Amazon Fire TV stick

IMG_20151028_200940.jpg Amazonの"Fire TV stick"が10月28日に予定通り届いた。
定価4,980円だが、プライム会員の早期予約特典で1,980円で入手(定価だったら買わなかっただろうと思う)。

本体、リモコン(電池付属)、電源ケーブル(USB給電)、短いHDMI延長ケーブルが付いている。

我が家では、YAMAHAサウンドプロジェクター YSP-2500をリビングに置いているので、テレビではなく、こちらのHDMIにセットした。

実ははじめはテレビにセットしたのだけれど、オーディオリターンがうまくできず、せっかくのマルチチャンネルの映画をYSP-2500で楽しめなかったので、YSP-2500を通すことにした。なお、YSP-2500の電源が入っていなくても、テレビへの分岐はちゃんと動作する。


○設定
IMG_20151030_140720.jpg Amazonの製品ページに「Fire TV Stickは購入時に利用したアカウントに登録された状態でお届けします」とあるとおりでアカウント設定は不要(後から変更はもちろんできる)。初めに必要なのは、WiFiの接続設定だけである。
WiFiはWPSでの認証もできるのだが、積極的にSSIDを選択したらWPSが効かず(ルーター側の問題だろう)、スクリーンキーボードによりパスワードを設定した。
また、リモコンは電池を入れて、しばらくの間ほっておくと、本体とペアリングされる。

○Amazonビデオの視聴
まずは本機の基本、Amazonビデオを視聴する。私はプライム会員なので、前にも書いたように、無料コンテンツがいろいろある。
そして、それらの再生もスムーズである。

はじめいくつかの映画を見ていたら、どうもDVD品質の画像のように見える。配信されているのはHDではないのだろうかと思って、いろんな映画を見ても同様である。
IMG_20151030_141042-crop.jpg そこで、YSP-2500にソースの映像、音声の規格を表示する機能があるので、それで確認するとやっぱり720pである。
あらためてFire TV stickの設定で、ディスプレイ設定を見ると、解像度が「自動」になっている。つないでいるテレビに合った解像度という説明であるが、ものは試しということで「1080p 60Hz」に固定したら、1080pで出力されるようになった。実際に画面を見ても、はっきりとクリアになったと思う。
テレビ直挿しなら、1080pになったのかもしれないが、YSP-2500を通すと自動では720pになるのかもしれない。


IMG_20151030_141108-crop.jpg Fire TV stickは7.1chのマルチチャンネルにも対応している。これも、問題なく再生された。"スタートレック"や"トランスフォーマー"のようなSF映画の戦闘シーンはなかなか大迫力である。

コンテンツの選択、再生は、リモコンで操作するが、リモコンの上の丸いところが、上下左右のカーソルと決定ボタン、下の2行3列のボタンは、どうやら、戻る、ホーム、メニュー、巻き戻し、再生・一時停止、早送りとなっている。この丸いボタンは結構誤操作しがちである。

○他のビデオ・ストリーミング・サービス
これはアプリをインストールする必要があるが、画面にアプリが表示されるので、それを選択すればインストールがはじまる。
試しに"Digital Concert Hall (Berliner Philharmoniker)"をインストールした。SONYのプレーヤーなどにも組み込まれているサービスだけれど、インストール後にPCを使ってのユーザー登録を求めてくる。
Fire TVのインストールが終わると、ログイン手続きのURL、認証用番号が表示され、PCからそのURLを開けて、認証用番号を入れると、登録され、確認用のメールが届いて再確認する。Amazonのアカウントと連動しているわけだ。
ちょっとテストしただけだが、サイモン・ラトル指揮のシューマンとブラームス(どちらも全曲)が流れていた。以前は短いデモコンテンツしか流れておらず、ちゃんと楽しむのはかなり高額の会費が必要だったので無視していたのだけれど、Fire TVのおかげで、このサービスが良くなっていることに気がついたというわけ。

○スマホをリモコンにする
"Fire TV remote"というアプリ(無料)をスマホにインストールすれば、スマホがリモコンになる。Amazonアプリ、Google playのどちらからでも、という説明があったのだが、なぜかAmazonにはなく、Google playからインストールした。
起動するとリモコンを模した、実にそっけない画面になる。リモコンの丸い選択ボタンは、スマホ画面上での上下左右へのスワイプ、タップ操作になる。その他のボタンは画面の下のほうに表示される。
文字入力(コンテンツの検索をするときなど)のときは、スマホ画面上での入力(私の場合は手書き入力のmazec)が移されるから、スクリーンキーボードで選ぶよりは随分楽であるが、タップとスワイプの微妙な指使いは誤操作しやすい。普通に画面上に丸いボタンを表示するほうが良いのではと思う。

○App2Fireというスマホアプリ
Google playでFire TVで検索すると、App2Fireというアプリが検索されてくる。
このアプリは、スマホにインストールされているアプリを、Fire TVにインストールしてくれるもののようだ。

Google playなどの正規の配信サイトを使わないでインストールするサイドロードと呼ばれるもの。検索すると、Fire TVにサイドロードしたアプリの動作検証をしているサイトが見つかる。
これで推察できるようにFire TVのベースはAndroidのスティックPCであろう。

試しに"BS player"をインストールしてみたが、スマホと同じように動作する。

このアプリは、NAS上のコンテンツ(単純なファイル)をストリーミング再生してくれるもので、なかなか便利。ただ、どうやらマルチチャンネルには対応していないようだ。

Fire TV stickにはMiracastの機能も備えている。その他、いろいろテストしたいことがある。

なかなかおもしろい製品である。1,980円分以上に遊べる。
そういえば、ゲームもできるのだけれど、まだこれは全く試してない。

あのリモコンではとても操作できそうにない。

稿をあらためて書きたいと思う。

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大当たり、かな

IMG_20151024_140754.jpg "道路交通起終点調査 [調査票在中]"という大きな茶封書が届いた。
聞きなれない調査だが、国土交通省が定期的に自動車の利用状況を調査しているとのこと。
国勢調査が終わったところで、また調査。

調査自体は簡単なもので、指定された日に自動車でどこからどこへ移動したかというだけのもの。指定日は平日だから、通勤に車を使っていないし、夜に出歩くこともない。「車を利用しなかった」と回答しておしまい。

それより、調査票には、私の名前と、車の番号がプリントしてある。車の登録から抽出したという説明があった。抽出率はどのくらいなのだろう。

私はこの手の抽出調査に良く当たる。
以前、家計調査、生活時間調査に当たったことがある。

家計調査は実に面倒な調査で、毎日の買い物を何週間かにわたってすべて報告する。何を、どのくらい、いくらで、というものだから、調査対象に選ばれた世帯には、秤が配られる。買い物をしたら何gだったかも記録して報告することになっている。
あまりに面倒だから、調査対象に選ばれても協力しない世帯が多いらしいが、当時、町内の自治会長をやらされていたこともあって、断りきれなかった。

このように、記入がやたら面倒だから、野菜なども、きちんと量目が表示されている商品を選好するようになるので、買い物行動が変わる。八百屋で買っていた野菜もスーパーで買うようになってしまった。
これって調査によるバイアスである。素粒子の挙動を見るために光を当てると挙動が変わってしまうというのと同じ(ちと大袈裟)。

2015-10-26_130840.jpg
生活時間調査は、たしか10か15分単位で、何をしたのかを記録する。これもなかなか面倒な調査だった。起床、洗面、朝食、出立、勤務、休憩、・・・と記録する。

「道路交通起終点調査」に戻る。

この調査も、国勢調査と同様、インターネット回答が用意されている。
ログイン画面は右上のとおり、ログイン先ドメインは、"www.road-od.jp"である。

2015-10-26_131840.jpg

聞き慣れない調査であるから、信頼できるサイトかどうかもサーバー証明書(右下)でチェックしてみたのだけれど、どこにも国土交通省の名前が出てこず、委託先と思しき企業名("SURVEY RESEARCH CENTER CO.LTD.")が記載されている。
この会社のホームページの事業概要を見ると、都市政策や交通の調査実績が多数あがっていて、信頼できる会社だとは思うけれど、やっぱり証明書のどこかには国土交通省(The Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism)の名前を入れた方が良いのでは。

国調のときはどうだったのだろう、今はもう確認できないと思うけど。


それはともかく、ネット回答の画面はなかなか凝っている、というか、良くできている。
どこからどこへ、という調査であるわけだが、ちゃんと地図が表示されて、場所をクリックすれば良いようにできている。また 最初に表示される地域は、回答者の住所付近になるようにセットされている。
回答もれなどのチェックは当然である。
以前ならとてもこうはいかなかっただろう。
2015-10-30_002832.png






およそ懸賞の類ではくじ運が悪い。プレミアム商品券の抽選にも外れた。

政府調査にだけは大当たり、次は一体何に当たるだろう。






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自分のマイナンバーを公開した人がいる

2015-10-28_104229m.jpg 自分のマイナンバーを自身のブログで公開した人がいると報道されていた。
気になったので、件のブログらしきものを探し出した。

簡単に探せる。既にテレビ局も取材していて、本人の顔も名前もネットに出回っている。
なお、同ブログにはいくつかフォロー記事も出ている。

画像はブログのスクリーンショット。
私がマイナンバー漏洩者とならないよう、問題のマイナンバーはもとより、名前その他の個人属性にもモザイクをかけさせてもらった。ブログのアドレスも、漏洩幇助と言われないように敢えて掲載しないでおく。

市長名、市名、市長印(印影)などにもモザイクをかけたけれど、住民票の台紙に市名が入っているのでどこかはすぐわかるけど、このぐらいはいいでしょう。

住所欄が白く抜けているのは、本人がブログにアップする際に加工しているもの。住所がわかると直接的ないやがらせを受けることを怖れたためだろうと思う。

思うに、このことが、実は本質的なところで、公開された住民票の写しには名前が入っているから、おそらくこの人の住所を調べることは造作もないことだと思う。マイナンバーがあろうがなかろうが、本当に守りたいプライバシーとは関係がない。

もし、名前を伏せて、マイナンバーだけ公開していたらどうだろう、それでもし住所がバレたら、それこそ市役所、国税、年金機構から漏れたということになるだろうか。
これもそうはならない。ブログ・サービス業者は、通常は守秘義務があっても「犯罪捜査」となれば協力するだろうから、報道されているように、法律違反が疑われるなら、ブログ・サービス業者が名前、住所を当局に提供することになるだろう。あるいはブログの読者には知人も多いだろうから、そこから漏れるなんてこともありそうだ。
ことほどさように、こいつは誰だと調べて、本人を特定できないケースは、余程の場合だと思う。

報道では、法律違反の疑いがあるとされているが、これは法第十九条(提供制限)で、包括的に提供を禁止し、本人でも個人番号利用事務実施者以外には提供してはならないとなっているからだと思うが、そもそも本人が公開することは想定外の事態だっただろう。なお、違法だったとしても罰則規定はないと思う。
■行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律
(特定個人情報の提供の制限)
第十九条  何人も、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報の提供をしてはならない。
      <略>
三  本人又はその代理人が個人番号利用事務等実施者に対し、当該本人の個人番号を含む特定個人情報を提供するとき。
      <略>


私は、このブログ主の主張には全く与しない。マイナンバーは必要なものだと思っている。
それに、マイナンバーなどより、はるかに管理に気をつかわなければならない識別番号は、クレジット番号、銀行口座、年金番号、健康保険証番号、各種会員ID、メールアドレス、携帯電話番号など、身の回りに山ほどある。

気に入らないのは、前にも書いたけれど、流通してしまうことが不可避のマイナンバーを秘匿しろという無理な制度設計、そして、このために発生する多大の事務コスト、情報システムコスト。本当に、これしかやりようがなかったのか?
原理的には、どのような事務、情報システムも、今まで通り運用し、法で定められた名寄せ事務――

これらはマイナンバー制度の創設に伴って全く新しく行われるものではなく、別の根拠により、従来からいろんな方法で名寄せ・情報取得をしているが、それを正確かつ迅速・効率的に行えるようにするというのがマイナンバー法制の立法趣旨のはずである。

――に情報を提供する場合に、情報にマイナンバーを付加すれば良いだけのはずである。
マイナンバーと従業員コードの対応データを別に管理しておいて、もしこれが漏れても、他に漏れたものがなければ、従業員コードの方を変更しても、そう的外れな対応にはならない。(そのマイナンバーを持つ人が存在することを示す以上の情報は与えない)

繰り返しになるけど、守らなければならない個人情報はマイナンバーではない。マイナンバーが漏れたからといって個人情報が直ちに洩れるわけではない。そんなものを守るために金をかける値打ちはない。

そのくせ、法律に書きさえすれば良いと考えているようなフシがある。マイナンバーを使った個人情報利用(検索)について、その必要性、事務量、事務やシステムのコントロール方法など、コスト・ベネフィットなど、ちゃんと吟味しているのだろうか。


必要だからと言って、何をやっても、いくら経費を注ぎこんでも、どれほど国民に迷惑をかけても良いわけではない。そのうえ、本人が番号を漏らしたら犯罪者扱いなんて一体どういう了見だ。

事務負担が重くなるという声に対し、たとえば税当局は、本人に渡す源泉徴収票へはマイナンバーを記載しないことにしたらしい。マイナンバーが記載されていると法で規制される特定個人情報となり、給与支払者の事務負担が重くなることに配慮したそうだ。
ちょっと待った、マイナンバーが記載されていようといまいと、そこに記載されている給料、手当、税額、そっちの情報の方が遥かに知られたくないプライバシーだろう。これでほっとするようでは特定個人情報取扱者としての見識が疑われるんじゃないだろうか。議論が逆転してしまっていると思うのは私だけだろうか。


これほど注意し、法律で縛っているから安心しろと言うつもりだろうが、国民を脅かす結果にしかなっていない。政府への信頼を高めようとしたつもりが、逆に不信感を生んでいるように思う。
そして、マイナンバーがらみの詐欺事件は実際に起き、実害が出ている。
以下は某府が運営しているメールマガジンの引用である。政府が国民を脅かしてきた結果である。
 10月23日午前、右京区居住の高齢女性宅に男の声で「あなたの住所、氏名が流出している。」等の電話があり、その際、「あなたの個人番号です。」と番号を伝えられた。その後、別の男の声で電話があり、「流出していたあなたの個人情報を抹消しました。」等言われた後、個人番号を尋ねられたため、先の電話で聞いた個人番号を伝えた。再びはじめの男から電話があり「番号言ったでしょ。至急3000万円振り込んでもらわないと刑務所行ってもらいます。」等と言われ、その後に高齢女性宅に訪れた男にキャッシュカードを渡したところ、口座から約600万円を引き出されていた。
どうだろう、個人番号を他人に教えたら刑務所行きだと脅しているのだ。

私も家の表札にマイナンバーを表示してやろうかと思ったことがある。間違い郵便物が届かないように、マイナンバーで確認してください、というわけだが、残念ながら、郵便物のあて名にマイナンバーを書くような使い方は違法らしい。
あるいは、子供に名前を付けるときに、マイナンバーそのものを名前にしたらどうかとも考えたことがあるが、まず名前を付けないと出生届を受け付けてくれないだろうから、マイナンバーも付かないだろう。

ところで、この報道を見て思った。
マイナンバーって、アレみたいなものだったんだ。
  • みんな持っている。
  • 特定の相手に対して、正しく使わなければならない。
  • 見られたからどうというものではないが、積極的に見せるようなものでもない。
    (見せられた側が変に反応する危険はあるかもしれない)
  • 公共の場で見せたり、ネットに写真をアップしたらお咎めがある。
独りでいじっていても気持ち良くならないところがちと違う。


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自動WiFi ON/OFF

2015-10-05_142549.jpg 昨日に続いてWiFiの話題。
フリーのWiFiアクセスポイントは便利なようだが、この頃は、あまりに公衆WiFiが氾濫して、野良アクセスポイントも含め、あちこちで拾いたくもない電波を拾う。スマホでのデータ通信はWiFi優先としているから(普通はそうでしょう)、その拾ったWiFiに接続してしまうのだが、これが結構邪魔。

何よりセキュリティ(盗聴)が気になるが、漏れて困るような通信をしていなくても、この種のフリーのアクセスポイントiは、利用方法を制限しているものが多く、メールが通らなかったり、特定のサイトにしかつながらなかったりする。そうすると公衆WiFiに繋がっているがためにエラーが起こったりするから、いちいちWiFiをオフにすることになる。通勤で利用している乗換駅でも、どこかのWiFiが入るのだけれど、メールを使おうとするとエラーになる。

すぐエラー応答があるのなら、WiFiをオフにしてしまえば良いわけだが、メーラーなどがリトライを繰り返すためか、エラー応答があるまで、結構長い間待たされたりして、いらいらする。

私のスマホ(Xperia Z3)は、"エリア連動WiFi"機能が付いていたので、自宅でのみWiFiオンにしていたのでそういう現象はなかったが、突然、このエラーが出始めた。調べると、Android5にバージョンアップしたらこの機能が使えなくなっている。

Screenshot_2015-10-05-14-08-56.png ということで、前置きが長くなったが、今日のテーマは、WiFiを自動的にON/OFFするアプリ。
導入したのは、smart WiFi toggler というアプリ。
WiFi自動ON/OFFには、2種類のニーズがあると思う。

(1) WiFiが消費する電力を抑え、バッテリーを長持ちさせようということ。
(2) 上に書いたように、不用意に見知らぬアクセスポイントにつながないようにすること。


以前は(1)のほうが気になっていて、バッテリーセーブのアプリとかを導入していたこともあるが、この頃、特にXperia Z3のバッテリーの持ちが良くなって、そういうニーズは下がってきた。Android5から、エリア連動WiFiが無くなったのは、WiFiのバッテリー消費が小さくなったからだという説明を見たことがある。で、今では、はじめに書いたように、(2)の方が大きいと思う。

さて、実現したいことをまとめると、
(素性のわかった信用できる)特定のアクセスポイントの範囲に入ったらWiFiを自動的にONにし、そのアクセスポイントに接続し、それ以外の場所ではWiFiをOFFにする
ということ。
WiFiがずっとONなら、アクセスポイントの選択設定で良いけれど、WiFiがOFFになっていると、端末が今どこにあるのか認識して、特定のアクセスポイントの近くならONにするということになる。

Screenshot_2015-10-05-14-22-26.png この場所の判断に、GPSを使う方法と、キャリアの基地局(セル)情報を使う方法があるようだ。
GPSを使う方法だと、GPSのバッテリー消費も気になるところだけれど、これは最近は改善されているから、それよりも衛星電波が受けられないと厳しいだろう。

smart WiFi togglerや、Xperia Z3についていたエリア連動WiFi機能は、この後者の方を使っている。(同種のアプリは、WiFi-maticなどいくつかあるが、smart WiFi togglerは、アプリの説明が丁寧で好感がもてる。)
基地局は位置情報も持っているようだが、この方法ではそれを利用するわけではなく(使う意味がないだろう)、基地局識別情報を端末に覚えさせて、その基地局を掴んでいるときはWiFiをONにするという単純な仕掛けのようだ。

一方、1つの基地局がカバーするエリアは、1つのWiFiが届く半径50~100mよりずっと広いから、基地局エリア内に他のWiFiスポットがあったら、拾いたくもないWiFiを拾ってしまうことになる。
このため、今までに拾ったアクセスポイントのそれぞれについて、自動接続するかしないかを設定できるようになっている。これで、意図しないアクセスポイントへの接続を止めるわけだ。

これだけなら、Androidの標準でもできると思うけど。


「このスマホ(PC)、動きが変」っていう人が多いけれど、「あなたの使い方が変」というのが普通である。

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公衆無線LAN(WiFi)

WiFi-NTT-CM.jpg 先日、「病室でWiFiが使えるようになったら良い」と書いた。ビデオ通話も通信料金を気にせず使えそうだし、Amazonビデオも楽しめそうだ。
そのWiFiだが、テレビCMで、公衆無線LAN(WiFi)で街に活気をもたらすというのを時々目にする。

私は、SoftBankユーザーだから、SoftBankショップなどの公衆WiFiは無料で使える。ローソンのメンバー登録をしているからそれも使える。以前は、そういうところで使ってみたこともあるけれど、使えることを確認する以外の用途はなかった。WiFiを使うためにローソンに行く人なんてどのぐらいいるのだろうか?

旅先のホテルや旅館で、無料のWiFiサービスを用意しているところが多くなった。先日行った琴平の旅館もちゃんと用意されていた。旅先の写真をオンライン・ストレージにアップするときなどは大変助かる(モバイル通信は2GBまでのプランなので)。

海外(特に欧米)では、公衆WiFiはあたりまえだという話を耳にすることもあるが、2年前、ドイツ、オーストリアへ行ったときは、宿泊したホテルでWiFiが無料のところは半分もなかった。フロントでパスワードを聞かなければならないところもあった(しかも1日でパスワードが変更され、その都度フロントに問い合わせ)。
この8月にフランス、スペインを回った知人は、すべてのホテルで無料WiFiが使えたという(1カ所だけ30分の時間制限)。また、カフェ、レストランの類もほとんど使えたという。行った地方が違うということかもしれないが、それより2年の差が大きいのかもしれない。

toshokan_Do-SPOT2.png 職場の隣にある図書館も公衆WiFiを提供している。職場の自席からはひろえないが、図書館側にある外階段まで出ると接続できる。
ここのサービスはNTTの"Do-SPOT" というものらしく、1日に15分×4回の接続ができるようだ。NTTのフレッツ光の契約をしている施設なら、プラス500円/月でこの公衆WiFiを設置して、顧客サービスができるという。なお設置者側は管理者として接続できて時間制限などはないという。

家人のアルバイト先もこれを先日導入したとかで、管理者用パスワードが従業員に連絡されたという(勤務中スマホ禁止といってるのに変)。


私も公衆WiFiがあちこちにあると便利だと思ったことはある。
積極的に有料のWiFiスポットサービスを契約してみたこともある。しかし、結局はほとんど使わなかった。

新幹線の車内で使えるというものもあってこれはさすがに良いと思ったのだけれど(トンネルが多いからモバイル通信が切れる)、昔は結構不安定だったり、接続端末数が限られているのかうまくつながらないことも多かったから、オフラインでテキスト編集して、メールを流すときだけデータ通信するような使い方。その程度ならモバイル通信で十分である。

最近はLTEなど、モバイル回線が速くなって、通常使用ではスピードでストレスを感じることがあまりなくなった。変な制限のあるWiFiスポットならかえって使いにくいから、WiFiオフである。
WiFiがあって助かると思うのは、宿泊先や長距離列車など、まとまった時間があって、しかも落ち着いて作業ができる場合に限られるのではないだろうか。喫茶店や食堂も、客によってはそうだろう。そして何より、長期入院している病院の病室!

うちの社長は、前から顧客サービスのために公衆WiFiを導入したらどうかと言ってるのだけれど、無いよりは有るほうが顧客サービスにはなると思うけれど、さて、経費をかける値打ちがあるだろうか。

やるなら、組織のネットワークとは全く別に新たなインターネット回線を契約して、お客さんが待つスペースあたりだけで使えるようにするのが、管理上は良いと思う。そして、落ち着いて作業できる、机と椅子、あるいはゆったりしたソファも用意して。

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折り返し翻訳辞書

finvfimage.jpg 「折り返し翻訳辞書」というのが話題になっている。

リンク先で確認してもらえれば良いが、日本語を入れると、一旦、英語、オランダ語、イタリア語に翻訳、それを再び日本語に戻すというサービス(?)である。
順像の逆像は、元の集合には戻らないという状況である。

ググると、珍妙なケースが多数紹介されていることがわかる。
私もやってみた。
orikaeshihonyaku1.jpg
画面のとおり、「二重行政の無駄」は「ダブル廃棄物管理」になった。
どうやら大阪府も大阪市も廃棄物だったらしい。

もう一つやってみた。
維新」は「復元」なんだ。てっきり改革だと思っていたのだけれど。

それにしても維新の党の泥仕合はどうなってるんだろう。
橋下氏の政治団体だから、氏を抜いての党には求心力が感じられないわけだけど。




orikaeshihonyaku2.jpg 随分昔、中学か高校ぐらいのときから、和英辞典を引いて、英和辞典を引くということをやっていた。
これは真っ当な英語の勉強という意味と、単なるお遊びという意味がある。折り返し翻訳辞書で遊ぶのはもちろん後者である。

真っ当な勉強というのは、和英辞典が引いてくる英語は、必ずしも表そうとしている状況・対象を指しいるわけではないから、その英語を英和辞典で引いて、ニュアンスや用例を含めて確認するほうが良い、というものである。

実は、もう一つ実用的というか、苦し紛れの使い方もときどきすることがある。
文章を書いているとき、適当な言葉が思い浮かばないとき、国語辞典やシソーラスを引いてもぴったりくる言葉が出てこない、そういうときに、一旦英語にしてみて、英和辞典を引く。そうすると、たまに「なるほど」と思わせることがある。

ところで、この折り返し翻訳辞書は、折り返しポイントは、英語なのだろうか。それともオランダ語、イタリア語だろうか。

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物語 行政サービスゼロ地域 (1)住民

先日、「行政サービスゼロ地域」という思いつきを披歴させてもらった。
基本的なアイデアをまとめると、

行政サービスゼロ地域(消滅自治体)には、一銭の税金も投入しない代わり、収益も期待しない。
ただし国民としての保護・サービスは受け、国税は納める。

というものだが、その制度のもとでは、その地域がどんな姿になるのか、住民、地域の資産、(都市)インフラ、防災、医療、教育、産業など、いろんな物語がありそう(なので、タイトルに「物語」を付けた)。

今回は、この地域の住民の定義から。

自治体に属していないから、当然、通常の住民登録制度には入らない。
今のところ、あのマイナンバー制度でも対象外である。ではどうするのか。
shusshotodokeinusa.png
考えるヒントはある。
住民登録もマイナンバーも持たない日本人が沢山いる。海外居住者である。

ここで生まれたらどうなるか。海外居住者の場合は、次のようになっている。
日本人の子どもが外国で生まれたときも、日本の戸籍に生まれた子どもの記載をする必要がありますので、日本国内と同様、出生の届出をしなければなりません。
届出の期間は、日本国内で生まれた場合は子どもが生まれた日から14日以内ですが、外国で生まれた場合は3ヵ月以内です。
届出先は、その国に駐在する日本の大使、公使または領事(在外公館)か、夫婦の本籍地の市区町村になります。

国内に大使館を作れば良いのである。

今でも国内設置の大使館がある。関西担当大使である(関西担当大使の役割は、関西と海外の交流にあるわけなので、在外公館のサービスとは違うと思うけど)。

あるいは、どこか適当な市町村(行政サービスゼロ地域に最寄りの在来市町村)にその業務を委託する方法もある。

住民票の代わりに在留証明書を発行する。
印鑑登録証の代わりにサイン証明書を発行する。
厳密には自治体業務ではないけれど、パスポートもここが発行する。
転入転出手続きも、在外邦人のそれに倣って行う。


いかがだろう、住民登録そのものについては、特段、困ったことが起きるとは思えない。
そして、住民登録や印鑑登録にかかる事務コストは、役所がないわけだから当然、ゼロである

もちろんその情報コストは国が担うことになるわけだが、一方で、我々のフレームでは、日本国民としては納税負担をしているわけだから、コストの押しつけとは言えないし、国には国税を徴収するという実際的利益がある。

問題は、行政サービスゼロ地域が、地方税のタックス・ヘイブンになることである。実際には別の都市居住者が、行政サービスゼロ地域の住民と届けることで、当該都市の住民税を逃れるという問題だ。
だが、これは、行政サービスゼロ地域側が解決すべき問題ではない。
われわれの前提では、この地域には行政責任は全くないわけだから責任の問いようもなく、居住実態の確認は実際に居住している自治体の問題であるはずだ(これは今でも程度の多少はあるにしても同様の問題があると思う)。

なお、この地域に元から住んでいる人(先住民)は、地域の生活が成り立つうえでキーとなる人達だと思う。先住民の権利は別にまた考察することとして、この人達の住民登録は消滅前市町村にあったはずだから、それを新しい登録機関へ移すことになる。

「行政サービスゼロ地域」という妄想は、ゼロベースで行政を考える思考実験の道具にはなるだろう。これからもときどきこの物語を書き足していくつもりなので、今回は(1)とした。(1だけで終わるかもしれないけど)。

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北杜夫

今日は北杜夫の命日。
珍之助さまブログ「語り得ぬ世界」へのコメントで予告したこと。

そもそも、私は文学的素養が実に貧弱で、教科書に載るぐらいの有名文学作品でも未読のものが夥しい。
トルストイ、ユーゴー、スタンダールなど、名前は聞いていても、それらを読んだのはずっと後になる。

大学時代、優秀な同級生などは、世界文学全集のようなものは小さい頃にあらかた読んでしまっていた。湯川博士の兄弟たちは、子供の頃に四書五経を読んでいたという話もある。

一方で、私には変に凝り性のところがあって、特定の作家の作品について連続して読んだり、シリーズ物は全作品を読もうとしたりした。

受験勉強でもそういうところがあって、普段は授業の予習しかしないのだけど、長期休暇になったら、問題集か参考書を1冊決めて、それを休暇中にやる。1冊は文字通り1冊で教科ごとにとかではないから、選んだ本が数学だったら、その休暇中は数学以外の勉強は全くしなかった。

それはともかく、ドストエフスキーとか、安倍公房、モーリス・ルブラン(ルパン・シリーズ)などの後年の特定作家へのこだわりに先だって、かなり集中的に読んだのが北杜夫である。実家の本棚には相当数の北杜夫作品が並んでいる。もっとも私が中学高校のころだから、それ以後の作品はほとんど読んでいない。

kitamoriotokushu.jpg 北杜夫は、中高生にも大変読みやすい。ただし、小説ではなくエッセイ類、つまり「どくとるマンボウ」シリーズである。航海記、昆虫記、青春記など。

粘着質でなく、快速の文体は、エッセイ一冊を読み通すのになんの努力もいらない。「あーおもしろかった」である。
躁状態で書いたと思しき作品は「怪盗ジバコ」。完全なスラップスティックスである。

今では、私にとっても「青春記」のネタになるような話で、特別な思い入れというようなものはやや薄くなっているけれど、この名前を見ると懐かしさというのが湧いてくる。

さて、珍之助さまがそろそろ焦れてきた頃だと思うので、本題へ。

北杜夫というとエロスと向き合わない作家という印象が強い。これは珍之助さまもエロ要素がないと同様の判断をされている。
「北杜夫の作品には女の裸が出てこない」という編集者とのやりとりを面白おかしく書いてあったエッセイがあったし、おっぱいも「呼び鈴のようなおっぱい」(さびしい王様)という、エロスのかけらもないような扱われ方をする。

しかし、「性欲より食欲を上位に置く」と自らいう北杜夫の作品にも、エロティックなものがある。
北杜夫が亡くなったとき、いくつかの雑誌が特集をしていたが、そのうちの一冊を読んでみたら、読んだことのなかった初期短編が収録されていた。

その「静謐」という短編は、これを脚本にしてビデオを作ったら、なかなかエロいものになるだろうと思わせる。
その最後の部分、お屋敷の離れに暮らす老婦人が、訪れた小さな孫娘に、若い頃体験したことを話し聞かせているという状況……



いかがだろう、設定・描写とも、特別なものとは言えないし、性行為を直接描写するポルノ文学とは違うと思うが、また違った北杜夫が立ち現れる。
この後、話を聞き終わった孫娘が両親のもとへ戻った情景が描かれて作品が閉じられる。



中学生のとき読んだ「航海記」に、海外の港で日本人を見ると『イッパツヤルカ』という日本語に気まずい思いをしたという話があったが、当時の私は、その意味はわからなかった。
筆一本でクライマックスに至らせることが作家の理想というようなことを誰かが言っていたが、「航海記」では、正面からエロティックなものを書いてやろうという気はないようだ。

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無題(3)

IMG_20151023_101315.jpg 今日、ようやく家人が退院。15日間の入院であった。

当初は、10月9日~19日の11日間の予定であったので、+4日長いという結果になった。
もっとも9日入院といっても、三連休があって即日外泊許可をいただき、12日(月)に病院に戻っているから、実際には12日間である。また、最後の9日間は個室だった。

手術は13日の午前中に行われたが、ネットで調べると、同様の疾病・治療では、平均在院期間は5.1日ということだから、それよりもだいぶ長くかかったことになる。若干、不手際があったとも疑われるが、本来の外来診療時間外に急遽初診をしてもらってもいるから、誠意は感じられる。ただ、多忙なせいか、医師と看護師との間の情報共有はイマイチのように思ったけど。

予後が悪い部類の病ではないが、再発リスクは高いといわれているので、継続的に経過を観察する(10年くらい?)必要があるとのこと。特に、身体症状があるわけではないから、QOLが下がることもなく、「一病息災」でやっていくことになる。

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行政サービスゼロ地域

chihoushoumetsu896.jpg 2年ほど前、「地方消滅」が大きな話題になった。その後、「消滅する市町村」の推計そのもの、選択と集中(消滅する市町村を救うのではなく、中核都市への集約を進める)という施策方向、その他さまざまな観点から、賛否両論が湧き起こっている(特に村おこしを頑張る人からの拒否)。ただ、「消滅する」というショッキングな話が、地方のありかたについて真摯な議論の契機になったということは間違いない。

私は、かつては今より人口がずっと少なかったにもかかわらず、高山などを除く、殆ど至る所が耕作あるいは植林されていたという歴史的事実を重く受け止めたいと考えている。
もちろん、我が国の生産活動の主力が、第一次産業から、二次、三次へと移ってきたことが、現在の偏っていると見える(*)土地利用を生んだ主因だと思うし、さらにTPPによる農産物の自由化などが、それに拍車をかけるだろう。

(*)「偏っていると見える」としたのは、偏りは地価によって調整されるわけで、経済的価値からすれば偏りなど原理的に存在しないという見方も可能だからだ。ただ、こういう見方は経済の世界で正しいと言えるかもしれないが、人間が生きる世界を相手にしたときにも正しいかどうかは別問題である。
経済学は自分の土俵でしかものを語らない。


こういうことを考えていて、ふと思った。
地方消滅、消滅する市町村というのを逆手にとったら、おもしろい話が作れるのではないだろうか
消滅大いに結構、それなら日本国からは消滅した地域を作ってもらおう。そこには日本国の行政体系で言うところの行政機構はない。当然、行政サービスもない。その代わり税金もない。

「選択と集中」を主張する人たちは、消滅するような自治体を支援することは税金の無駄遣いであるという。ならば一銭の税金も投入せず、したがってそこからの収益も期待しない、それこそ「選択と集中」派の根本にある経済合理性に沿ったものなのではないか、そういう地域を「行政サービスゼロ地域」としたらどうなるんだろう、それを考えてみようということだ。

私には「選択と集中」には、多様性を認めない価値観、経済観がベースにあるように思える。それは先に述べたように、自分の土俵でしかものを判断しない単純な経済合理主義の陥穽である。しかし、ここでは思考実験のツールとして経済合理性を重視するほうがおもしろい話が作れそうだ。


ところで、日本国から完全に切り離して「吉里吉里国」(井上ひさし)のような独立国にすれば、事態は単純化できるかもしれないが、日本国政府がそれを容認するとは思えないし、やはり国民として保護される以上、所得税等の国税は負担しなければならないだろう。その代わり、その税金が投じられる国の保護、各種のサービス、補助を受ける資格はあるだろう。

これは案外重要なことである。たとえば教育サービスについて、公立学校が利用できないから私学を使うとしても、その私学には国庫補助が入っている。国税を納めていれば、他の普通の市町村の住民と同じように、その国庫補助を受けることを批判されないだろう。


国政との関連といえば、「代表なくして課税なし」という言葉があるように、国政への参画は保証されるべきだろうが、現在の選挙制度では、自治体への帰属が選挙区への帰属も決定する。行政サービスゼロ地域ではどうしたらよいだろう。
選挙に限らず、国政にかかることの多くが、自治体が国の機関として働く実態がある。これらは行政サービスゼロ地域に対するものも同じようにサービスすべきだろう。
どこがそうした国政由来の事務を担うかは、消滅市町村を創り出した日本国の責任として解決しなければならないと思うが、行政サービスゼロ地域でも、前述のように国税は納めているわけだから、それを担うところには、直接経費あるいは、委託先が市町村なら交付税や事務委託費などの形で国費を使えば良い。

と考えてみると、ただの妄想にしても、行政サービスゼロ地域は、地方行政の論点を浮き出させるのには、案外、良い作業仮説かもしれない。

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病院でも携帯電話を使っていいんだ

keitaikinshi.jpg 家人の入院時に、看護師さんから、病室で携帯電話は使わないでくださいと言われた。
すぐに「それは通話はダメということで、メールはOKですよね?」と聞き返した。答えはOKである。

数年前だったと思うが、やはり身内に入院者が出たときは、携帯電話は一切禁止だった。
理由は、携帯電話が発する電波が医療機器に悪影響を与えるからというもの。ただ、当時既に、実際に医療機器に影響を与えるのは、機器に密着させて置くような場合など、かなり限られた状況であることが報告されていたと思う。
病院の医療機器だけでなく、ペースメーカーへの影響もとりあげられていたが、これもかなり接近しないと影響しないことが報告されていたと思う。
そういうことだから、一人ぼっちになる患者の支えとして、携帯電話が使えるほうが医療的には好ましいのではないか、電子的な医療機器がそばにない場所なのに、そんなに杓子定規に考えるのは、むしろ有害だろうと反発したものだ。

携帯電話の電波問題については昔、調べさせられたことがある。
携帯電話のせいで飛行機が墜落したとか、まことしやかに伝えられていた。が、調べると決定的かどうかはもう一つ良くわからなかった。CDプレイヤーを起動して飛行機が墜落したというような話もある(今でも離着陸時は電子機器の使用は禁止だと思う)。前述の医療機器への影響は、そうやって調べているうちに知ったもの。
人体への影響についても調べられているが、電磁波をエネルギー波として考えているもので、携帯電話で通話中は脳の温度が何度上がるみたいな話で、そういう話で良いのだろうかとも思った。

携帯の電磁波に限らず、低周波の問題もいろいろ言われている。曰く、高圧線直下の住人にはガンが多いなど。これも疫学調査ではっきりクロというのはないようだった。

しかしはっきり安全と言うのはすごく勇気のいることである。いろんな災害が起こるたびに、こうなることを警告していたという人はたくさん出てくる。危険を警告することと、安全を保障することは、非平衡である。

だから、専門家でもない私は、携帯電話の電波が安全であるなどと言う勇気はない。脅かしても良くないのだけど。


keitainoshinshishin.jpg 近年は電車内での携帯電話の使用も、優先席付近電源オフから、混雑時にはオフに変わったようで、少し、冷静さをとりもどしたように思う。

今、病院での携帯電話は「解禁」されている。2014年8月に新しい指針が出ているそうだ。
電波については特に注意を要するICUなどを除いて問題視されておらず、むしろ通話マナーが重視されているようだ。冒頭に書いたように、病室での携帯電話禁止は、通話がマナー違反ということのようだ。(家人は個室だから制限なし)

私が入院するときは、病室でWiFiが使えるようになっていてほしい。

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秋の蝶

IMG_20151019_070311-crop.jpg 家人が入院しているので、草木への朝の水やりが連日の日課になっている。

昨日、秋の寒い朝に庭に出ると、季節外れと言ってよいだろう、小さな蝶を見かけた。
自生しているイヌタデの花の上にちょこんととまっている。シジミチョウの仲間だろうか。

夏、あるいは昼間の活発な蝶とは異なり、そばへ寄ってもじっとしたまま。
デジカメの遅いシャッターでも一応、撮影可能。フォーカスがかなりあまいけれどご容赦。

何かの本で読んだ覚えがあるが、寒い朝に蝶がじっとしているのは、彼らの筋肉が低温では十分働かないためで、生理的なものだという。陽が体にあたれば温まって、本来の活発な動きを取り戻す。

「フリーズ!」と言わなくても、フリーズしている。

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サラリーマン奴隷

2015-10-16_154044.jpg 昨日の「ローマ人の物語」に続いてローマネタ。

少し前、10月10日放送の「世界ふしぎ発見!」で、古代ローマの奴隷の話があった。
東大名誉教授・文化庁長官の青柳正規氏が、古代ローマの奴隷は現代のサラリーマンのような存在だと説明されていた。
先生によると、

奴隷というのが、アメリカにおけるアフリカから連れてきた奴隷のイメージが非常に強いと思うんですよ、だけど、古代ローマの場合には、戦争捕虜なんかで最初は連れてくるんだけど、非常に貴重な働き手なんですよね、

とのこと。

「ローマ人の物語」でも、ローマの奴隷の話があって、出自で固定した身分というわけでもなく、また、解放奴隷という人達もいる。主人を支える貴重なコンサルタントであったり、執事であったりと、知識労働でも中心的な役割をしていたというようなことが書かれていたと記憶する。

先ごろ、マルクス シドニウス ファルクス著「奴隷のしつけ方」という本も評判になっているらしい(私は未だ読んでいない)。
13~16世紀のエジプトの王朝はマムルーク朝だが、マムルークはアラビア語で奴隷身分の軍人のことらしい。奴隷がたてた王朝というわけだ。(アラビア語はアルコールやアルジェブラだけじゃない。ダルビッシュは修道僧、イスカンダルはアレキサンダーのことだとはアラビアン・ナイトを読むまで知らなった。)


レポーター(番組では「ミステリーハンター」と言う)の竹内海南江さんの「働く専門の人?」という問いに、青柳氏はそういうことだと同意していた。

この記事を書くにあたって、ネットを調べていると、現代のサラリーマンは奴隷、という表現に反応しているブログなどを見かける。
「奴隷」という言葉に反応しているようだけれど、青柳先生の意図は、古代ローマで生きた多くの人は現代と同じようなサラリーマンだったということだろう。
つまり、ローマ市民というのは、今でいう国会議員(元老院)や地方議員みたいなもので、権力を持っている人。そして奴隷と言われる人たちは、社会、経済・生産を支えている真っ当な働き手、普通のサラリーマンとか農業耕作者(地主は市民でしょう)ということなのだろう。

私は、定年退職しているから、さしずめ、解放奴隷ということだろうか。

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「ローマ人の物語」電子版

Screenshot_2015-10-16-14-26-16.png 塩野七生「ローマ人の物語」の電子版が出ている。

この本にはたくさんのリマーカブルな言説があるので、このブログでも何度か言及していると思う。
毎年1冊ずつ出される、そのリアルタイムに近い状態で読んだのは、いずれも図書館で借りてだった。予約を入れても数ヶ月待ちになることが常態だった。

その後、手元にも置きたいと思ったことがあったが、ハードカバーは分厚く、場所もとる。それに高価。文庫版になってから2冊だけ買ったけれど、紙面が小さくて、塩野七生先生の語り口になんだか合わないような気がするし、地図や図版がページまたがりになってたりで読みにくい。文庫版を続けて買う気にはならなかった。

電子版が出ていることに気付いたのは、例によってhontoから「電子書籍50%引き」のクーポンが届いて、何かまとめて買う値打ちのあるものはあるかな、とあてもなく電子書籍の検索をしていたとき。
hontoでは全15巻が 21,913円(税込)である。Amazonからも出ているがこちらも同じような値段だった。
しかしである、hontoには半額クーポンがある。1万円以上安くなる!

ちなみに文庫本43巻セットは20,000円ぐらいだと思うが、古本だと半額くらい。ハードカバー15巻は古本しかないかもしれない。オークションに出てたりはする。


既に一度読んでいる本だけれど、ときどきその一節を思い出して、読み返したくなる名作だと思うで、この際、場所もとらないから、電子版で揃えておくことにした。

で、早速第1巻を開いてみると、著者が「電子版刊行にあたって」という一文を寄せている。
2015-10-16_120000-crop.jpg  印刷用の紙を八つ折りにしたことから「オッターヴォ」と呼ばれた文庫版を最初に考え出したのは、五百年昔のヴェネツィアに生きたアルド・マヌッツィオでした。長い中世を通して書籍と言えば、人間がいちいち筆写した大型で重い本しかなかったのが一変し、小型本が普及するようになるのは、グーテンベルグによる印刷術の発明をいち早く企業化した、このヴェネツィアの出版業者によるのです。現代でもなおポケットに入る大きさという意味で「タスカーヴィレ」と呼ばれている文庫版は、このときから始まりました。

<略>

 そして、もしもあの時代に電子書籍が出現したとしたら、アルド社はどう対処していたでしょうか。印刷技術の企業化で自社をヨーロッパ第一の出版社にしたアルド・マヌッツィオのこと。紙の書籍と電子書籍の双方ともを併行して出版していたにちがいないと思うのです。なぜなら、ルネサンス時代のビジネスマンたちにとって、船に持ちこめる荷物の重量をどうやれば軽減できるかは、常に頭痛の種になっていたからです。彼らならば、海外出張ともなれば必らず電子書籍を持って行ったのでは? これもまた、歴史でしか味わえない愉しい空想ではありますが。
そうなのだ。
残念ながら優雅な船旅なんて今のところ縁がないけれど、いざとなればタブレット1つ持っていれば、無聊を慰めるに何の心配もいらないだろう。

RomeWasNotBuiltInaDay.jpg
文庫本よりは、タブレットの画面の方が読みやすいと思う。
また、前述のように、ふと思い出した一節を確認するのには電子版は好都合、のはずだけれど、15巻のどれだったかは思い出さなければ検索できない。さて、本当にそういう使い方はできるか自信がない。

あと、ダウンロードしたタブレットをそのまま貸すのならともかく、コンテンツを人に貸せないというのが、ちょっと残念なところである。

ところで、電子版の案内を見ていると、英語版が出ていることに気付いた。
日本語で日本人が読むだけではもったいないと思う。英訳が出たことは喜ぶべきことだと思う。

そういえば、ポンペイの現地ガイドは塩野七生を知らなかったな。

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二次災害

2015-10-16_103544.jpg 先だっての年金番号流出事件で漏洩した年金番号の変更をする際にミスがあり、支給額を誤っていたというニュース。

番号を振り直したりするからこんなことが起こる。
かといって、番号とともに、名前、住所、生年月日、その他、個人情報がセットで漏洩していたら、本人確認は困難なことになる。
番号変更が必要かどうかは漏れた内容次第だと思う。

クレジットや会員制サービスなどで、電話で契約変更や解約をする場合、会員番号とともに、名前や生年月日、電話番号など、本人に関する情報を伝えて本人であることを推定するものが多い。これに対し、ネットで手続きを行う場合は、IDとパスワードによって本人であることを推定する。それだけでは安心できないような場合は、登録してあるアドレスに手続き完了等のメールを送って、他人が詐称していたら気付けるようにする。


知り合いで、クレジットカードは紛失していないのに、ネットで他人に使われたという人が居た。もちろん被害は保険で賠償されるのだけれど、番号変更となったため、いろんな決済に利用していたので大変な手間がかかったという。

根本的には本人確認をどうやるのかが問題の本質だと思う。
米国のSSNのように、番号を知ってたら本人と推定するような運用をしたら大変なことになる。
以前にも書いたけれど、本人確認と、権限認証は、全く別の概念である。 案外、こういう問題の切り分けも十分意識されていないように思う。

そもそも情報管理者が信頼できないなら、情報漏洩以前に、管理者側での改竄等も疑わなければならないわけで、本当に高いセキュリティを保持したいなら、公証システムを別に用意するとか、事後に変更通知を確実に本人に郵送するなどの工夫も必要になるだろう。

さすがに、本人のデータが更新されるときにいちいち本人同意手続きが必要とするのは無理だろう。


ところで、説明では「働きながら年金を受け取る人」の計算が違っていたという。
細かいことは良くわからないが、所得のある人は年金受給額が減額される制度になっているから、純粋に年金の計算をする部分と、所得で減額する部分で、基礎年金番号の変更に不突合があったということなのだろうか。
「消えた年金」問題では、そもそも掛け金の納入者のデータエントリミスがたくさんあったということだけど、今回もそのぐらい初歩的なミスだったのか。

私も働きながら年金も受給している(減額されてる)身である。年金番号漏洩の対象者ではなかったけれど、今回の支給額間違いの対象となった人と似た状態なのだが、私の年金の計算は信用していいんだろうな?

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個室

IMG_20151014_185758.jpg 家人の休養も長期化しそう。

火曜日の術後、処置室に1日居たが、水曜日午後からは個室に入ることになった。

1日11,300円の追加料金が発生する。
今まで、そんな贅沢は我が家には無縁だと思っていたのだけれど、いろいろ抱えていると、個室はやはりありがたい。
はじめは個室は満室で、そこを利用している人は長期在院者が多いので、いつ空くかわからないといわれながらも、個室希望を出しておいたら、たまたま1人退院して空きが出たとのこと。

個室だと携帯電話での通話も制限されないようだから、いくらか気も紛れるだろう。
ビデオ通話(キャリアのもの、skype、LINE)も簡単にできる時代である。
スペースにも余裕があるから、その気になればいろいろ持ち込めそう。
とはいっても、まだ物質電送機はないから、入院生活に必要な物品は頼まれれば持っていくことにはなる。

私だったら愛用のTANNOY Autograph miniでも持ち込むところ。


まだ1週間はここに滞在することになりそうだ。

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この住民票は受け取れません

マイナンバー法が施行されてすぐ、マイナンバーにかこつけた詐欺(未遂)事件とか、マイナンバーの情報システムにかかる贈収賄とか、賑やかである。

shoumeishokofuseikyuakashi-crop.png そして、今度は、ある自治体で、住民票自動交付機のミスで、希望していないにもかかわらず、住民票にマイナンバーが印字された状態で発行されたという事件があった。市町村のこういうシステムはメーカーのパッケージだろうから、同じようなミスは他自治体でも出てくる可能性があったと思う。(右の申請書様式の自治体ではない。念のため)

なお、逆パターン、マイナンバー印字を求めたが出なかったというバグが別自治体で起こっている。

報道の基調は「早くもマイナンバーが漏洩」というもの。しかし、私は前から言っているように、マイナンバーが漏洩しても、それで個人情報が漏洩する危険が、著しく―これほどばか騒ぎをするほど高くなるとは思っていない。

マイナンバーは基本的に名寄せのツールであるから、マイナンバー付きの個人情報が複数の情報源から漏洩したときに問題になる。そしてこれはそれこそ大々的に名寄せが必要で、機械的にそれを行うニーズを持っている者、つまり税当局とか、年金機構とかにとっての便益であって、名簿屋がマイナンバーが付いていないからといって名寄せを諦めることなどあるだろうか。

そして、今回の事件は、本人と推定される人が操作する自動交付機で起こったわけだから、その前提で考えれば本人にマイナンバーが示されたわけで、本当の意味で漏洩にはあたらないだろう。

ところが問題は別のところにある。
個人番号を使える場面は、法で制限されている。
だから、住民票の提出を求めたところが、法によって認められたものでなければ、この住民票を受け取ってはいけない。
提出時に消せば良いというかもしれないが、消すということは証明書の改ざんになるおそれがある。つまり証明効力が失われるという理屈になる。

実際、この点をホームページで注意している自治体がある。
  • 個人番号は、番号法に定められた事務に限り利用することができます。
  • よって、番号法に定められた事務以外の用途で個人番号入りの住民票を提出する場合、使用できない場合があります。
  • その場合は、再度、個人番号を省略した住民票を請求してください。
  • なお、個人番号入りの住民票を提出したことによるトラブル等について、多摩市では、一切その責は負いかねますので、ご了承願います。

しかし、住民票の証明事項は、従来から続柄とか戸籍とか、いくつか選択項目があり、必要な場合はこれらが付いた証明書が交付されるが、交付申請をする人は、提出先から求められている証明事項が載っていなければならないとは考えるだろうが、不要な項目が載っていてはならないと考えることはあまりなさそうだ。

マイナンバーそのものが重大な個人情報と錯覚し、それを守るために厳しい流通制限を加えた制度の異様さ、それによって事務、システムの負担を増大させ、さらに理不尽な利権を生み出す温床を作ってしまった、とまで言っては言い過ぎだろうか。

プライバシーは大丈夫かと聞かれて、反射的にマイナンバーは秘匿しますと返すというような、プライバシーの本質も、マイナンバーの本質も忘れた浅はかな対応をしているんじゃないかと心配になる。


マイナンバー制度のまずい点だが、この稚拙さは実は制度の本質とは別のものだと思う。
マイナンバーは政府が与えた名前である、その取り扱いについては名前と同等の注意を払いましょう、それで何か問題が起こるんだろうか。

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無題(2)

IMG_20151013_134507.jpg 昨日、再び家人の付き添い。

一昨日、外泊から戻って、手術の準備。といっても特にすることはないのだが、何分、不安が先に立つ。

初診時、入院時、前日、当日と、たびたびの指示・説明を受けるのだけれど、こういうとき、本人はなかなか集中できないようで、説明されたことがきちんと頭に入らない。一緒に聴いている者が、そこはこうという具合に、疑問に答えることが重要。
特に、なかなか論理的に考えて納得するということが難しいようである。医師や看護師の指示をそのまま丸呑みしようとするのだが、一方でそれでないとダメなのかと自分の不満をぶつけることになる。
指示には理由・目的というものがあるはずで、それにかなうのであれば、指示をもっと理解できるだろうし、指示通りにできそうにない場合の代替方法もあるだろう。いたずらに受け身になるのはむしろ苦しいのではと思う。

こういう点は、上司の指示で仕事をするサラリーマンでもおんなじじゃないかと思う。

また、医療スタッフは確実に安全サイドでものを言うから、なかなかその通りにするのが難しいこともある。
IMG_20151013_100013.jpg

たとえば、前日21:00からは絶飲食なのだけれど、知り合いの医師は、水飲んでもこの手術には実際には問題ないけれど、と言う。私も、友人の医師に処置をしてもらったとき、その場では「今日はアルコールは禁止です」と言われたのに、その日の夕方、電話がかかってきて、飲みに行こうと言われたことがある(もちろん付き合ってる)。


はじめの予定では12:00から手術開始だったが、10:00に早まったということで、9:20頃から術前の簡単な説明を受ける。
手術室は、ドラマなどで良く見るような「手術中」ランプなどはついていない。ドアを開けても前室でしかないから、そっちにはそういうものがあるのかもしれない。
付き添い人は、病棟の方で待つように言われる。これもドラマなどで良く目にする手術室の前で待つような形にはならなかった。

手術は11:15頃に終了、すぐに医師が説明したいことがあるというので手術室の方へ行って、説明を聴く。
ターゲットは予定通り処置し、術前の検査の診たてどおりであろうということ。ただ、術中にちょっとしたことがあって、あと1週間ぐらいは入院することになる模様。

今すぐどうこうということはないと思うが、再発が多いと聴く。少なくとも10年は経過観察が続くことになるだろう。

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本日休刊日

本日は月例の休刊日。

来訪者へのサービス 



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警察の誕生

keisatsunotanjo.jpg 権力が市民に最も直接的に現れるのは警察である。

警察は、王制であれ、寡頭制であれ、民主制であれ、社会の秩序維持や国民の安全を守る上で、国の基本的な権能だから、古代から現代まで、指揮命令権の保有者は違っていても、同様の役割を果たす組織があっただろう、それがアタリマエと思っていたというか、問題意識そのものが欠落していたきらいがあるが、どうもそう単純なものではないらしい。

菊池良生「警察の誕生」によると、われわれが警察といって思い浮かべるような組織、警察官というものは、近代国家になってから成立したようである。

江戸の町奉行所の役人は、幕末のもっとも多い時期ですら、南北奉行所合せて280人しかいなかったそうである。銭形平次や人形左七のような、目明し、岡っ引きや下っ引きといわれる犯罪捜査や犯人逮捕に携わる人たちは、蛇の道は蛇というわけで、ヤクザや犯罪者、つまりまっとうな稼業に付いていないものであったという説明は、中学か高校のときに読んだ本にも書いてあった。

町奉行所は、今でいう東京都庁(含む警視庁)、東京地方裁判所、東京地方検察庁を全部合わせたような仕事だというから、280人というのは大変効率的な役所であったわけだ。しかも映画やドラマで描かれる奉行所の役人って、ほとんど仕事はしてないように見える。


本書は、序章と「あとがきにかえて」で日本の事情にも少し触れているが、日本も倣ったであろうヨーロッパの警察、特にフランス、イギリス、ドイツの成立史を中心にとりあげている。内容紹介などは措いて、感想などをいくつか。

文学作品上で、もっとも印象的な警察官といえば「レ・ミゼラブル」のジャヴェル警視だと思うが、時代からいえば、近代警察に向けて、警察権力が変貌しつつあるときである。「レ・ミゼラブル」ではマドレーヌことジャン・バルジャンがジャヴェルの警視としての権限を市長権限で無力化するような話があったと記憶しているけれど、警察への指揮命令権を持たないはずの市長の行動は、本書に描かれている中央集権国家と都市自治とのせめぎ合いの歴史からすれば、なるほどと思わせるものでもある。

警察力は、私的武装など実力に裏付けられるか、国家権力に裏付けられるかだろうと思う。本書を読んでいると、前者の時代がはるかに長いということがわかる(自治警察も国家権力でないと考えれば、自警団みたいなもので、こっちに入ると思う)。一見、国家権力の裏付けがあるように見える場合でも、王制下にあっては王の私兵にすぎないように思える。結局、後者のような近代警察の成立は、民主国家なるものが出来てからと言えるのではないかと思う。

ところで、私兵・傭兵では人件費や委託費が高くつくので、江戸の目明しのように役得でもって働かせる方法が多く使われているわけだが、当然、役得となると犯罪者・被害者の両方から甘い汁を吸うわけだし、さらには犯罪解決を歩合制にすると冤罪によって歩合を稼ぐことが横行していたという。
経済合理性を発揮させれば効率的だと、何でもかんでもそうしろと言う人は未だに後を絶たないわけだが、ルール違反を取り締まる側である警察を歩合制にすることは、やっぱり、聖人君子ばかりではない人間世界では厳しいことは、歴史が証明しているわけだ。

もっとも警察官個人の利益に結びつかないにしても、交通違反の取り締まりはノルマがあるという噂は絶えない。


そういえば、税金も国家が直接集めるのでなく、古代ローマをはじめ、徴税請負人を使っていた国・時代がある。当然、公務員の数は少なく、行政コストは大変低い。それでいて、確実で高額の税収が期待できる。経済合理性を重視する人にとっては素晴らしい方法である。

徴税請負人がどのように無慈悲なことをしようと知ったことではないという社会である。


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マイナンバーの申告

nenkinfuyomynumbers.jpg まだマイナンバー通知は来ないのだけれど、マイナンバーを記入して提出することを求める書類が到着。

11月末までに提出すれば良いのだけれど、それまでにマイナンバーが届かない場合は未記入で提出しても良いとのこと(後から照会が来るらしい)。

しかし、年金機構は、私の住基コードは保有しているはずである。
そして、住基コードがわかればマイナンバーもわかるはず。

(注)今回の書類の発信元は機構ではなくて、基金側だけど、基礎年金番号で名寄せできる。

koutekinenkinmynumbers.jpg 面倒なことだ。
それにしても私を特定する番号って、いったいどれだけ流通しているんだ。

クレジットカードとかメールアドレスとかもいれたら結構な量。で、クレジットカードの番号が漏れる方がマイナンバーよりはるかに危険だけど。


ところで、マイナンバー通知が始まって、あちこちでマイナンバーにかこつけた詐欺まがいの事件が起こっているようだ。
人の無知につけこんだひどい話である。
前にも書いたが、マイナンバーが知られても、それだけで個人情報が漏れることはない。
マイナンバーのついた記録(特定個人情報)を管理している人・情報システムが、「マイナンバーは何々ですが、私の何々はどうなってますか」という問い合わせなどに本人確認もせずに安易に答えたりしなければそれで済む話である。

マイナンバーは他人に知られないようにというのは、特定個人情報の管理者が信用できないということなんだろう。

はるかに危険なクレジットカード番号は名前とセットで、あんまり信用できそうにない人にも渡すわけだけど。


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無題

IMG_20151009_142355.jpg IMG_20151009_142407.jpg 昨日は休暇をとって家人のつきあい。

とりあえず宿泊室と窓からの眺め。
もっとも日曜まで外泊するので、実際に泊まるのはその後から。

月曜から泊まれば良いのだが、休日は宿泊手続きができないので、金曜からになった。



カフェ・コーナーなんてのもある。
IMG_20151009_153957.jpg

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久しぶりのAmazonアプリ

Amazon版のGoogle playであるAmazonアプリストアから、インストール用アプリのバージョンアップとともに、2,000円分をキャンペーンで提供するというメールを受け取った。

前にAmazonアプリストアのサービスが始まったとき、いくらかの「Amazonコイン」なるものが付いてきて、有料アプリを1つその範囲で買ったことがあるのだけれど、Amazonアプリが常駐して余計なバッテリー消費をしそうで邪魔っけに思ったので、新しいスマホではAmazonアプリをインストールせずにほっておいた。
しかし、2,000円というとAndroidアプリとしては結構な金額である。この際、何か良いアプリはないか調べて、お金を出してまで使う気はないが、あったら是非使ってみたいというアプリを一つ見つけた。
「新漢語林」1,900円である。

アプリの説明を見ると漢字が手書き入力できるという。漢字の検索は、読み、部首、画数などが漢和辞典の定番であるけれど、手書きは、紙の辞書では実現できないわけで、これは面白そうだと思った。
Screenshot_2015-10-05-20-42-11.pngScreenshot_2015-10-05-20-41-17.png
ということで「新漢語林 第二版」をインストールした。
何と言っても期待の高い手書き入力である。「卞」という字を試しに手書きしてみた。
候補にはその「卞」の他にもいくつか上がってくる。まだ、本格的に使っていいるわけではないが、これは役に立ちそうである。

と、暫く喜んでいたのだけれど、そもそも私は普段から文字入力は手書き(mazec)を使っている。あらためて「卞」を普段の手書き入力で入れてみると、ちゃんと出てくるではないか。新漢語林がmazecを流用しているとは思えないのだけれど、漢字に特化して特別スゴイということではないかもしれない。
手書きにはあまり期待せず、部首、画数、読みなど、いろんな方法で検索できるということで満足しよう。他の汎用的な辞書アプリ(私はDroidWingを使っている)ではそういうわけにはゆかないから。

Screenshot_2015-10-09-11-52-13.png この辞書は、親字数1万4,629と、かなりのものなのだが、それでも収録されていない漢字はあるわけだ。
スマホにはとんでもない文字も表示される。
「え~、こんな文字もスマホに入っているの!」と驚く。
その一つが、1-94-88.png※(「靈」の「巫」に代えて「龍」、第3水準1-94-88)である。

良くこんな文字を見つけたなと思われるかもしれないが、これは万葉集の

わが岡の1-94-88.png神に言ひて降らしめし雪の摧し其処に散りけむ    藤原夫人

というかなり有名な歌で使われており、斉藤茂吉「万葉秀歌」でも採られている。青空文庫に入っている本だが、これをiPod touchで読んでいるときに、きちんと表示されて驚いた。その後、Androidスマホでも表示を確認した。

残念ながら、この文字は新漢語林には収録されていなかった。
(これとか、JIS第3、4水準を収録している辞書ってどんなんだろう?)

Screenshot_2015-10-05-20-40-21.png Screenshot_2015-10-05-20-40-10.png 期待はずれというか、期待ほどではなかったところもあるわけだが、使ってみて、これは使えるなと思ったのは、漢籍の引用が結構入っていて、全文検索でヒットすること。

たとえば「香炉峰」で検索すると、例の「香炉峰の雪は簾を撥げて看る」がきっちり出てくる。なお、平仮名で「こうろほう」と入力してもOK、辞書内に読みも入っているからのようだ。
他にも思いつくまま「国破」、「帰去来」とか、有名な漢詩の言葉を入れてみたが、ちゃんとその漢詩の引用部分が検索されてくる。これはなかなかの優れものだと思う。もっとも、全文が出てくるわけではない。「長恨歌」なんか出たら楽しいだろうが。そういうのはWeb検索に任せたということだろう。(テキストを選択して、Web検索を呼び出すことができる。)

漢和辞典というのは、漢文・漢詩の知識がなければ使いこなせるものではない。私には無理な話であるが、そうした教養のある人はどう評価するのか聞いてみたい。

ということで、このアプリには満足(何せ実質タダだし)である。しかし、Amazonのキャンペーンのやり方はちょっと思いやりがないというか、わかりにくい。

というのは、2,000円のプレゼントなるものは、Amazonで付与されたクーポンの残高確認では表示されるのだけれど、肝心のAmazonアプリストアでは表示がない。
Screenshot_2015-10-08-09-20-56r.png アプリ購入にはAmazonコインという電子マネーのシステムもあり、Amazonアプリストアが始まったときはその形で特典が付与されたのだけれど、今回はそのシステムにはのっていない。アプリ購入時には1,900円の表示がそのままで、キャンペーン・クーポンの適用については全く情報が与えられない状態で購入ボタンを押すことになり、課金される不安が拭えない(貧乏くさっ)。

説明では、購入後の注文確認メールに表示されるとなっていて、実際、今回もそのようにメールが来たのだけれど、メールが来るまでの間、本当にクーポンが適用されたのかわからずやきもきさせられた。

また、Amazonの説明には、

※ iPhone、iPad、Androidタブレット、Windows Phone版Amazonアプリではアプリストアはご利用いただけません。

とあり、タブレットは対象外のようだ。しかし、ものはためしと、タブレット(SH-08E)へもインストールしてみることにした。

Google playでも、Amazonアプリストアでも、有料アプリは1度購入すれば、同じユーザーは「購入済」となって課金されないはず。もし今回のキャンペーン・クーポンが、端末種別も識別するような手の込んだことをしていなければ良いし、もし識別されるなら、購入時に何らかのメッセージが出るだろう。

今のところ、Amazonから購入通知のメールは来ていない。
良かったんですよね、Amazonさん?
それにしても、スマホとタブレットって、どう区別するの?

(Androidは端末種別をシステム情報として保持していると思うけど、それに頼って良いの?)


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ノー残業デー

honjitsuwanozangyo.jpg 多くの会社が、ノー残業デー(一斉退社日)を設けている。
水曜日のところが多く、今の職場もそうである。つまり、昨日がノー残業デーであった。私はしがない嘱託だから、さっさと帰るけれど、他の職員はまだまだ仕事をしそうな雰囲気だった。(フチ子さんは「今日はNo残業デー」と言ってるが、私はフチ子さんは持ってない。これはネットから拾った画像。)

しかし、きちんと守られているかはかなりあやしい。
私の今の職場は、形骸化が進んでいるように見える。
前の会社でもそうした傾向があったけれど、かなり職員は意識していたように思うし、私も管理職だったから退社を促していた。

それでもうっかり残業する職員というのはいるもので、基準を超えた職員がいると産業医から呼出しを受けることになる。本人だけでなく、管理者も別に呼び出される。
私も2年続けて呼び出されて、産業医に油を搾られた、というのは脚色で、にこやかにお話をするだけだけど。

産業医の呼び出しがなくても、職場全体での残業が多いと、人事に呼び出される。
これも毎年のことだった。人事は産業医のようにニコニコはしてくれない。

「何で減らんねん」
「おまえとこがごちゃごちゃ面倒な仕事さすからや」

というやりとりを毎回のようにしていた覚えがある。まぁ、私の職場の事情は良く理解してくれてたと思うけど。

面倒なのは、人事や業務改革担当から、残業を減らすアイデアを出せというようなことを言ってくること。
具体的業務に即さずに出せるアイデアなんて、たいてい役に立たない。精神論ばっかりになる。

外形的・制度的に縛るアイデアもある。営業時間終了後、管理職が職場を施錠して、鍵を返却するというようなことを実際にやっていた同業者もある。


○明日できることは今日するな

残業が多いと問題になる前に職員が自虐的に言っていた。
明日になれば(状況が変わって)、やらなくても良くなるかもしれない、という意である。
勿論、半分冗談ということで、本来は「今日できることを明日に延ばすな」だけれど。


○今日中に終えようとするな

これは残業を減らせという高級幹部職員が言っていたもの。
残業する場合でも、明日の目途が立てばきっぱりと退社し、翌朝一番から手を付けるようにせよ、という意である。
そうすれば、今日の仕事は何かな、と考える時間が省かれるとも。これはなんだか説得力がある。


時間で仕事の接客業とかはそうはいかないかもしれないが、オフィス・ワークなら優秀な職員ほど短時間で仕事を済ませることができる。
私はよく「成果のない残業はするな」と言っていたけれど、成果のあがらない仕事というのは、意思決定できない状態のものが多い。自分が意思決定(最終案の提示)ができないなら、上司が意思決定をしやすく、またあやまたないための資料づくりに頭を切り換えなければならない。

ただ、残業している職員の作業内容を見ると、昼間は打ち合わせその他で時間がとれなかったというのが結構多い。仕事の配分の問題の場合もあるけれど、実は昼間の打ち合わせが無駄ということがある。

緊急事態で資料が用意できないという場合を除き、会議・打ち合わせは、必ず書いたものを出して行うべきである。資料なしの会議は論点が不明確になる。肯定するにせよ否定するにせよ、その会議での結論案が書類として出されていないと堂々巡りに陥りやすい。とりあえず集まろうというのもないわけではないが、それは作業方針の打ち合わせ(責任の押し付け合いの場合も多い)だろう。
また、会議の無駄は参加人数の掛け算である。

作業目標を自覚せずに仕事をしたつもりになっても、成果は出ない。

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エレベーターのドアの開閉ボタン

elevatordoor1-crop.jpg 昨日の記事がエスカレーターのことだったので、今日はエレベーターについて。

事は、エレベーターのドアの開閉elevatoropen.pngelevatorclose.pngボタンのことである。
私の職場のエレベーターは、画像上のタイプである。
また、少し意匠が違うが、画像中のものも良く見かける。こちらの方が多いかもしれない。

実は私はよく押し間違える。
elevatordoor2.jpg

急いで乗ろうとしてくる人に気づいて、慌てて閉じる方のelevatorclose.pngボタンを押したり、
他の乗客が降りて、早くドアを閉めようとして開ける方のelevatoropen.pngボタンを押し続けていたり。


こういう絵表示が多くなった、というかこの表示で面食らった覚えがあるのは30年くらい前。職場が変わって、新しく建ったビルに通うようになってから。

elevatordoor3.png それまでは古いビルだったので、エレベーターの開閉ボタンは文字通り「開」「閉」と表示されていた。

この頃は、まず押し間違えることはなかったと思う。
ググると私と同じように、わかりにくい、押し間違えるという投稿がちらほら。これがまた、漢字表記の「開閉」が分かりにくいという人もいれば、漢字表記の方が分かりやすいと、真逆の意見がある。
外国人で漢字が読めない人もいるだろうから、漢字に限るとまでは言えないし、こういう意見を反映して、elevatoropen.pngelevatorclose.pngに「ひらく」「とじる」とか"open","close"を併記してあるボタンもあるようだ。(仮名にしたらわかりやすいというのは勝手な思い込みだと思うが。)

私の感覚に過ぎないが、elevatoropen.pngの形はドアが閉じている様子に感じられそれを「閉」に短絡してしまい、逆にelevatorclose.pngの形はドアが開いている様子で「開」に錯覚するのかもしれない。

漢字表記は分かりにくいかもしれないが誤操作は少なく、elevatoropen.pngelevatorclose.png表示は一見とっつきやすいが取り違えやすいと思うのだが、取り違えが起きるというのはそれだけで失格のようにも思うのだが、みなさんはどうなのだろう。


【追記】

私の提案するボタンを別記事にアップ


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エスカレーターでの歩行

IMG_20150918_081643.jpg 昨日の朝、通勤経路の乗換駅で、いつもは全く間に合わない電車が遅れていたため、タイミング良く乗れる状況だった。

こういうことは時々あるのだけれど、ホームへ上がるエスカレータ上で、電車の到着を知ってか知らずか、1人しかステップに立てない狭いエスカレータで、学生風の若者が突っ立っている。
そのすぐ後ろにおばさんが居て、電車の接近に気づいて若者の横をすり抜けようとしていた。私もその電車に乗りたいので若者に早く歩いて上がれと思っていた。
結局、無事におばさんも私もその電車に乗ることができたが、あの若者が早く気付いておれば、周囲を焦らせることはなかっただろう。

少し前のこと、エスカレーターで歩いてはいけないというキャンペーンが話題になった。(もっとも私はこのポスターを見た覚えはないのだけど)

これに反応して、ネット上でも賛否両論がある。
まず、私自身がどう思ったかというと、何でいまさら、片側を空けるのがマナー(左を空ける大阪流、京都はもう右を空ける)だったのではと思っていた。外国人の日本評価でも「マナーが良い。ちゃんとエスカレーターの片側を急ぐ人のために空けている」というような意見を目にしたこともある。

escaratorcampeign.jpg で、何故、こういうキャンペーンが始まったのか、その契機になった事故とかがあるのだろうかと思ってググってみたのだけれど、ニュースになるほどの大事故の情報は探し当てることができなかった。かといって、エスカレーターを駆け上がる・駆け降りるときに、前の人にぶつかる事故などは、日常的に起こっているにちがいない。

ただし、エスカレーターに限らず階段でもそういう事故は起こる。実際、私は電車の乗り換えで急いで階段を駆け下りるときに、足がもつれて(情けない)、前の人にぶつかってしまったことがある。どちらも転んだりすることはなく(というか、前の人が踏ん張ってくれたおかげで私も転ばなかった)、大事には至らなかったけれど、今思い出しても、冷や汗がでる経験だった。


エスカレーターでの事故というと、移動手すりから身を乗り出していて、上の床に頭をぶつけたり、挟まれたりして、死亡事故が起こったことがある。それから、そういう事故が起きそうなところには、軽いプラスティックの警告用の懸垂物を設置するようになっている。
多いのはエスカレーター上で転倒して指などを挟まれて切断する事故、靴紐や衣服の裾が巻き込まれる事故。
私が目にしたものでは、子供をだっこしながら、空のベビーカーをエスカレーターに乗せようとしてベビーカーがひっくり返ったとか(幸い事故というほどにはならなかった)。
私自身がひやっとしたことと言うと、エスカレーターを上がりきったところで、前の老婦人が立ち止まってしまい、こちらとしては止まることはできないし、ステップの隣にも別の人が居るという状態で、身をかわすのに危ない思いをしたことがある。
どれも片側空けで歩く人がいるから起こったというようなものとは思えない。
(最後の例などは、片側空けだったらスペースがあって怖い思いをしなくてすんだかも。)

たくさんの人が乗っていて突然エスカレーターが停止して、将棋倒しになって大事故になったことがあった。これなどエスカレーター自体の問題じゃないかと思うのだけれど、案外、こうした脆さがエスカレーター歩行禁止の本当の理由かもしれない。
たしかに、同じエスカレーター上の歩行といっても、静かに歩く人ばかりではなくて、大変な勢いで駆ける人もいるわけで、そういう人がいるとエスカレーターが止まるんじゃないかと思うことがある。
エレベーターの場合、ゴンドラ内でジャンプするなど衝撃を与えると、安全装置が働いて止まってしまうことがある。エスカレーターの場合はどうなんだろう。
疑問に思ったので、"エスカレータ 安全装置"でググると、メーカーのページが検索される
詳細はページを見ればわかるが、どうも衝撃を感知して停止するような装置はなさそうだ(「過負荷」というのもあるが、これは乗客ではなくて電気の過負荷のようだ)。

メーカーは、エスカレーターは、上を歩行するようには設計されていないと言うのだけれど、そもそも片側空けが世界的に定着している状況で、それを想定しないのは安全設計に反する態度で、それで免責されるとは思えない。事故が起こったときに「歩いてたんじゃないですか」とでも言うつもり?

はじめに書いたように、私は片側空け派なのだけれど、このキャンペーンで良かったこともある。
というのは、今まで、エスカレーターで並んで立つ人や、幅のないエスカレーターで立つ人の後ろになったときに、無性にいらつくことがあったのだけれど、歩かないのがマナーだと聞いてからは、不思議にいらつかなくなった。(ただし冒頭のような状況だったら別だけど。)
人間、自分が正しいと思っていると傲慢になるものである。

ということで、私は片側空けで立つし、空いている側になれば歩く、つまり、人の流れに沿うようにしている。
そして立ち止まっている人の後ろになっても、あぁ、この人が正しいんだと納得している。

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新「題名のない音楽会」

2015-10-04_114838-crops.png 昨日から、「題名のない音楽会」の司会者が、佐渡裕から五嶋龍に変わった。
第1回は、司会者の紹介をかねての編成なのだろうけど、いきなり五嶋龍のバイオリン独奏で始まった。
さすが。

で、五嶋流ということで、「題名のある音楽会」にするという。
毎回何かテーマを掲げるようにするらしい。

2015-10-04_115032-crops.png 第1回は「バッハをめぐる音楽会」ということなのだが、バッハをめぐっていたのは、2つの演奏。
1つは、バッハのシャコンヌ、無伴奏のバイオリン曲に、和楽器(尺八、三味線)を合わせたもの。
普通に聴くシャコンヌにくらべ、和楽器に合わせるように弾いていたように思う。もっというと和楽器は多分オリジナルにつけられた序奏はともかく、全体にバイオリンの引き立て役のようにも思ったけど、面白かった。それにしても、力強いシャコンヌを聴かせてもらった。

2つ目はストラビンスキー。ストラビンスキーが"Back to Bach"(英語だと"バック・トゥ・バック"と発音すると思う。そういう駄洒落を指摘する余裕があったら良かったのでは)と言っていたとのことで、その代表曲というバイオリン協奏曲。バイオリンの各種の技巧が説明される。これも、新司会者の技量を見せつける企画のようだった。

最後に、番組の新しいテーマ曲、久石譲"Untitled music"。
2015-10-04_122637-crops.png 佐渡裕のときは、"キャンディード" を使っていたが、今度は番組オリジナル。なのだが、どこで使うのだろう。"キャンディード" は番組が始まる9:00にテーマ曲として使われ、短い演奏ののち、スポンサーのCMになっていたが、こういう使い方をするなら、もっと短いものに編集するのだろうか。
大昔の黛敏郎の頃は、"聖者の行進" をオープニングに使っていた時期があったが、これは番組のオープニングというより、演奏会のオープニングで、番組の中身の一部だったように思う。

ところで前にも書いた覚えがあるが、黛敏郎の頃、講釈が多くて音楽が少ないことを揶揄して「題名だけの音楽会」と言っていた頃があるのだけれど、さて「題名のある音楽会」はどうなるだろう。
講釈も深く、演奏も充実したもの、そういうものになるよう期待する。

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電子マネー

この夏ぐらいから、ときどき電子マネーを使っている。
交通系(ICOCA)はもちろん使っているけれど、一般店舗で使う電子マネーというのは今まであまり縁がなかった。

電子マネーが使える店舗というのはそう多くないと思っていたし、コンビニは結構使えると知っていたが、そもそも、コンビニに行くことが少ないので、持っていても管理が面倒で、邪魔なだけと思っていた。

img_edy_rcd12.png とはいうものの、新し物好きであるから、興味本位で使ってみたことはある。最初に使ったのはどこかのメンバーカードに付いていたEdy。1000円だけチャージして、コンビニでたばこを買うときに使い、残高がなくなったらそれまでだった。

楽天カードが、Edy付きにしたらポイントをくれるというので、それを申し込んでみた。実は、誤解していて、Edyがチャージされた状態でくるのかと思っていたらそうではなくて、楽天ポイントが付くだけなので、Edy残額は0のままであった。

Screenshot_2015-09-17-11-07-31.png スマートフォンに「おさいふケータイ」という機能が付いている。
前につかっていたスマホにもついていたが、以前、仕掛けもわからずに関連アプリをインストールしたことがあるが、NFCをアクティブにしろというメッセージが出るし、そんなつもりもないのにバッテリーを消費するようで、これは使い物にならないというか、邪魔なので、全部アンインストールしたことがあり、それ以来使えないと思っていた。
(どうやら前に使っていたスマホのおさいふケータイの出来が悪かっただけのようだ)

ところが、おさいふケータイというのは、スマホの電源は入っていなくても使えるということを、ネット情報で目にした。早速やってみると、PCのカードリーダーにかざすと、スマホの電源が入ってなくても、ちゃんと読むではないか。
アプリは、ネットを通じてチャージするときなどに使うもので、電子マネー機能そのものはアプリとは関係がないようだ。

うちのPCにはICカード・リーダー/ライター(パソリ)を付けてある。もともとの用途はJPKIを使うためだけれど、これでICOCAの残額の確認などもしていた。これを使ってカードのEdyも、おさいふケータイのEdyも、残額確認やチャージができる(楽天カードの登録済)。

(なお、スマホでICOCAや楽天カードなどのICカードを読むこともできる。)

楽天カードをEdy付きにしたときオマケで付いてきた200ポイントも、コンビニまで行くのは面倒と思ってほったらかしにしていたのだけれど、自宅のPC+パソリでできる(楽天ポイントはEdyに交換できる)。

おさいふケータイは、PCを使わなくても、スマホ単体でチャージできるから、いつでも、どこでも、小銭が足りないと思った時にすぐチャージできるのは良い。現金なら銀行のATMへ行かなくちゃならない。
さらに、使いやすくするためというか、沢山使わせるためというか、クレジット・カードと紐付けると、残額が一定額を下回ると自動的にチャージするサービスとか、毎月決まった額をチャージするサービスとかが設けられている。

しかし、これらの自動チャージは、なんだか本末転倒のような気がする。電子マネーはプリペイドで使うのが基本で、もし媒体を紛失・盗難しても、プリペイドの額までしか実損が出ないという安心感があったはず。こんな自動チャージ機能を使ったら、青天井になってしまうではないか。
私は、スマホでチャージするときも、毎回パスワードを入力するようにしている。これも、万一スマホを落としても、勝手にチャージされないようにするためである(スマホの起動ロックは当然有効だけれど、それが破られてもお金のかかるものは二重に守る)。前述のように、電源が入ってなくてもEdyは使えるから、チャージ額まではしかたがないけれど。

で、使い始めてから電子マネーを使ったのは、コンビニでたばこや美術館のチケット、マクドナルドというあたり。ネットでもEdyが使えるサイトがあるようだが、これはまだ試してない。

電子マネーはEdy以外にも、WAONとかnanacoとかがあるが、今のところ身近なところで使うことはない。それに楽天カードとリンクしたEdyのように使うためには、これらの電子マネーに連動したクレジット・カードが必要となる。それではあまりにカードだらけになってしまう。各社とも使える場所の囲い込み競争に忙しいようだが、消費者としては相互乗り入れがありがたい。

ということで、電子マネーだと、ポケットで小銭がじゃらじゃらしなくなるわけだが、神社仏閣へ行ったときにはあせることになる。

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電子書籍の譲渡

Screenshot_2015-09-24-09-53-44.png この頃、紙の本を買う量が随分減ってきた。
その理由は、紙の本は嵩張るからというと恰好が良いが、本音では、紙の本より電子書籍の方がずっと安いからである。今までにも何度か書いているが、ときどき送られてくるhontoのクーポンには、50%引き、40%引きなどがあるから、高額な本になればなるほど、電子版を選びたくなる。
それに、高額な本というのは重厚(文字通り)だったり、ハードカバーだったりで、持ち歩いて通勤電車で読むのは難しい(通学のときは結構分厚い本も開いていたけれど)。

電子書籍は、ふと思いついたときにすぐに端末(スマホ)でも読める。

というか、ふと思いついたときにすぐに購入できる。先日は、録画していた歴史番組(「歴史秘話ヒストリア」)を見て、無性に「天平の甍」を読みたくなって、すぐ買ってしまった。
なお、番組では、普照が鑑真と一緒に遣唐船で帰日したようには語られてなかったが、井上靖は鑑真に侍して帰日する様子を描写しているし、帰日後の具体的な活動も書いている。Wikipediaでもそう説明されている。NHKの歴史番組は最新の知見をいち早く取り入れるところが魅力なのだけれど、普照については井上靖の方が史実に基づいているのではないだろうか。大河ドラマじゃないのだから、曲げてまでドラマティックにする必要はないと思うけれど。


紙の本ぐらいのページを見渡したいから、タブレットの大きな画面で読むのが普通だけれど、手元にタブレットを持ち合わせない時でもスマホで代替できる(と言いつつ、「天平の甍」はスマホだけで読み通したのだけど)。スマホでもタブレットでも、PCでも同じ本を続きから読めるというのも結構便利である。

同じコンテンツをいろんな端末で読める一方、これを他人に譲るとなるとそうはゆかない。
電子書籍サイトの多くは、販売するのは電子書籍を読む権利であって、コンテンツそのものではないという考え方をとっていて、購入した人の一身に専属する権利で、他人には譲渡できないとしている。
    第2章 電子書籍配信サービス
    第22条(使用許諾の範囲)
  1. 当社は、本サイトにおいて注文の手続が完了した電子書籍について、会員がその電子書籍の閲覧用端末として登録した端末(以下「登録端末」といいます。)で電子書籍を使用することのできる権利を会員に付与します。会員は、注文の手続きが完了した電子書籍について、本規約、ヘルプ及び注文した電子書籍の説明画面に記載する条件に従って、その配信を受け、使用することができます。
  2. (以下 略)

    (honto サービス利用規約)

多くのサイトは複数端末で同時に読めるようになっているから、他人にID/パスワードを教えたら実質的に転貸したようになるけれど、私はそういうことをしたことはない(タブレットを他人に貸したことがあるから、その人はその気になれば読めたかもしれないが)。
だから、はじめから、回し読みすることが予定されている本は電子版というわけにはゆかない。

KindleストアのQ&Aでは次のように書かれている。
◆Q2.Kindleストアで電子書籍を購入したユーザーが死亡した場合、購入した電子書籍を表示・閲覧する使用権はどうなるのか?
◆A2.Amazon.co.jpでは、Kindleストアで電子書籍を購入されたお客様個人に対して、当該お客様の特定の端末上でのみ当該電子書籍を閲覧等利用するためのサービスを提供しております。お客様は、電子書籍の使用権を第三者へ譲渡をすることはできません。これらの点は、Amazon Kindleストア利用規約にも明記しております。従いまして、当該お客様以外の第三者(お客様の相続人を含む)が当該電子書籍の使用権を引き継ぐことはできません。
電子書籍の利用は余命が長いほどトクということだ。私はあと22年弱(H26簡易生命表)である。

shibaryotarokinenkan.jpg 家庭にある本というのは、家族で、親から子へ、と共有あるいは継承されるものでもある。フランスでの調査だったと思うけれど「家庭の文化資産」(蔵書、楽器や楽譜、その他の文化的要素)が、子供の学習能力と相関があるという。
まぁ、家族で同じPCやタブレットの画面を見ているぐらいなら許されるのかもしれないが、遺産としては残しようがない。

著名な学者や作家が亡くなると、その人の蔵書がまとまって管理されたり、あるいは記念館のようなものに収蔵される例があるが、電子書籍だとそういうものは作れない。今後は、「故人の蔵書リスト」というものだけが展示されるようになるかもしれない。

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まだまだクールビズ期間

10月になったけれど、まだクールビズ期間が続いている。
以前、「エコスタイル」として始まった夏の軽装推奨期間は、夏至から秋分までだったと思うけど(この方が節気を感じさせて文化的じゃないだろうか)、最近は5月から10月まで、つまり1年の半分がクールビズである。

kankyosho_coolbiz.png


私と言えば、10月になっても半袖で仕事に行っている。ただし、その上にジャケットを羽織って寒さ対策をしている。
我が家は内陸部で、日較差が大きい。既に朝晩はかなり涼しい。ただし昼間はまだ暑い日がある。
職場が遠いので、朝も7時過ぎに家を出るから結構肌寒いし、帰りは夕7時頃になるからやはり冷え冷えとする。

JRW_series207_Gakken.jpg そういう状況なのに、通勤電車は未だ冷房が効いている。エアコンの風が直接当たると寒い。
半袖の上にジャケットを着込むのは、この電車の冷房対策である。

クールビズを所管しているのは、環境省である。厚生労働省ではない。
乗客が寒く感じるかどうかは個人差もあるだろうけれど、暑くてたまらないという人は居そうにない季節、エアコンを稼働させて電気を使うことは、クールビズの趣旨には合わないのではないだろうか。

というようなことを考えていたら、夏暑いときにはあんまり効いてないのに、涼しくなってくるとよく冷える、という人がいる。
そりゃそうだろう、暑いときは冷やすのに苦労するが、涼しくなれば簡単だ。自然の理である。

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鶴橋の居酒屋

IMG_20150930_180558.jpg 昨日は、仕事のちょっとした区切りで鶴橋で小宴。

鶴橋は焼肉だけではない。
今里在住という人のご案内で、酒と魚が良いという、見た目、雰囲気はまるっきり安酒場。
震度4でも倒壊しそうな古い木造。

18:00頃だったが、既に店内は満席状態、相席になることも当然のようである。
こちらは案内してくれた人の顔でだろうか、予約していたので問題なく着席。
実に騒がしい、失礼、賑やか。

はじめのビール。エビスが380円。


この店の名物は、マグロのすき身、鉄火巻、焼豚。
まずその焼豚。
角煮かと思うようなスタイルで供される。
(写真では、すでにみんなが取り皿にとった後なので、残り一切れのみ写っている)

IMG_20150930_181657.jpg

角煮だと甘味がもっとあって、また肉もほろほろと柔らかくなるわけだが、これは焼豚である。弾力があって、甘さは控えめ。こういう焼豚は、というかこういうものを焼豚として食べた覚えがない。
美味。

そしてお酒。
私はぬる燗が好きなのだが、この日は全部冷や。
掲示されている地酒から「開運」をのぞいて一通り。
他にも品書きに載っていない酒があるそうだ。店主、まだ若造と言って良い部類だが、いろいろな地酒を探してきているらしい。

IMG_20150930_180611.jpg


そして名物のマグロのすき身といきたいところ、既に売り切れ。
なので、マグロ三種盛り。トロ、中トロ、赤身。
この店の中では、もっとも高額(1,200円ぐらいだったか)な一品。

IMG_20150930_182025.jpg

スーパーの解凍キハダばかり食べている身には、マグロの旨味が浸みわたる。
トロはしっかりとトロ、中トロはバランス良く食べやすい。赤身も水っぽくない。
佳味。

ブログを書くために呑んでいるわけではないから、写真はここまで(本格的に飲み始めたら忘れちゃいます)。
他のあては、はもの骨せんべい、はもちり、さんま塩焼き、鉄火巻。
はもの骨せんべいというのははじめてだった。案内してくれた人は「今日のはちと堅い」ということだった。
さんまがちょっと痩せていたことを別として、いずれも良品。

お店の名前?
それを聞いた覚えがまったくない。
場所はここ↓(Googleマップで検索すればわかると思う)。
34°39'58.6"N 135°31'53.9"E

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