大統領への名誉毀損

Park_Geun-hye.jpg韓国のソウル中央地検は8日、執筆した記事で朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとして、産経新聞ソウル支局長を情報通信網法に基づく名誉毀損罪で在宅起訴した。」と伝えられている。

名誉毀損とされたネット記事は、「大統領がセウォル号沈没事件のときに男と会っていたいたという噂がある」というものだそうだ。
そして、日本政府は、韓国側に抑制的な対応を求めていたという。また、海外の政府でも批判的なコメントを出していると伝えられる。

これに関して、日本でのネットの書き込みには、韓国には言論の自由がないといったものが多い。
しかし、言論の自由は、名誉毀損をする言論まで自由に行えるという意味ではない。大統領は公人だから、批判されることもある程度やむをえないし、政策や政治的判断について、正々堂々の批判は当然として、およそそれとはかけ離れたことで悪意に満ちた情報の流布は我が国でも名誉毀損になるはずだ。韓国の事情は知らないが、もし日本と同様であるなら、「男と会っていたらしい」にそうした悪意があるかどうかが争われることになる。この点については私には判断できない。

以前、フランスのサルコジ前大統領の女性関係が問題になったとき、フランス国民へのインタビューで、女性関係はプライベートな問題、大統領の家庭問題は別途考えるべきことで、仕事さえしっかりやってれば問題ない、という大人の回答が伝えられていたことを思い出す。ことさら「男と会っていた」を強調するのは、品がないと思う。ちなみに今はオランド大統領の不倫告発本が話題。(みんな元気やなぁ)

重大事件の際に、男と会っていなくても、ゴルフに行っていたとしても、最高責任者の行動として無責任といわれるのは同様で、日本でもちょくちょくある話。ただ、違いは、日本ではそれで名誉毀損として告訴した例はあまり聞かない。もちろん政治活動そのものに関わる場合はそうではなく、たとえば、「『辻元議員 被災地で反政府ビラ』 名誉棄損で産経敗訴」というのもある。

起訴に至る法令違反は、民法じゃなくて情報通信網法というらしい。また罰金刑ではなく懲役もあるという。日本では名誉毀損は親告罪だが、韓国はどうやらそうではないらしい。日本ではそれほどの「重罪」と思われてなくて、こんなことで、そんな重い罪に問われるのか、日本ではこんなことは日常茶飯事だという感じなのだが、そこは国情の違いで、名誉を重んじる国だという言い方も可能なのかもしれない。

ところで、これに対し、日本政府が口出ししたということなのだが、単に、新聞社の記者が、名誉毀損の疑いがある記事を書いたというだけで、これに何故、政府が口を出すのだろう。
法的枠組みからは、韓国内で行われた不法行為の容疑であって、韓国の国内法で裁かれるべきものだから、日本政府が口出しをするのはスジとしては違うように思う。ただ、韓国メディアが同様の報道をしているようだから、韓国メディアにも等しい扱いを求める、日本人を標的にするようなことは日韓関係に良くない影響を与えるおそれがある、ということは言えるかもしれない。もし日本の統治下の韓国で、同じようなことがあって、日本メディアはお咎めなし、韓国メディアが捜索を受ける、というようなことああったら、暴動が起こりそうな気がする。

報道によると、今回の起訴については、韓国メディアも批判的だという。お互いの政府がトンチンカンでも、メディアや国民が冷静であれば救われる思いがする。

そういえばこんな小咄を思い出した。

ドイツ国民 「ヒトラーは頭が狂ってる」
ゲシュタポ 「お前を逮捕する」
ドイツ国民 「何故だ、言論は自由だ。名誉毀損だというのか」
ゲシュタポ 「静かにしろ。国家機密漏洩罪だ」

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