ニューイヤーオペラコンサート2017(その3)

時事の話題を優先させたので、少し間があいたけれど、ニューイヤーオペラコンサートをとりあげる3回目。

2017-01-03_213752s.png 毎年のようにニューイヤーオペラコンサートを見ているわけだが、私はオペラファンというわけではなくて(DeAgostiniのオペラDVDは買ったけれど、それは舞台を見に行くことは、そうないだろうから)、モーツァルトのオペラ(このジャンルを完成した、そしてこの後のオペラは、モーツァルトがやったことを模倣し、脚本を替えてやってるように思う)のファンで、オペラならなんでも良いというわけではない(ワーグナーは通して見たいと思わないし)。

今年は「イドメネオ」、「魔笛」、「ドン・ジョヴァンニ」がとりあげられたが、基本、短調の曲を選曲しているとのこと。

2017-01-03_213901s.png 「イドメネオ」は、なかなか通して聴く機会のないものだけれど、完全なモーツァルトになる手前という感じだけれど、後世のイタリア・オペラ以上の水準にはなっている(贔屓か)。エレクトラ(森谷真理 )は熱演。

パミーナ(砂川涼子 )は、この歌手に良くあったアリア。もちろん魔笛のストーリー自体に難がある(アリエンやろという設定)わけで、ちょっとタミーノが口をきかないぐらいで、狂っちゃうか? なのだけれど、その狂気がモーツァルトの手にかかると真実になってしまう。

昔、突然、口をきくのをやめたガールフレンドがいた。別にきらいになったわけじゃない、ただ、このままでいいのかと反省する時が欲しかっただけなのだ。そしてそれは永遠に失われた時になってしまった。重い思い。


2017-01-03_214008s.png 劇的に演じられたのは、当然だがドン・ジョヴァンニ。
ドン・ジョヴァンニ(黒田博)、なかなかはまり役。レポレッロ(久保和範)、騎士長(ジョン・ハオ)も良かった。

楽しんでいて、ふと目にとまったのは、舞台と照明。
円形の床を客席に向かって傾斜させている。そこにエレクトラのときは炎、パミーナのときは凍れる心、そしてドン・ジョヴァンニでは冷気と炎が、照明で表現される。そしてドン・ジョヴァンニが地獄へ落ちるシーンのためのエレベーターが装備されていた。

傾斜した舞台というのはオペラではときどき見かける仕掛けで、ホールのステージより目線が下になる客からでも奥まで見えるようになっていると思うが、それ以外に奥行きの深さを表す視覚効果もあるだろう。
左右にも壁を立てて、客からハの字になるようにしてあるのを見たことがある。ここまでやれば、一種のホーンのような音響効果も出るのかもしれない。NHKホールという音が抜けるようなホールではとくに有効かもしれない。

いつのことだか忘れたけど、大阪フェスティバル・ホールのオペラ公演のときは、ハの字に壁を立てると、袖に近い席だと壁が文字通り壁になって、舞台奥が見えなくなる。その席は販売していなかったようだった(満席だが、左右のその席は空席だった)。


もちろん、この円い舞台は、モーツァルトだけで使っていたわけではない。ファルスタッフのときには「世間」をイメージさせる動画(渋谷の交差点?で人々が行きかうもの)を写すスクリーンにもなっていた。

舞台転換に時間をかけられないこの演奏会では、なかなか良い工夫だと思う。

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