ご当地検定

B16600227LL1-crop.jpg 図書館に「第12回 京都検定 問題と解説」という本が新着棚にあったので、借り出した。

かつて、この種の検定試験のブームがあって、全国あちこちで、うちもうちもと、似たような企画がたくさん起ちあがった。これらは「ご当地検定」と括られた。
Wikipediaによると、この種の検定試験は、2003年(平成15年)9月に日本文化普及交流機構が行った「博多っ子検定」が最初で、それに遅れること1年余で、京都検定(京都・観光文化検定)が始まり、これが有名になり(京都という発信力のおかげ?)、全国的なご当地検定ブームを引き起こしたということらしい。

しかし、その後ブームは急速に下火になり、2009年の135から13年には半数近くの77に減少したという。
それほど高額な費用をかけたとも思えないが、受験者が来なくなったら、パンフレットの印刷費も出なくなるだろうから、もうやめようというのは考えてみればアタリマエ、もともと一時のお祭りのノリで始めたことだから、それほど執着もないのかもしれない。

どこの街も歴史があり、魅力があると思うけれど、最初の受験者はいわゆるイニシャル・バイアスで、数も確保できたかもしれないが、毎年、新たな受験者が出るほどの厚みというのを持てるところは少ないだろう。

その点、京都は圧倒的な文化蓄積を持ち、求心力は全国に及ぶわけで、京都検定は当分の間、続くと思う。冒頭のような本が毎年出版され、検定合格をめざす講座が催されたり、また、検定合格者への優待制度や、合格者バッジ(希望者に有料配布)があるなど、関連事業・産業の拡がりも大きい。
全国的な認知度も高いから、観光ガイドが持つべき資格というぐらいのステイタスを得るかもしれない。

他の地域のご当地検定とは権威においても一線を画すものだろう。
これに本当の意味で対抗できるものは、江戸・東京を対象とするものぐらいではないだろうか。

もっとも、私は認証ビジネスというのは嫌いである。
認証を与えられた人や企業が、認証にふさわしくないことが露呈した場合、認証機関が責任をとるというような話は聞いたことがない。
交通事故を起こしても、公安委員会や警察が免許を与えた責任をとってはくれない。
格付け機関がサブプライム・ローンに高い格付けを与えたからと言って、リーマン・ショックの責任をとったなんてことは寡聞にして聞かない(失敗には学んだようだが)。
ISO9000(品質管理)の認証は、その企業の製品の品質が高いことを保証しない。

品質管理の認証とは、品質管理という行為をしていることの認証であって、最終製品の品質とは直截は関係がない(反射的に品質を上げることが期待されるけど)。
システム開発という案件の場合、そういう企業と仕事をすると、無駄にドキュメントが増えるし、手戻りが発生したときの責任の所在を確認するためのハンコを押さされる。品質管理のきまりごとは、基本的にウォーターフォール型のプロジェクトを前提として組み立てられているように思う。
そして、私はそういうプロジェクトの進め方自体が品質を落とす元凶じゃないかと思っている。つまり、ISO9000を遵守することが製品の品質を落としているのではないかとさえ思う。(契約相手先の資格に、ISO9000を取得していないこと、としたいぐらいだ)


さて、そういう認証に比べれば、ご当地検定は罪がなく、楽しいものだ。
ところがどっこい、京都検定をパスするのはかなり難しいみたいだ(だから攻略本が出るのだろう)。
京都検定で出される問題は、正直言って、めちゃくちゃ難しい。

京都ローカルに詳しくなくても、日本国の歴史の大半を引き受けてきた都だから、歴史に詳しければ解答できるものもそれなりにあるのだけれど、余りに微細な質問の連続で、到底歯が立たない。テレビのクイズ番組などは、京都検定の級でいうなら、せいぜい5級とか6級だろう(実際には3級までしかない。上級貴族には入れない、ようやく殿上人の位)。
京都にどれだけの神社仏閣があるか知らないが、その数だけの歴史があり、由緒があり、伝説がある。それが問題源になるのだから、問題のネタは尽きない。

さらに、お茶もお花も、能も狂言も、みんな京都ネタになるのだから始末が悪い。
今のところ、現在の場所がどうなっているか、交通アクセスは、名物や土産は、そうした現場感覚・知識を問う問題はあまりないようだが、こんなものを入れられたら、書斎人には全くお手上げである。

今の級別だけじゃなくて、分野別も導入したほうが良いのでは。


地域的には、京都府全域が対象となっていて、数は少ないが、丹後の方からの出題もあるが、京都府としての配慮だろうか。
一方、山城というのは山背、山の後ろの意、奈良山の後ろ、つまり平城京からみて北側の意味らしいが、浄瑠璃寺などは京都というより奈良(和辻哲郎の「古寺巡礼」では浄瑠璃寺も含まれる)だろう。過去にこの地域の質問はあったのだろうか。

私の地元、酬恩庵(一休寺)あたりから北が京都圏ではないだろうか。
(一休さんは、ここから大徳寺まで通ったという話もある)

また、お隣の滋賀県なども、源氏物語所縁の石山寺など京都圏かもしれないが、この地域の質問はあったのだろうか。

さすがに、源氏だったら何でも、須磨・明石とか住吉とはならないだろうけど。


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