ローコストSACD再生

TANNOY Arundelにスーパーツィーター追加アンプをDAC内蔵に取り換え、とオーディオの調整をしてハイレゾ対応を進めてきた。先日は、PMA-50のUSB-DACを利用して、PCからPCM 24bit/192kHzや、DSD 2.8MHzといった音源を聴いたことを書いた。

そして、ここへきて、SACDがCD音質でしか再生されないことに苛立ちを抑えきれなくなった。
SACDのディスクは20枚ぐらいしか持っていないが、ちゃんとした音を、まともなオーディオ・セットで聴いてみたい。

我が家で、SACDを再生できるのは、安物(2万円しなかったと思う)のユニバーサル・プレイヤーしかなく、これにデジタル出力(S/PDIF)はあるけれど、ここからはCD音質しか出せない。
YAMAHAのサウンドプロジェクターYSP-2500にHDMI接続すれば、本来のSACDの品位のデータが送られ、サラウンド効果も含め、それなりに聴けるものであるが、入力信号の品位が維持されていても、この機械は、ピュア・オーディオに比べれば、音自体は貧相である。


スピーカーもアンプもハイレゾ対応ならば、やはりSACDをその品位で再生したい。かといって、高価なSACDプレイヤーを買うのも財布が許さないし、今使っているDAC内蔵アンプ(PMA-50)と重複して、HDMI入力のあるアンプなんかを買うのも勿体ない。

それに、高級SACDプレイヤーといえども、製品企画が古いせいか、デジタル出力はDSDを出せるものはないようだし、S/PDIFもどんな品位で出力されるのかアヤシイ(はっきりしない)。SACD自体は古い規格かもしれないが、デジタル時代に合わせた製品ラインアップを考えないのだろうか。


というわけで、手ごろなSACDプレイヤーも、お金も、無いので、何か手はないのものかとネットを渉猟していると、解決策があった。
HDMI出力から、音声をS/PDIF(光デジタル)に分離するデバイスである。

P_20170607_200005_vHDR-notes.jpg Flylinktech hdmi音声分離器(hdmi spdif 信号変換器)
Amazonで、2,599円で購入。

同種製品は他にもあるが、HDMIの分岐機能(出力が2系統以上)が付いてるような製品は、高い上に、余計な機能が加わるので、私の目的からすれば不要である。


デジタル信号というのは、アナログが電気的特性だけ定めているのとは違って、すごく面倒で、単純にINからOUTへ信号を流すわけではない。HDMIでは、送出側と受信側がネゴをして、伝送フォーマットが決められるらしい。この分離器は、その信号から音声だけを取り出すものだけれど、HDMIがネゴをする相手というものが必要になる。

この理屈でいけば、送出側が出力可能なフォーマット、受信側が入力可能なフォーマットに一致するものが選ばれるということになる。私が欲しいのはS/PDIFの音声信号だけだから、受信側HDMIは信号フォーマットだけを定める役割、いわばダミーである。

SACDを再生するのは、上述のBDP-S370という安物のブルーレイ・プレイヤーで、これがどんな規格の信号を送出可能なのかはやってみなければわからない(取説などにはそんなことは書かれていない)。HDMI経由でDSD出力もできる機器なのだが、分離器がDSDに対応しているはずがない、もちろんS/PDIFはPCMを伝送するものである。なので、BDP-S370の音声出力はPCM 2chに固定する。
分離器の音声出力(光デジタル)はPMA-50につなぐ。なお、この分離器には、2ch/5.1chの切替スイッチが付いているのだが、2chで使う(元が2chだからどうでも良いのかもしれないが)。

ダミーのHDMI受信機器だが、ダメもとということで、まずリビングの古いテレビを選択した。
光デジタルから音声信号が取り出せていることは確認できた。44.1kHz。CD音質である。
これは予想した通りの結果なので、落胆せず、本命の機器、YAMAHAのサウンド・プロジェクター YSP-2500をダミーとして使うことにする。

P_20170607_195538_vHDR_Auto-crops.jpg やったー! 176.4kHz!

DSDではないものの、十分のクォリティの信号である。
さんざん購入を検討したン十万円とかの高級SACDプレイヤーなどではなく、わずか2600円の投資で、満足できる結果。


YSP-2500は一応、本格的なサウンド機器であるから、高品位のPCMに対応しているだろうという期待を裏切らなかった。まさか、オレ様がダミーで使われるなんて、思ってもみなかっただろうけど(しかも音は出さないのに電源はオン)。

ネットで調べると、送出側とのネゴに使うダミーのHDMIプラグというのがある。我が家ではYSP-2500があるので不要ではあるけれど、そもそも、このダミープラグの音声規格が解らないので、買ってもムダになるおそれがあった。使えることが判れば、これの方が、電源がいらない、ケーブルの始末が自由ということで、こちらを使うのだけれど。
分離器自体にHDMIダミーの機能があれば良いのだろうけど、そうすると、上述のような特殊な用途に限られるから、商品としては売りにくいのだろう。
なお、もう一台あるユニバーサル・プレイヤー PIONEER DV-610AVを使って同じことをしたら、88.2kHzまでの出力だった。これはプレイヤーの能力ということだろう。


さて、SACDの本来の品位に近い音の評価である(我が家のオーディオ・セットでの)。
アンプ、スピーカーが良くなったので、CDでも随分と良い音になっている。それは先日、スーパーツィーターの追加の記事でも書いた。
そのときに試聴した「幻想交響曲」を、今回実現した176.4kHzで聴き直してみる。

力強いとか、繊細とか、あるいは抜けが良いというような情緒的な評価をぶっとばして、驚いた。
CDの音が、ppp―fff だとすると、この176.4kHzの音は、pppppp―fffff と言って良い。
とにかく、ダイナミック・レンジがめちゃくちゃ広い。フォルテ側はCDでも結構な迫力の音であるけれど、もちろんハイレゾはさらに迫力が加わるわけだけれど、なんといってもピアノ側、驚くほどの弱音、微音が出てくる。

繰り返すけれど、情緒的にというか、なんとなくというか、そんな気持ちの違いではない。
はっきりと、ダイナミック・レンジが何桁も違う。これがハイレゾの音だったんだ。
以前、ハイレゾというのは聴こえない音(周波数帯域)の聴感の改善だろうと書いたけれど、これは訂正しなければならない。
周波数帯域だけではなくて、ダイナミック・レンジがまるっきり違っている、まさに音として聴こえる部分だ。

この音源の違いがわかるには、パワーが入り、きっちりと低域から超高域までを再生できるオーディオ・セットがのぞましい(我が家のセットなんてまだまだ、片鱗を感じる程度のものだろう)。

ハイレゾ対応ヘッドフォンとか売ってるけれど、このダイナミック・レンジの音をヘッドフォン、とくにカナル型とかで聴くのは、自傷行為のような気がする。


外部からの音の遮断(自分の鑑賞を妨げない)、外部への漏洩の遮断(近隣に迷惑をかけない)、も考えないと。(楽曲によるけど)

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