住民投票

osakatoenquete.jpg数日前、大阪都構想についてのA新聞の世論調査の結果が報道されていた。

見出しでは、賛成35%、反対44%というものだったが、この世論調査は、不思議な問い方になっていた。
単純に賛成・反対を聞くのでなく、住民投票の実施がほぼ決まったという状況を踏まえてだろう、住民投票に行くか行かないかを「行く」「たぶん行く」「たぶん行かない」「行かない」に4区分して、その上で「賛成」「反対」「その他・答えない」を聞いているようだ。

この結果を見ると、住民投票に行く・行かないにかかわらず反対が多数を占めている。
簡単に解釈すれば、大阪都構想に賛成の人は住民投票に行って賛成票を投じるが、反対の人は必ずしも行動を起こさないという結果と読める。
普通に考えれば、「投票に行かない」≒「わからない・判断できない」という図式で、投票に行く程度が下がるにつれて、賛成も反対も減りそうなものだが、そうはなっていない。賛成と反対が非対称になっている。反対だが投票に行かないという人は、自分が反対しなくても多分否決されるだろうと考えているということだろうか。あるいは現状維持が良いと思っている(反対)が、どうしてもやりたいというなら仕方がない、という諦念でもあるのだろうか。

ちょっと見ただけの報道からは、住民投票へ行くかどうかのパーセンテージは示されていなかったので、どのぐらいの人が住民投票に行くのかわからない。
そこを報道していないのはなんだか不誠実な感じがする。
というのは、この住民投票では、余程のトリック*を仕掛けておかない限り、投票に行かないことは、実質反対票になると考えられるからだ。

*たとえば「都構想反対住民投票」として設計する。言葉の上では反対者の意見を聴くだが、実際は投票しなければ賛成(あるいは継続検討)扱いという設計。


また、投票率について、たとえば過半数が投票しないと無効(開票しない)とかは規定しないのだろうか。以前、市町村合併のアンケートなどではそういう規定を設けていた例があるが。
都構想推進側が、賛成者は投票に行くという読みをしているなら「きちんと投票に行くという真剣に考えている人の意見で決めるのが正しい民主主義だ。投票に行かないような無責任な住民の意見は聴く必要がない」と言い、投票率規定をもうけない、あるいはかなり緩めの規定にするだろう。

それにしても、大阪市民で投票するというのは、理屈上は推進派には不利じゃないだろうか。
というのは、固定資産税などは新しい特別区ではなく、大阪都の収入と考えられているだろうから、その収入は旧大阪市域ではなく、広く大阪都全体で使われると思われるからだ。自分の財布を預けていくらかは返してね、というようなものだ。東京特別区が普通地方公共団体(市)になりたいのもそういう事情が大きいはずだ。
大阪市を除く住民で投票したら、大阪市のおこぼれにあずかれると期待する賛成票が多くなるかもしれない。

ところで、もし住民投票で都構想が否定されたら維新はどうするのだろう。
「今回は住民の理解が不十分で残念だった。方向性は正しいので今後も構想の浸透を図り、あらためて住民の意思を問いたい。」(要するに賛成多数になるまで何度でも住民投票をする)というところか。
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Gallery
検索フォーム

⇒記事一覧

プロフィール

六二郎。六二郎。


定年退職
苦しい家計の足しに再就職
=いつクビになってもええねん
 言うたもん勝ちや!のブログ
リンク
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
アーカイブ
カテゴリ
タグ

ITガジェット 書評 マイナンバー Audio/Visual 

現在の閲覧者数
聞いたもん