井伊次郎法師

おんな城主 直虎」も、いよいよ直親が殺されて、次郎法師が城主になるようだ。

何度も書いたことだけれど、NHKの大河ドラマにとりあげられると、その人物・事件についての本や、特集番組などが大量に生産される。本編の制作者のNHKなんかは、直接的な番組宣伝を狙うのか、繰り返し、繰り返し、手を変え品を変えて、直虎モノを番組にしている。

というわけで、何度も同じ話を聞かされるわけだけれど、一味違ったのが、「英雄たちの選択 戦国の女(1)“おんな城主”の賭け~次郎法師の生き残り戦略~」。放送は1月12日と随分前だったのだけれど、録画したまま見ずにいたもの。
さすがに磯田先生である、単純に従来の説を紹介するわけではない。

FabPlayer_[20170320-214346-207] 番組の最初に、井伊直虎でなく、井伊次郎法師とするのは、直虎は今川家の男子家臣が名乗ったのではないかという説(このブログでも取り上げた)が、昨年出たためとことわり、番組最後に、直虎が男だったかどうか考えるということが宣言される。

おそらく、番組自体はその説が出る前に企画されていたのだろう。タイトルも企画時点では「直虎の生き残り戦略」だったのではないだろうか。それが、この新説が出たことで、番組でもちょっと触れる必要があるだろうということになったのかもしれない。

ただ、次郎法師が女性であり、城主となり、地頭として公認されたことが史実として疑いえないという説明があり、これなら、直虎を名乗った別の男子がいたとしても、井伊家を守り、直政からずっと続く井伊家の礎を築いたのは女性(次郎法師)というストーリーに変わりはない。次郎法師の功績は従来の説に変更を迫るわけではない。
次郎法師ファン(柴咲コウファン?)も安心して「直虎」を見ることができるというものだ。

別男子存在説の信憑性をどこまで確かめられるか、これだけでは十分とは言えないと思うけれど、番組では、次郎の署名がある二通の古文書の筆跡を見比べて、同一人物か否かをみんなで判定しようという趣向になっていた。

FabPlayer_[20170320-214037-150] 男の字、女の字と、性別が字の特徴にあらわれるような話もあるようだが、そういう方法ではなく、直接、二通の署名を比較する。
使っている筆や墨の違いなどもあって、なかなか比較は難しいとのことだが、磯田先生は、断定的ではないものの、二つの署名は別人ではないかとお考えのようだ。

番組に出演していた飯田泰之氏(経済学者)は、次郎法師は徳政令を出したくなかったので、一時的に領主に立てて出させたのではないかという想像を話されていたが、それもおもしろい。

いずれにせよ、史料が乏しい井伊次郎法師である。わからないことがたくさんある。
たとえば、直親が帰参するとき、妻子を伴っていたという話もあるが、ドラマではこの説はとらない。なお、井伊直政の生年は1561年、直親の没年は1561年で、井伊谷に戻ったのが1555年だから、妻子を伴っていたとしても、その子供は直政ではないわけだ。

ドラマは、この後、小野政次(道好)によって、次郎法師が城を追われることになるはずだ。歴史記録を単純に追いかければ、嫌われ役の政次が、ドラマでは、幼なじみで次郎が信頼を寄せる役どころである。これから、政次はどう描かれていくだろう。(その信頼と自分の信念の間で苦悩することは既に描かれているけれど)

それにしても、主要な脇役が次々に非業の死をとげるドラマだ。
直盛(戦死)、直親(誅殺)、家康が来たら政次(刑死)。瀬名姫は何月頃に殺されるんだろう。

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Gallery
検索フォーム

⇒記事一覧

プロフィール

六二郎。六二郎。


定年退職
苦しい家計の足しに再就職
=いつクビになってもええねん
 言うたもん勝ちや!のブログ
リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
アーカイブ
カテゴリ
タグ

ITガジェット 書評 マイナンバー Audio/Visual 

現在の閲覧者数
聞いたもん