CANON PowerShot G9 X Mark IIの通信機能

昨日に続いて、コンパクトデジタルカメラ CANON PowerShot G9 X Mark IIについて。

この機種には、WiFiによる通信機能が装備されていて、カメラで撮った画像をPCやスマホなどに転送することができる。また、カメラにはGPSは装備されていない(バッテリー消費の関係?)から、スマホと連携してGPSデータを付加することができるという。
またBluetooth通信機能もあり、スマホをカメラのリモコンとして使えるという。

普通に写真を撮るというだけなので、実用上、こういう機能は別に無くても良い。写真のPCへの取り込みなんて、USBで接続すれば事足りる。
ではあるけれど、デジタルオタクというか、デジタルフェチとしては、付いている機能はやはり試してみたくなるので、通信機能を使ってみた。(そして少々苦労した)

■WiFi接続
まず、WiFi接続(CANONは、ハイフンを挟んで"Wi-Fi"と表記している)である。
説明書では、PCとWiFi接続する場合が書かれているけれど、実用上は、家庭内のWiFiルーターを介して通信するのが普通だと思う。
ところが、説明書には、その普通の場合の説明が見当たらない。

まずWiFiルーターへの接続については、WPSで認証して問題なくつながる(もちろん手動設定も可)。Windowsのネットワークを見に行けばデバイスは認識された状態が確認できる。
しかし、当然、ルーターがカメラにアクセスして何かの処理をするわけではない。

実用上は、カメラをネットワーク・ストレージとして認識できれば十分で、SMBなどをカメラが備えていたらそれで良いと思うのだけれど、日本メーカーの癖として、妙に作り込もうとする。


このため、通信先のPC(同一LAN上)に"CameraWindow"というソフトをインストールし、これがカメラを認識しなければならない。
ところがこのソフトをインストールして起動しても、LAN上にあるはずのカメラを探し出してくれない。

説明を見ると、"Wi-Fi接続のための設定"というソフトがある。何をするソフトなのか定かではないけれど、それを実行してもやはりカメラを検索できない。(推測だが、カメラが接続されたら検出して"CameraWindow"を起動するものではないかと思う)

CANONのホームページのQ&Aを見ると、セキュリティソフトが通信を邪魔している可能性が指摘されているので、セキュリティソフト(私が使っているのはESET)のコンソールを開いて、ブロックされた通信をチェックすると、カメラの通信がきっちりブロックされている。これを解除してやると、無事にカメラを探し出してくれ、自動的に"CameraWindow"が起動される。(カメラ側の画面はブラックアウトする)

カメラの通信設定にはIPアドレス固定というのは見当たらない。仮にあったとしてもスマホとの接続も考えればカメラ側でアドレス固定するのはまずいことになる。
ところが、ESETでのブロック解除はIPアドレス別になっているようなので、もし割り当てられるIPアドレスが異なれば、そのたびに解除操作をする必要が出てくる。アドレスでなく、ポート番号で閉塞するかどうか設定できるならそうすれば良いのだけれど、ESETでできるのかどうか知らないし、マニュアルにも使用ポートの説明は見当たらない。

通常、DHCPがリースするIPアドレスの有効期間(リース期間)というのはそれなりの長さがあると思うけれど、カメラはしょっちゅう使うものでもないだろうから、リース切れになり、IPアドレスが変わることは十分考えられる。なので、ルーター側でMACアドレスに対して同じIPアドレスを割り当てるように設定しておくのが良いだろう(我が家のルーターは可能なのでそうした)。なおカメラのMACアドレスは「通信設定」メニューの「Wi-Fi設定」の中(下の方)にある。


"CameraWindow"では、画像のダウンロードや整理などができるが、そう大した機能があるわけではない。また、このときPCアイコンを開けば、カメラがストレージデバイスとして認識されていて、これを開けば普通のファイルエクスプローラーで操作できる(PC側ソフトなしで、ストレージになればそれでも十分という気がするが)。

同一LAN上のスマートフォンとの通信も接続方法は同様である。
スマホでは、"CameraWindow"の代わりに"CameraConnect"というアプリを使うわけだが、"CameraWindow"との違いは、このアプリではカメラが視ているものをリアルタイムでモニター(リモートビュー)でき、シャッターを切ったり、ズームしたりできること。

つまり、リモートビューができるから、カメラを離したところに置いて、スマホ操作で自撮りができるというわけである。
また、未だ試していないが、スマホとの接続では、他にスマホ側のGPSデータを写真に取り込ませることができる。最近はGPS内蔵のカメラが多くなっているが、以前は外付けのGPSユニットがあった。それをスマホにやらせるわけだ。

カメラとスマホの直接WiFi接続は、カメラをアクセスポイントにするという設定(Wi-Fi接続設定メニュー)で選ぶ。
そうすると、カメラの画面に、SSIDとパスワードが表示されるので、スマホ側のWiFi接続でアクセスポイントをカメラに切り替えれば良い。なお、パスワード入力不要という設定ができるけれど、スマホによっては危険な通信とみなして接続がキャンセルされるようだ(ESETを入れている私のスマホでは接続できなかった)。

カメラをアクセスポイントとした場合も、ルーター経由で接続する場合も、通信ルートが違うだけで、同じ"CameraConnect"というアプリを使うわけで、アプリ/カメラの動作は同じである。

カメラは家の中でより、外出中に使うことのほうが多いだろうから、このスマホ-カメラ直接WiFi接続は、合理的な機能だと思う。

P_20170416_155535_vHDR_Auto.jpg
カメラ側面のWiFiボタンを押すと、
接続先メニューが表示される

P_20170416_155644_vHDR_Auto.jpg
接続先(この場合はPC)を選ぶと、
アクセスポイントへの通信確立中表示になる

P_20170416_155650_vHDR_Auto.jpg
WiFi接続確立後、接続先PCの表示

2017-04-16_153724.png
カメラ接続が完了すると、
PC側でCamereWindowが自動起動される
この画面の表示後、次の画面になる

2017-04-16_153655.png
CameraWindowの画面

2017-04-16_173635s.png
カメラが接続されている間は、
カメラはストレージとしても操作できる



DSC_0010-crop.jpg
リモートビューの状態


■Bluetooth通信
スマートフォンとの連携はBluetoothでもできる。
こちらはWiFiのような難しい設定は不要で、普通のBluetoothペアリング手順を行えば良い。
ただし、"CameraConnect"は、Bluetooth通信の場合は、リモートビューなどはできない。カメラのリモコンというイメージである。

Bluetoothは通信速度がWiFiにくらべて1桁ぐらい遅いはずなので、リモートビューはできたとしても実用性は低いだろうし、写真をスマホに取り込むのも時間がかかりすぎるからだろう。
WiFiだとスマホのアクセスポイントの切り替えなどが面倒だから、Bluetoothの方が簡単ということだけれど、あまり実用的ではないと思う。

もっともWiFi接続でも、一旦設定してあれば、面倒なのはスマホでのアクセスポイント切替の方。外出時の自撮りなどをやらないなら、WiFi接続だけで良いと思う。


なお、カメラの電源が切の状態でも、デフォルトでは、Bluetoothは入のままである。したがって一旦ペアリングしてあれば、スマホを起動したら接続され、スマホ側でカメラの電源をon/offすることもできる。
もっとも、こういう使い方はあまりしないだろう。それよりBluetoothが入のままだと、その分、バッテリーを消費するだろうから、私はBluetoothは切の状態で使うと思う。


◎「クラウドシンクロ」について
WiFi接続を使っていて、これは意外に便利だなと思ったのが、「クラウドシンクロ」という機能。
PC側に"Image Transfer Utility"というソフトをインストールしておかなければならないが、このソフトを使うとカメラ内の未転送画像が自動的にPCに取り込まれる。

推測だけれど、カメラ側でWiFi接続するときに、接続先として、PCでなく、クラウドシンクロを選択すれば、接続が確立された後にPC側で起動されるソフトウェアが、CameraWindowなのか、Image Transfer Utilityなのかが違うのだと思う。(使用するポート番号が異なり、それで区別しているのかもしれない。)

もちろんUSBケーブルで接続したら、そのほうが転送は速いし、余計なことはしなくて良いのだけれど、カメラのUSB端子の蓋を開けるのが少々億劫なので(蓋が壊れるんじゃないかという不安)、WiFiで転送できるのは、精神衛生上も良いように思う。



PowerShot G9 X Mark IIの通信機能を試した結果報告をして、やはりマニュアルの分厚さには辟易する。
上のような内容は、トラブルを抱えて、ああでもない、こうでもないと試行錯誤をした結果、私なりに想像力を働かせながら、要点をまとめてみたもの。(いろいろやっているうちに、なんとなく仕掛けが見えてくるものだ)

この製品に限らず、私はかねがね思っているのだけれど、マニュアルを作るメーカーの技術者には、通信の仕掛けがどうなっているのか、カメラ、PC、ルーターがそれぞれどういう役割を持っていて、どのようなインターフェイスで通信が実現されるのか、上記で「推測だが」と書いたような点を含んで、見取り図を、詳細なことは要らないけれど、マニュアルに掲載してもらいたい。

そうすれば、システム全体を見渡せて、各種設定や操作方法に対する理解というかカンが付いて、つまらぬ質問やクレームをサポートにぶつける人が減ると思うのだけれど。

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