大阪都で地下鉄が便利になる?

テレビを見ていたら、市長が大阪都のメリットをしゃべっていた。
二重行政のムダがなくなると、いつものごとく具体例は出さないで主張していたが、このときは、例えばと具体的に地下鉄が便利になると主張。(具体例をあげれば説得力が上がると考えるのは正しい、だけど……)

曰く、大阪都になれば、大阪市内だけの地下鉄が市域を超えて延長され便利になるんだそうだ。

え!? ちょっと待ってくれ、前は地下鉄は民営化するといってたんじゃなかったっけ?? だからこの間も地下鉄は都構想とは関係ない、と書いたところじゃないか。いくら思いつきでしゃべってるにしても、情勢変化も何もないと思うのに、そうコロコロ意見変えてもらったら、コメントする方が面喰ってしまうじゃないか。

ま、それはそうとして、それならば大阪都になったら地下鉄は便利になるんだろうか。
市長はすぐ比較する東京だが、東京は都だから広い地域をカバーしているとおっしゃる。だから大阪が都になれば同じように広い地域をカバーできるんだそうだ。(これは都という単語を形式的にあてはめただけですね)

しかし、東京の地下鉄は、都営(3路線、総延長106.7km)もあるけれど、大きいのは東京メトロ(9路線、総延長194.6km)。(なお、大阪地下鉄は8路線、総延長129.9km。)
周知のとおり、東京メトロは、以前は営団地下鉄と言われていた国策事業者で、2004年からは東京地下鉄株式会社法に基づく株式会社になり、株主は財務大臣53.42%、東京都46.58%の2者である。経営形態が全然違う。また、同法では「東京都の特別区の存する区域及びその付近の主として地下において、鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営する」とされているから、都内を広くカバーすることはできないだろう。
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また、大阪市の中だけというのも、実は違っていて、堺市、守口市、東大阪市には延びている。(はみ出しているという感じなら、吹田市、門真市、八尾市も)。これらは車庫の確保という意味があるらしいが、守口の場合は車庫を超えて大日まで延びている。
市域外延長の場合は、大阪府も費用負担をしてきたらしいが、基本的に地下鉄を延長するかどうかは、ニーズの問題で、伸ばせば良いというものでもない。

ところで現市長になってから廃止されたバス路線には市外にでている路線がいくつか含まれている。市外を走らせてたじゃないか。大阪市だからやる必要はないと言って、廃止しておいて、だから都でないとだめと言うのは、だだっ子のやることでは


また、東京は遠いところから乗っても直接都内まで来れると、どうやら私鉄との相互乗り入れのことを言っているようだが、堺筋線は阪急、御堂筋線は北大阪急行、中央線は近鉄と相互乗り入れを行っている。相互乗り入れが少ないのは鉄道の構造(第三軌条による給電)の問題である。JRにいたってはゲージが違うから到底無理である。なお、聞くところによると、堺筋線は阪急との相互乗り入れのためにパンタグラフ方式を採用し、このために地下軌道の高さが高くなっているが、このための追加費用は阪急が負担したともいう。なお、東京も同様の事情から相互乗り入れが多いとまでは言えないと思う。

主張にあわない事実には触れないようにして、主張を補強できるようなインシデントは些細な、例外的なものでも、典型例として喧伝するのは、自分の主張を通すために良く使われる手法だから、今更おどろくことはない。

しかし、番組に出ていた他の出演者の誰も、こういう稚拙な主張に突っ込みを入れないというのが気にかかる。単に基礎知識を欠いているだけなのか、それとも、変に逆らうと後がうるさいとでも思っているのか。

5月の住民投票で、大阪市の解体が賛成多数になるのかどうか、大阪市民の知識と良識が問われる。
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