう(他人に貸さない)。
ただし、これで問題がすべて解決するわけではない。家族の誰かのカードを使わなくても上限に達している場合、そのカードを他人に貸して還付を受けさせるという不正も考えられる。これを防ぐには上限設定を世帯単位ではなく、個人単位にすることになる。
個人単位で良いのであれば、レジはカード本人を券面写真で確認でき、マイナス取引もレシート持参人を本人とみなして行うことになるから、レシートへのカードIDの書込みは省略できるだろう。

税当局からすれば、個人が還付される額であれば誰に譲ろうが関係ないが、本来世帯単位では還付対象にならないものを他の世帯に還付すると損をするから、こちらは認められない。(胴元の論理



さて、ここまで読んでいただいてお気づきと思うが、品目情報、数量なんて還付には不要だから、買物の中身が細かく知られることなどない。(これもポイント制度なら少し考え方が違う)
恣意的に品目・数量を記録させるシステムにしようとしても、一般に目的合理性のない個人情報の収集は禁止される(これを審議できなかったら個人情報保護法・行政機関個人情報保護法の存在価値がない)。もし、マイナンバーを使うならPIA審査になり、審査はさらに厳しいはず。

また、上述の方法だとマイナンバー自体を使う必要はないこともわかる。
カードIDとしてマイナンバーを使うことは不可能ではないが、厳格な取り扱いが求められているマイナンバーだと、

  • カードから読みだすときにPINが要求されたりするとレジが混乱する
    本人が別の端末で操作する方法も考えられているらしいが、レジでカードを読んでいなければ、買物をした本人が操作していることをどうやって確認するつもりだろう、あるいは、確認しないで記録するつもりだろうか。
  • マイナス取引を想定すればレシートにカードIDを印刷する必要があるが、それをマイナンバーにすることは今までの国の説明からは容認されない(ただし還付上限が個人単位ならカードID印刷は不要)

など、さまざまな問題を引き起こす。

媒体としてマイナンバー・カードを使っても良いけれど、マイナンバーを使うのはやめた方が良いと私は思う
カードIDは、前述のように物理的媒体たるICカードに付されている個別の識別コードを使うか、新たにユニークなものを生成することになる。なお、IDはカード券面で視認できるほうが良いが、なければレジのリーダーでID表示をする操作が必要となる。
となれば、ICカードとして同じ仕様であれば、マイナンバー・カードでなく、スーパーの会員カードをハイブリッド・カードにしても良いわけだ。


心配なことは、カードへの不正な書込みである。システムがハッキングされ、ICカードに架空取引(つまり還付金詐欺)が記録される心配である。これにはカードに書き込める機器の認証、その機器へのアクセスの認証などを厳格にすることが必要だろう。

本当は携帯のSIMカードのような技術を使って、ネットで認証すればセキュリティが強化されると思うのだけれど、小さな店にそれを強要できないだろうとか、ネットに接続したらセキュリティが低くなると考える人がまだ多いようだ。


それでも、店が悪意をもって架空取引を記録することは避けられない。これを抑止する一つの方法は、上でペンディングにしていた店識別情報である。消費者から上がってくる納税情報と、店からあがってくる納税情報を照合して、益税なり脱税なりを摘発することである。

以上は、もし実施するならこうなるんじゃないか、こうしないとうまくいかないんじゃないかといろいろ妄想した結果だけど、他の制度・システムに過度に依存したり、干渉するシステムはそれ自身が高コスト、高負担になったり、社会システム全体が硬直する原因になるおそれがあるから、マイナンバー制度とは一定独立性を保つべきという方向で、出来る限りシンプルで運用可能なものを考えたつもりである。

なお、一部で心配されているマイナンバーへの紐づけだけれど、前記のような買物履歴をネットへ送信して国が保持するというようなやり方は多分、やらないだろうと思う。それをするためには、各店舗がネットワーク接続していなければならないが、マイナンバーをそんなネットで流すことは禁止されている(法改正するなら別だが、そんなことができるなら―私はやっても良いと思うけど―無駄にバカ高いマイナンバー関連システム投資のほとんどは不要になって、国の財政支出の馬鹿さ加減が白日の下にさらされる)。

ところで、こういうシステムができたら、やろうと思えば円未満の納税もできる。
税額に端数が出たら、端数を切り上げて支払ってもらい、後日、本来額との差額を還付してもらうということができる。多くの店は切り捨てていたと思うから、その分、お店は助かると思う。


こんなに長々と書いてきたけど、これは実施方法の話。そこで、はたと気がついた。
通販の食料品はどうするんだ?
マイナンバー・カードへネットから書き込む?
通販は軽減税率対象外?
それとも通販は、10%、8%をきちんと計算して請求する?
(それができるんならそもそも還付方式やる意味ってどこにあるんだ?)

制度のねらいは、きっちりちょうどの税をとることではなくて、多めに徴収しておいて、返してくれと言ってきた人にだけ返すというものなので、通販だけはきっちり8%というのは認めがたいだろう。

これの解決策の一つは通販会社から、購入者へポイントをプレゼントするという、やりかた。ただし、通常の民間のポイントとは違い、年の上限があるから、単純加算はされない。
購入者はポイント・プレゼントのトークン(URLなど)を、「還付」申請時に指定するなどにより、カードに記録されていない購入記録を申請に取り込めるようにする。もちろん、このとき年のチェックも行われる。トークンとするのは、申請者本人だけでなく、世帯員の購入でも取り込めるようにするためである。(URLが漏洩したら他人に使用される)。
ただし、赤の他人へのプレゼントが行われないようにするには、やはり購入時にカードを提示するようにするかもしれない。(対応できない通販会社はポイント還元ができないと割り切る)

個人商店など小規模店舗はどうしたらよいか
はじめに、ある政治家の発言の推測で書いたように、対応はその店の責任だということになったとしよう。そうすると国レベルがそうでも、地域としてはなんとかしろという話になり、まず間違いなく、市町村が小規模店舗対策を求められる。
とはいうものの、小規模店舗に無理に対応させるのはあまり現実的ではなさそうだから(売上管理に情報システムを使ってるかも怪しい)、たとえば、こんなことも考えられるのではないだろうか。

未対応店舗で買物をした人は、レシートにカードID(この場合はマイナンバーかもしれない)を手書きして、市役所や商工会のしかるべき場所へ行って、店舗の代わりに購入記録を書き込んでもらう。
レシートもないような店だったら、買ったものをその場所へ持って行って、いくらだったか口頭で……(ムリか)


けっきょく国の制度の歪って、自治体にくるんだよな。

■納税ポイント制度

税制として考えるなら、レシートでも還付できるのが本道だと思うけれど、そうではないから、今回の「軽減」制度は、税制と考えないほうが良いようだ。
税率は全品10%である、ただし食料品については希望者には2%分を還元(恵与)するという新たな制度と理解する、要するに税率は10%で、お店も売り上げの10%(ただし、それから仕入れ時の税を控除して)を税務署に納めるというのが制度のキモであろう。(税務署はポイント還元を受ける人が少ない方がありがたい。ただし、外資の通販はどうなるのの問題はあるけれど。

つまり税の還付ではなく、ポイント還元である。
そう割り切ったら、もっと簡単で、しかも面白いことができそうな気がしてくる。

  • カードへの記録は、税率別納税額でなくて、単純にポイントだけにする
  • 何にどれだけポイントを付けるかは、政省令などで決めることができるようにする
    (例えばICカード・リーダー/ライターを買ったら3000ポイントとか。ただし、こういう特別なボーナス・ポイントは上限とは無関係にしないと意味がないだろうし、品目もデータとして記録することになるから、プライバシーへの配慮も必要だろう)
  • 面倒な還付申請などしなくても、ポイントで買物ができる。
  • 国民への表彰とかはポイントで出す。
  • 前述のとおり、通販でもポイント・プレゼントというような形で取り込める。

ポイント制度なら、消費者も、お店もよくなじんでいて理解されやすい。
情報システムも十分ノウハウを蓄積している。
何か問題でもある?
(発行済ポイントの○割は準備金を用意しないと財務省に怒られるとか、政府のバランスシートがややこしくなるとか)


最初に書いたように、マイナンバー・カードを利用した還付制度は導入が先送りになるかもしれない。
見送り理由は、マイナンバー・カードの普及見込みがもうひとつ思わしくないこと、低所得者がカードを使うのか、申請に必要な機器を持つのか、高齢者などは対応できるのか、などという環境条件に関するもののようだ。

制度導入のニュースを聴いてからあまり日もたたないが、私の職場でも、ちょっと考えても問題・疑問が多く、本当にやるのかという懐疑的な感想が多かった。
さて、先送りか、見送りか、どっちだろう。

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国勢調査のネット回答 いよいよ

censusonline1.jpg 前に、国勢調査のネット回答が行われることをとりあげたけれど、いよいよ明日10日から回答受付が始まる。
インターネット回答|国勢調査2015 キャンペーンサイト
事前に、各世帯に、回答用のIDと(初期)パスワードが配布され、このID/パスワードで回答する。
これが未だ我が家には届いていない。どうやら明日(10日)から配布されるらしい。

普通、受付開始が10日なら、その前に配るのが普通だと思うのだけれど、このへんのお役所の感覚って理解できない。


実は、期日が近づいてきたので、事前にどんなシステムになるのか、統計局のホームページを覗いたりしたのだけれど、これがよくわからない。不親切だと思った。

まず、入力画面・遷移などの操作方法、操作例が示されていない。とくに実際の調査票入力画面は全くわからない。練習用のページぐらい用意しないのかと思う(調査に携わる役人用はあるという噂)。

次に、言葉使いの問題だけれど、ネット回答のIDは「調査対象者ID」と表現されている。これで迷ってしまう。世帯員の数だけIDを送ってきて、一人ずつ回答するのだろうか、それとも紙の調査票のように、世帯員を一覧する形になっているのだろうか。統計局のページでは探せなかったので、"国勢調査 ネット回答 世帯単位" でググると、青森県のページがヒットして、「世帯単位で調査する」と明確に書いてある。

そりゃそうだろう、同一世帯で一部がネット回答、他の人が紙回答では、調査票回収チェックが難しい。
しかし、言葉使いに気を使うなら、「調査対象ID」ではなく、「調査対象世帯ID」と表現し、世帯単位で入力することを明示すべきである。
すると、調査票のように、複数人分が横に並ぶような画面デザインなのだろうか。それは入力しにくそう。


スマートフォンでも回答できるというふれこみだけれど、アプリが用意されているようには見えないから、ブラウザ内で処理してしまわなければならないだろう。結構、操作が面倒で、誤操作しそうに思うがどうなんだろう。
パソコンでも動作環境として、特別なものは書かれていない。具体的に言うと、スクリプトが使えるかどうかなどが書かれていない。

censusonline2.jpg


さて、心配なのはこれから。
何といっても、心配されるのは、回答受付ページへの攻撃。
侵入に対しては万全の対策を行っているだろうけれど、受付ページへのDDoS攻撃などが行われたら防ぎようはないだろう。どれほど多くのユーザーの接続を想定しているのかわからないが、攻撃側からしてみれば、そんな数は問題でもないだろう。

とにかく心配が杞憂に終わるかどうか、今夜、日付が変わると同時に接続だけしてみようか。
みなさんも、一斉にどうですか。(これがDDoS攻撃やんけ)

ひょっとしたら、サイトのオープンが10日0:00なのに、実際に回答ができるのは10日以降にID/パスワードが届いてからにしたのは、事前配布すると一斉に回答されて問題が起こったりするのがイヤで、五月雨式に回答してもらおうということだろうか。
あるいは攻撃は国民のみなさんが入力を始めるまえに済ませておいてください、とか。


ところで、昨日の記事の続きみたいになるけど、将来は、回答にマイナンバーを利用しようとかしないだろうね。

もちろんマイナンバーを使うにしても、一回だけ有効な一時パスワードを出すなど、マイナンバーとのリンクがないように工夫の上だけどね。身元がばれていると、真実の回答をいやがる人もいるから。


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マイナンバーお買いものカード

「鶏手羽先 320円、ピーマン 180円、ワイン 1,500円、以上3点で、合計2,000円、税が200円(*)になります。
マイナンバー・カードをお持ちでしたら確定申告で10円が還付されますが、カードはお持ちですか?」

(*)酒類は軽減税率適用外

近い将来、スーパーのレジでこんな会話が交わされるようになるかもしれない。

報道によると、

財務省は、消費税の軽減税率に代わる負担軽減策として検討している給付金について、酒類を除く飲食料品すべてを対象にする一方、もらえる人に所得制限を設け、還元するお金を増税分の一部にとどめる案をまとめた。国民一人一人に番号を割り振るマイナンバー制度を使って、支払った消費税額を記録し、給付額を算出することも検討している。(毎日新聞 2015年09月05日)


はじめこの報道を見たとき、お店の方に購入(納税)履歴がマイナンバーとともに記録されるのだろうか、そうだとしたらプライバシー議論とともに、各店舗のシステムがみんな変わってしまって大変なことになるだろうと思ったのだが、どうやらそうではなくて、納税金額がマイナンバー・カードそのものに記録されるもののようだ。
ということは、当然、マイナンバー・カードが日本に住む人みんなに普及していることが前提になる(還付不要という人は別だけど)。
食料品店はみんなマイナンバー・カードへの書き込み機械を用意しなければならない。還付対象になる税額を記録するわけだが、手で打つのはめんどうだし、間違いも起こる。お酒も売ってて税率は一様じゃないから、8%適用の商品の分だけとなると、それだけ取り出して額を入れるには、しかるべきレシートやレジなりの表示がいるだろうし、カードに記録したことをレシートにも表示しないと二重記録とかの問題も起こる。
結局、レジと連動したマイナンバー・カード・リーダー/ライターが設置されることになるだろう。

小さな食料品店のおかみさんの話。

shohizeimynumber.jpg うちみたいな小さな店でもレジ全部入換よ。だって、還付対応できなかったらお客さん来なくなるもの。お酒だけ売ってればいいんだけれど。
レジの交換とかの費用は控除するっていうけど、どんな機械を入れても控除はあるわ。還付事務委託料とかなんとか名目つけて、お店にも還元してもらいたいわ。

それにね、お客さんがマイナンバー・カードを持ってきてないとレジでもめるの。
カードを忘れた人からは、「今度持ってくるから」と言われたりするんだけど、そんな簡単なわけにはゆかないでしょ。

それより気の毒なのは、足腰の弱いお年寄りとかよ。今まで隣の人とかに買い物を頼んでたのに、マイナンバー・カードって、人に貸しちゃいけないんでしょう。だから、買い物を頼まれた人は、10%の税金を払って、頼んだ人からは8%分の代金をもらうとか、結構面倒なことになってるようよ。
それと、子供のお使いは全滅ね。子供ってもともと税金を納めてないから、還付のしようがないわね。親のマイナンバー・カードを借りてくるっていうわけにもいかないしね。

主義としてマイナンバー・カードを持たない人もいそうだが、他人に貸しても良い納税カードみたいなのを作ったらどうかと思ったりする。(細かいことだけど、レジでPINの入力とか求められるんだろうか?)


もともと消費税の税率が上がるときに、生活必需品は対象からはずせと言う意見があったからこんなことになったんだって言うけど、そもそも、うちでもお肉は100gが300円のものから、3,000円のものまで扱っているわ。3,000円のなんか、どう考えても生活必需品じゃないわ。このあたりはどう考えているんでしょう。うちでもトリュフは扱ってないけど、秋には松茸も扱うわよ。
生活必需品って、食料品だけじゃないわ。トイレットペーパーとか、普通の衣料、電気製品だって消耗するし。そう言えば、あなた副業で貸家もやってるそうだけど、住宅の家賃って非課税なんでしょ、うらやましいわ。
それに、生活必需品とか贅沢品って、人によって違うじゃない。プロの画家が買う絵の具と、素人が買う絵の具じゃ、必需品かどうか違うんじゃない。昔、物品税があったころ、ピアノには物品税がかかってたけれど、音大生は在学中2台まで、免税で買えてたって聞いたわ。

そうそう、うちの店には、近所の食堂の人も買物にくるの。この人たちはマイナンバー・カードなんか使わないわ。業務用だから。それで食堂の人に聞いたの、10%でいいんですかって。そしたら、税を納めるときに仕入れ時の税金で控除するから、店としては同じなんだって。でも、それって、お客さんが余計に払ってることになるんじゃないのって思うの。
それにね、昔、100円バーガーってあったじゃない、お金のない人がそれで暮らしてたって話も聞いたわ。でも外食だから10%なんでしょ。それとか、アメリカなんかでは、食材を買って家で料理するのはお金持ちで、貧乏人は電子レンジでチンしたらできあがるようなものばっかり食べてるそうよ。何が贅沢かなんてわからないわね。

以上は、あくまで憶測にすぎないことをおことわりしておくが、妄想は果てしない。

以前、ベーシック・インカムという議論があった。
ベーシック・インカムは、税、控除、給付、その他が入り乱れてわかりにくく、不公正がまかり通っているのではないか、財政が制度疲労しているのではないか、という問題意識があって、国民一人一人の実態に合わせた生活保障を、公正かつ効率的に行うという趣旨だったと理解している。そのために所得の一元的把握が検討され、国民総背番号制が欠かせないという話があったと思う。
そういう議論であれば、大いにマイナンバーの活用を議論すれば良いと思う。

しかし、またまたとってつけたような制度が一つ増えることになるようだ。
官僚連中は、事務コスト、システム・コストはちゃんと考えているのだろうか。
(そういうセンスがあれば情報セキュリティ問題も正しく対処できるだろうけどね)

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スイッチの耐用年数

IMG_20150830_185409.jpg 家の洗面室の天井灯をON/OFFする壁スイッチ(写真上)が故障した。

何日か前から反応が悪くなっていて、点灯はスムースなのだが、消灯の調子が悪く、何度か押さないと消えなかった。
それが、とうとう、全く反応しなくなった。点灯しっぱなし。
修繕、すなわちスイッチの交換とあいなった。

交換も実に簡単なものである。業界標準があるのかどうかは知らないが、少なくとも同じメーカーであれば、前のスイッチの金具がそのまま使えるスイッチがあるらしい。なので、壊れたスイッチを取り外して、新しいスイッチを古い金具にねじ止めする。

思えば、前に玄関のドアホンも呼び出しスイッチが壊れたことがあったが、やはり同じメーカーの機種であれば前の金具を生かしたまま、新しいものに取り換えていた。

ということで、同じメーカーの中から、最も単純なものを選択(写真下)。
前は非点灯時にはスイッチがグリーンに光って暗いところでもスイッチの場所がわかるというタイプで、見た目もちょっと高級っぽい。値段はもちろん少し高い。普通のスイッチより500円くらい高いようだ。上を見れば、人感センサー付きというようなタイプもあるが、そんな立派なものはいらない。

IMG_20150830_185358.jpg 思えば、洗面室の灯とのON/OFFって、家の中で一番頻繁にやるのじゃないだろうか。
洗面室は浴室の前室であるし、洗濯機も置いてある。顔を洗うとき、歯を磨くとき、帰宅時の嗽・手洗い、お風呂を入れるとき・洗うとき、洗濯をするとき、それを取り出す時、結構、出入りの多い室である。1日に10回以上、断続的に点灯されているだろう。つまりスイッチ操作は1日に20回以上となる。そうすると、年間7000回以上はON/OFFされるわけだ。
なるほど、ここのスイッチが最初にダメになるというのはありそうなことだ。

今の家は2000年に建てたものだから、もう15年になるわけで、そうすると今まで10万回以上ON/OFFをしている計算になる。以前は子供も同居していたから、もっと多いかもしれない。
あらためてネットで調べると、スイッチの寿命は10年というような説明があったりする。
そういえば、マウスがだめになるのはクリックが効かなくなるのが多くて、こういうのはアクション・ゲームなどでやたらクリックが多い使い方をしたらすぐに起こる(大昔、そんなこともしたことがある)。

スイッチ自体は、そんなに高いものではないのだけれど、建物の電気配線をいじるのには電気工事士の資格が必要で、電気屋さんにたのまなければならない。
作業内容の割りに、これがなんとも高いものである。

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オリンピック・エンブレム

Untitled23.jpg 全国的に大騒ぎのオリンピック・エンブレム問題、けっきょく使用中止と決定され、それはそれで、既に作ったポスターや、スポンサーCMとか、被害も出ていると伝えられている。

この問題では、他の仕事について佐野氏の事務所が盗作まがいのことを行っていたことも指摘されている。これについては、佐野氏自身が認めている。デザイナーとスタッフの関係がどんなものか知らないが、もし、事務所が一つの組織であるなら、その代表者が責任を問われることは当然だろう。

それはそれとして、オリンピック・エンブレムについてだは、最初のデザインが類似デザインがあるということで、2度の修正をしたということだけど、ということは、まず佐野氏が選ばれて、それから修正を求めたということなのだろうか。

修正で目につくのは、三角の部分が、直線の三角から、円で切り取った三角になっているところだと思う。
直線の三角ではあまり躍動感を感じないし、 Tokyo のTが当たり前すぎて、私にはつまらなく見える。後の円弧になったもののほうが良い(円弧というのは、力を蓄えている表現だと私は感じる)。
また、1回目の修正は三角が3つと多すぎ、下に2つ配置されると、落ち着きすぎて、これも動きを消しているように思う。やっぱり最後のものがデザインとしては一番良いように思う。
と、いろいろ評しても、デザインに対する審美眼を持っていると自分でも思わない。所詮、ど素人の感想にすぎないのだけれど。

20150826k0000e050221000p_size7.jpg 盗作かどうかの議論も喧しいが、私は盗作、少なくとも意図的な盗作だとは思っていない。デザインに詳しい人のコメントなどでは、他人のデザインにインスピレーションを受けることはある、だからといってそれが作品に影響を与えても盗作とは言わないとのこと。
私もそう思う。

インスピレーションを受けること自体はいくらでもありそうだし、問題のデザインのようなシンプルな形・色の組み合わせなら、他人の空似になる可能性は高いと思う。
盗作問題の契機となった、劇場のロゴマークなんかは、色が黒一色だから、形だけの問題になるわけだが、それで似ていると言えば、長い長方形と円を切り取った形を使えば、どんなものでも似てくると思う。

前に、モンドリアンの記事で、「誰がどんな思いで、あるいは何も考えずに、こういう作品を描いたとしたら、モンドリアンを知る誰もが、モンドリアンの模倣(盗作)だと言うに違いない。逆説的だが、それほどユニーク」と書いた。純色と矩形(黄金矩形)の組み合わせによるデザインはみんなモンドリアンになる。

寡聞にして知らないだけかもしれないが、モンドリアンの盗作、というのはあるのだろうか。偽作はいっぱいありそうな気はするが。
グラフィック・デザインとはそうしたものなのだろう。


インスピレーションまで含めて盗作ということになると、デザイン自体が成り立たないという意見がある。そういうものまで保護しなければならないのかということである。
私もそう思うけれど、裏返して言えば、この種のデザインは、特に守る必要などないということになるのではないだろうか。ただし、他のデザインと紛れると、商標などで使われている場合は問題がある。オリンピック・エンブレムの場合、下にはっきりと、"Tokyo 2020" とあり、五輪マークが配されているから、全体としては紛れる心配はない。

誰でも簡単にまねできそうなものには、そもそも著作権など認めなくても良いという考え方もあるのではないだろうか。
以前、「猿の著作権」の記事に、「誰が書いても同じようになるものに著作権を認めると実に窮屈なことになる。」と書いたけれど、それに近い状況と言えるかもしれない。

おまえは創作価値をどう考えているのかと質されそうだが、著作権だけがデザイナーの利益ではないだろう。デザイン料なども利益になる。
それに、バッハ、モーツァルトは著作者としての保護は受けなかった。だからモーツァルトは早逝してしまったのだけれど。

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検索フォームを変更

お気づきかもしれないが、昨日から本ブログの検索フォームを変更している。

2015-09-04_104719.jpg


一昨日、古い記事へのコメントをいただいたこともあり、記事だけでなくコメントも検索できると便利だろうと思った。
それでググると、やはり同様のことを考えておられる先達がいらっしゃる。そして検索フォームのコードも公開されている。

「FC2ブログ検索フォームプラグイン(OR検索、コメント、トラックバック)」

早速、そのコードを丸写しして(前のフォーム同様、記事一覧へのリンクだけ追加)、新しい検索フォームにした。

検索語の窓の下のチェックボックス □comment にチェックを入れて検索すれば、コメントも含めて検索される。検索は記事単位だから、目指すコメントは記事の下に並ぶ中ということになる。
同様に、今まで例はないがトラックバックも含めて検索できる(要らなさそうだけど、元のコードにあったのでそのままにしている)。

□or のチェックボックスは、検索結果を広げる場合に使用する。
なお、検索結果の表示件数も、以前はデフォルトの5件/ページだったが、50件/ページに変更した。

こういう検索機能って、読者というより、筆者自身が良く使う。
前にたしか書いた覚えがあるとか、あのことはもう書いただろうか、といった使い方である。これに、おもしろいコメントがあったけどどの記事だったかな、というニーズにも対応したというわけである。

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立ちション禁止(その2)

20150902_main01.jpg 前に「立ちション禁止」の記事で、トイレが汚れるから男も座って用をたしなさいという話があると書いた。

この問題について、NHK「ためしてガッテン」が、じっくり取り上げていた。
といっても、立ちション禁止の是非を直接論じているわけではなく、立ちションにともなう、尿はね現象について、科学的に考察するというものである。

20150902_08.jpg まず尿はねの観測。
トイレ掃除をする人の実感が数値化されるわけだが、非常に遠く、高い位置にまで飛沫が届いている状態が特殊な光学的処理とともに解説される。

ぼっとん便所で大便を降下させた場合、その「おつり」が尻を直撃することがある。落下物が衝突時に分割されて運動量がその一部に卓越的に譲られるからである(スーパーボール2コを上下に接した状態で床に落下させた場合、上側のボールは落下をはじめた高さを超えて跳ね返ってくる場合がある)。
しかし微小な飛沫に対して空気は大きな抵抗になるから、単純に飛沫の運動量の問題ではないだろう。おそらく、落下物の運動量は飛沫だけでなく、空気の流れも引き起こしているのだろう。
20150902_07.jpg

次に番組では、尿はねが起こっているまさにその動的状況が解説される。
その結果、尿が男子用便器に到達するとき、水流として到達するのであれば、尿はねはあまり起こっていない。
細い尿の流れは、便器に達する手前で玉状に分離し、それが次々に便器の面に衝突するために飛沫が生成される画像が示される。
20150902_06.jpg
さらに番組では、この水流が玉状になる位置について、米国の物理学者が約12cmであることを結論づけたことが紹介される。

番組中では「水には玉になりたがる」性質があると説明していたが、これは表面張力であろう。
したがって、糖尿病患者であれば、おそらく表面張力は健常者より弱いと考えられ、12cmよりも遠いところまで水流が維持されるのではないかと考えられる。
筆者はこの研究に対し、イグノーベル賞の推薦をしたいと思う。


番組では、尿はねの問題から離れ、ウォシュレット(NHKであるから温水洗浄便座と表現している)により引き起こされる肛門掻痒症がとりあげられていた。弱った皮膚に温水が滲みこんで、痒みが続くという説明であった。

ウォシュレット・シンドロームという言葉は、ウォシュレットでないと用が足せないという一種の中毒症を指す場合もある。
筆者は中毒とまでは言えないが、依存症ぎみである。

本稿で用いた写真はカラダの健康ノートに掲載のものを無断利用させていただいています(元はNHKだから良いか)。


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Android5にバージョンアップ

lollipop-statue-2.jpg スマートフォン Xperia Z3 をAndroid 5.0 Lollipopにバージョンアップした。

一旦、バージョンアップ・ニュースがメールで来ていたので、トライしようとしたら、配信が停止されていた。どうやらテレビ・チューナーがうまく動作しないという不具合があったということらしい。

暫くは毎日のようにバージョン・アップをチェックしていたけれど、なかなか配信が再開されないので忘れていたのだが、何かの切っ掛けで、もう配信されているかな、と思ってチェックすると、バージョンアップ可能となった(配信再開メールは届いていなかったように思うけど)。

Screenshot_2015-08-17-14-56-10.png ものは試しと、さっそくバージョンアップをやってみた。ダウンロード開始からインストール完了まで約30分である。
インストールに時間がかかる理由は、「アプリを最適化しています」というプロセス。インストールされているアプリの数だけ繰り返すようだ。

この「アプリを最適化しています」だが、どうやら、アプリのプリコンパイルのようなことをしているらしい。

Android5.0からは、実行環境がART(Android Run Time)というものになったという。

Android4.4でもARTはあったらしいが、それまでの標準のDalvikという実行環境も用意され、こちらを使うアプリが多かったらしい。

ネット情報では、Androidというのは、その上で仮想マシン(一種のエミュレータ?)が動くようになっているそうだ。
今まではアプリを実行するときに、アプリのコードがコンパイルされて仮想マシンに引き渡されたらしいが、ARTでは、アプリをインストールした時点でプリコンパイルされ、実行時のオーバーヘッドを減らしているという。
これが、バージョンアップ時の「アプリを最適化しています」メッセージになるようだ。

なるほど、Android5.0になってから、アプリの起動が速くなったし、バッテリーの消費も減った。良いことづくめである。

UIも基本的なところで改善されていて、一番良いのは、トリプルタッチで画面を拡大できること。
タブレット(SH-08E)でもそういう機能が独自(?)に用意されていたが、Android5.0では、拡大率がズームで変更できるし、画面領域を上下左右に動かせる。画像系の電子書籍でも、ある程度、見やすくできるようになった。

Screenshot_2015-09-01-13-05-29.png Screenshot_2015-09-01-13-05-51.png
右がトリプルタッチで拡大後の画面。この状態で拡大縮小でき、2本指でドラッグすればスクロールできる。


セキュリティは強化されている(画面ロックなしの設定はないらしい)が、顔認識とか場所認識とかでロック解除ができるなど、使い勝手にも配慮されている。

インストールしていた普通のアプリは、特に問題なく動作している。
ホームアプリのNOVA Launcherも順調である。手書き入力の7notesとか、ややこしげなアプリも問題ない。
Googleのアプリ、chromeなどは、同時にバージョンアップされるようだ(少しUIが変わる)。
ただし、ゲームアプリはARTでは動作しないものが多いらしい。私はゲームはやらないから関係ないけど。

と、バージョンアップを喜んでいると、もう次期バージョンのニュースが出ている。
正式名称は“Android 6.0 Marshmallow(マシュマロ)”、今年第3四半期には最終バージョンが公開される予定とも。

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「残念な教員」

zannnennakyoinrv.jpg 林純次「残念な教員」の評。
まず、Amazonのレビュー(右)を見てみよう。

見た通り、見事に評価が分かれている。
教育現場をよく知らない人が教員批判を痛快に思って高評価を与えている、というわけではない。 投稿者の多くが教員のようだが、教員の間でも評価が分かれている。

特に事前知識もなく、こうした評価についても知らずに読んだわけだが、主張そのものは今までも繰り返されていることが多い。低評価のレビューでも、内容が間違っているというような、つまり主張の内容に対するものは少ない。
拒否反応とも思えるレビューが並ぶのは、歯に衣着せず、時に攻撃的な筆致で書いてある点だろう。ところどころに出てくる「私も昔はだめだった」「まだまだ足りない」といった言葉も、攻撃を正当化するように使われている印象を与える。
低評価の内容は、「上から目線」「思いやりのある文章を書いてください」「同僚の方々の「怒り」や「悔しさ」が伝わってくるようです…」という書く姿勢にかかるものがほとんどである。

私も批判したくなる記述はある。教員批判とかに対してではなく「年間300冊(新聞雑誌を除いて)は読む」と数を誇るのはあまり良い趣味ではない。本当だとしたら、読む価値のない本ばかり読んでいるとしか思えない。(深い洞察や緻密なデータを含む本なら、1日で読むことは到底不可能。)


zannennakyoin.jpg しかし、本書でも何度か名前をあげられているが、斎藤喜博の本にも「残念な教員」的な筆致のところがある。それでも斎藤喜博が「上から目線」と批判されないのは、斎藤喜博が実際に「上」であり、それだけの実績があるからだと思う。

さて、そういう語り口への批判を措けば、内容については教授活動をうまく分類しているし、新人教員が何からはじめるべきかも具体的で説得力がある。
著者は、自分自身も経験年数だけで言えば長いとは言えないことを良く解っていて、経験上こうやって結果を得たということだけでなく、関連領域の理論の裏付けを求めながら教育に携わっていると思う。

私が承服できない点は、すべての教員に対して著者のこの水準を求めることである。
教員に社会常識を求めること(たとえば労務管理とは何かなど)は正当化されるけれど、教員が児童生徒に対し、ほとんど全人的と思える責任を負わされなければならないのか、またその能力を求めるのが適切なのか。

私は小・中・高と教育を受けるなかで、教員にそんな大きなものを求めはしなかった。もちろん優しい先生や一緒に遊んでくれる先生は好きだった。けれど、年齢が上がるにつれて、教員には、その教科のプロであってもらいたい(言い換えると自分が教えている教科が好きで好きでたまらないという姿勢)とは考えたけれど、生活指導や進路指導をしてもらいたいと思ったことはない。そもそも、教師も生徒も、人格として対等だと生意気にも思っていたから、人格的に指導されてたまるか、という気持ちであったと思う。

60~70年代の学生運動の盛期には、高校生以上の年齢であれば、社会思想・政治思想に触れ、自分をいっぱしの人間である、教師より優れていると思っている学生が多かったはず。


では、著者のような仕事は不要かというと、それはまた違う。教室での教育活動が円滑に効果を上げるために、必要ならば生活指導もしなければならないし、人生について考えさせることも必要だろう。それを必要とする生徒と、そうでない生徒がいるということだ。ただ、それはあくまで学校・教室を成立させるためのものという範囲で考えるべきことで、その枠におさまらないようなものは、家庭の問題であり、解決は学校ではなく、病院や官憲に委ねるべきものであろう。
学校が組織として、また学校外のさまざまな社会関係の中で解決するという発想で、もう少し先生にラクをさせながら、実際にはより適切な教育ができるというような視点(社会的分業)も考えてもらいたい。

教師という人種は何でも安請け合いしがちだけど、学校内はもちろん、校外の社会との協力関係で解決しようという態度が必要。逆に、そういう態度がないことが、昨今批判の的になる学校の秘密主義・情報隠蔽を起こすこととも関係があるのでは。


蛇足にして老婆心だが、著者は全体に積極主義的な人だと感じるが、粘り強い指導、真摯に生徒に向き合う指導、それは当然としても、対人関係でその雰囲気が露骨に出ると、引いてしまう生徒・教員、不適応になる生徒・教員が出たり―そして本書に対する大半の批判がそうであるような反発が起こる―など、事態を悪化させることはないのだろうか。
頑張らなくて良いのだと言うべき場合もある。それも含めた実践ならとやかくいうことではないけれど。

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飲み会 in 梅田

IMG_20150831_185016.jpg 昨夜は昔、一緒に仕事をした人たちとの飲み会。
久しぶり、1年ぶりくらいの梅田。けっこうお洒落な建物・お洒落な店ができている。
今回の店は「ガンボ&オイスターバー」というところ。

オイスターバーというのは、もうずいぶん昔、アトランタで一度経験しただけだけれど、照明をおとした、静かな雰囲気で、生牡蠣をあてに、ワインなんぞを楽しむという場所だった。
それ以来、日本にもオイスターバーがあれば、行ってみたいと思っていたのだけれど、情報サイトをみていて、“あたらない”カキは作れるのか? オイスターバー最大手の挑戦という記事を発見して、ここはどうかと幹事さんに提案したところ。

アトランタの店は、夜も更けてしっとりと飲むような店だったけれど、ここは普通に明るい店で、食事がメインである。そういう意味では趣向が違う。
それと、この店は禁煙である。それどころか、ビル全館禁煙である。聴くと、たばこを吸うなら外へ出て吸ってくださいという。開宴時刻まで時間があったので、そうしたのだけれど、ビルの周囲に灰皿がおかれているような場所もない。しかたがないので携帯灰皿を取り出して、ちょっとビルの陰になっているところで一服。私としたことが、調査不足であった。
(アトランタのような大人の店は、オイスター&シガーバーというような感じなのだけれど)

生牡蠣、牡蠣フライ(以上、夏なので、どちらも岩牡蠣)、リブロースをはさんで、牡蠣のパスタというコース。
飲み放題をつけていたので、ビール、白ワイン、赤ワイン、スパークリング・ワインと次々に注文。
正直に言うと、牡蠣料理といって特に凝る必要はないと思う。生牡蠣にレモンをかけたり、ケチャップソースをかけたり、あぶってガーリック風味を効かせるとか、そういうもので十分である。
そして、この店はそれで十分というところである。美味。

子供の頃は牡蠣は嫌いで、牡蠣フライをチキン・フライと思って食べて、吐き出したこともある。それが、いつの間にやら、生牡蠣がいいというようになっている。

IMG_20150831_191831-crop.jpg 中学か高校のとき、国語の教科書か教材で、毎週、決まった時間に家族そろって、めかしこんで港に出かけるという小説があったのを思い出した。海外で成功したという噂の親戚を迎えにいくのだった。しかし、語り手であるこの家族の中の少年は、港で牡蠣殻を外して、生牡蠣を売っている初老の疲れ切った老人が、その親戚ではないかと思うという話だった。
それ以来、生牡蠣というもの、酢牡蠣ではなく、殻に載っているものにあこがれを持ったと思う。

さて、そういう牡蠣を、財布の心配さえしなければたくさん食べられる。
いや、そんなに高くないのだけれど、この季節は岩牡蠣で、かなりのサイズ。生牡蠣を2つ食べたらもう十分という感じである。

お洒落な店なので、ゴージャスな客もちらほら。
私としたことが、メニューをメニュー・スタンドに戻す時に、スパークリング・ワインのグラスにぶち当てて、まわりに飛び散らせた。隣の席は、上品な年配男性、和服の年配女性、そして若いワンピースの女性で、一番近い席には若いワンピースの女性で、飛び散ったワインがかかっていないか心配したが、大丈夫ということだった。隣の和服熟女もにっこりとしてくださって、救われた。(年配男性の反応? そんなもの見てません)

またまた、料理の写真はちゃんと撮れていない。お店のページやグルメ・サイトでご確認を。

shinkokuritsu.jpg
(申し訳ないので、生牡蠣に見えるという絵をアップ)


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