オペラの思い出

ニューイヤーオペラコンサートの話題が続いたので、今日はオペラの思い出を書いてみる。

IMG_20150106_201336_323-crop.jpgはじめてオペラの舞台を見たのは高校生のときで、演目は「魔笛」。チケットをもらったから。演じていたのは日本の歌劇団(多分、二期会だと思うが覚えていない)。このときはそんなにモーツァルトにもオペラにも入れ込んでいるわけではなかったし、何より地方公演で舞台装置もさびしいもので、大した感興を覚えなかった。
また、同じくチケットをもらったので見に行った覚えがあるのは、石井歡作曲「袈裟と盛遠」という日本オペラ。これも高校生のとき。

私はオペラ・ファンというわけではない。前にも書いたように、大学へ行ってからモーツァルトとの出会いがあって、それからはレコードやFM放送、さらにはテレビ放送で、モーツァルトのオペラを聴いていた。モーツァルトの時代は、オペラでの成功が、とりもなおさず音楽家としての成功であると考えられていたそうで、モーツァルトもこのジャンルに力を入れたはずである。

そうこうしているときに、ベルリン国立歌劇場(当時は東ドイツ)の来日公演があり、大阪ではフェスティバル・ホールで3夜続けてモーツァルト・プログラム=ドン・ジョバンニ、コシ・ファン・トゥッテ、フィガロ(なぜかドイツ語版)が上演された。
私は3夜とも行った(プレイガイドで「三日ともいくんですか?」と驚かれた覚えがある)。

IMG_20150106_201427_194-crop.jpgこれは、それまで見聞きしてきたオペラとは全然格が違った。
生の迫力、優れた歌手、しっかりした装置。
音楽監督・指揮は、N響の指揮者もしていたオットマール・スウィトナー。

ペーター・シュライアーのなんとも自然で甘く豊かな声、そしてなかなかの役者ぶり。

腹這いのまま歌ったのにもびっくりした。フィオルディリージを陥落させた(と思われる)後、口を拭きながら登場したのも笑わせた

テオ・アダムの張りつめた、そして体全体が大きなスピーカーと思わせるような「鳴り」。

ALTEC A7のような劇場用スピーカーがそこにあるような迫力と言えばわかるだろうか


そして何よりも、モーツァルトである。

この3曲のブッファ(ドン・ジョヴァンニはブッファとは言わず、ドラマ・ジョコーソと言うが)、人類史でただ1度きりの(といっても3曲だが)、奇跡。
多くの登場人物がそれぞれの個性を、ときにはデュエットやトリオを組みながら、つまりそれぞれのモチーフとポリテクストが、全体として統一され、劇が構成される、これこそオペラ。
  (通常演劇で登場人物が口々にセリフを言ったのでは、ただの喧噪だろう)
そしてモーツァルト以外、誰にも書けなかった。

IMG_20150106_201726_476-crop.jpgそれからも外来オペラがモーツァルトをやるときはたびたび行ったのだが、初めての本格的オペラ体験で衝撃も大きかったこともあるのだろうが、未だに、このベルリン国立を超える感動を覚えたことはない。

IMG_20150106_201527_403-crop.jpg 
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