ブルーレイ・オーディオ―もう一つのハイレゾ音源

以前の稿でDVD-videoのオーディオ規格はPCM 24bit/96kHzまであり、その規格のDVDを作ったことがあると書き(グリュミオーのモーツァルト協奏曲5曲を24bit/96kHzでサンプリングして、1枚のDVDに入れた)、そういう規格のDVDを出したら良いのではないかとした。

ものを知らないとは恥ずかしいことで、DVDではなくて、Blu-rayでそういうものがあることを最近知った。ブルーレイ・オーディオと言うそうだ。
(ただし私が24bit/96kHzのDVDを作ったのは5年も前の話である。ひょっとしたらブルーレイ・オーディオより先?)

ものは試しと、ブルーレイ・オーディオのディスクを2つ、HMVで購入。
NicholsonBluRay.jpg一つは、ピアノ協奏曲集(KV271,KV414,KV415,KV456,KV467,KV488)/ニコルソン、クレーマー&カペラ・コロニエンシスで、PCM 24bit/96kHzで収録されている。6曲も入っていてお得な感じ。
実は、リンダ・ニコルソンというピアニストについては知識がなかったのだが、ブルーレイ・オーディオはまだ少ないので、他にこれという選択肢がなかった。
くっきりして、かつ響きのあるオーケストラで始まって、やけに臨場感がある。で、録音の問題では全然ないのだけれど、KV271といえば、序奏部でピアノが存在感を示す曲なわけだけど……、えっ、(現代)ピアノの音じゃない、ハンマーフリューゲルと言うべき部類。これじゃ音の比較にならない。

以前にもFM放送とかでハンマーフリューゲルで弾いたモーツァルトというのを聴いた覚えがあるが、ふーん、という感じ。「ピアノはいつピアノになったか」という本があるが、各時代のピアノ(復元)の演奏がCD付録でついている。おもしろい、でも博物館的興味というところ。
もちろん、ニコルソンは博物館的興味で聴く類の演奏ではないのだけれど、古楽器をそれゆえに礼賛するという気もないから、あえて音について言うとしたら、どうしても現代ピアノと比べてしまう(ブルーレイ・オーディオの音がどうこうという話でなくてタイトルには合わないけど)。
まず、このピアノをピアノフォルテ(pf)というなら、現代ピアノは pf も2つか3つ並んでいる(ppff)ような感じ、オーケストラのテュッティ(このディスクだとかなり少人数のオーケストラだと思うのだが)に対すると苦しい。音色も、聞き慣れたピアノの音と比べると、軽く弦を弾くようなタッチで、ハープシコード的に響くところもあり、それでオーケストラに埋没しがちになるのかもしれない。
18世紀のピアノはアクションが軽くてパッセージが軽やかに弾けるというようなことを何かで読んだ覚えがある。そういわれればそうかもしれないが、結構、音を揃えるのが難しそうだ。楽器のせいか、なにか音がばらつくような感じがする。
オーケストラを含む全体としては、大変良い録音で、弦楽器は艶やかな音がする。

RavelOrchestralWorksBluRay.jpgさて、もう1枚は、ラヴェル管弦楽作品集第1集/スラトキン&リヨン国立管弦楽団で、24bit/96kHzで収録されている。
これはもう、現代的な音で、いろんな楽器がいろんな強さで入っている。ハイレゾの実力を評価するのに良い音源だと思う。聴くと、pppppぐらいで鳴る管楽器や打楽器の音がきちんと聴こえる。追加したサブウーファーのおかげで、コントラバスの動きも良くわかる。
「ハイレゾでも、聴こえる音には違いはない(違いは聞こえない音)」というのが私の逆説的意見なのだけれど、やっぱり聴感は違う。

素人考えだけれど、
可聴帯域外をゼロにするか自由振動させるかの違いが、
スピーカー振動を無理に止めるか本来の動きをさせるかの違いに対応して、その意味でハイレゾは無理がないということなのかもしれない。
疑似ハイレゾの稿も参照)

今回購入した2枚のオーディオは、いずれもLPCM 24bit/96kHzだが、ブルーレイの規格では24bit/192kHzもあり、その規格のディスクも出ている。たとえば、小澤/サイトウ・キネンの第九がある。この演奏は、Blu-rayオーディオでは 3,780円、e-ONKYOからのダウンロードは 2,520円。なんだ、ダウンロードのほうが安いのか。SACDとは若干事情が違うようだ。(なお普通のCDは\1,851―Amazon \1,477)

ハイレゾ音源としては、SACD、ブルーレイオーディオ、そしてダウンロード配信の3種類があるわけだが、どれが一番有望なんだろう。音声フォーマットとしては、SACDはDSD、ブルーレイはPCM、ダウンロード配信はその両方(ソースによる)がある。
個人的な事情を言うと、SACDは持っているプレイヤーが悪いし、PCで扱えない。ブルーレイは何といってもPCでも扱える。素直に考えればパッケージや物流コストのいらない、そして家のスペースもとらないダウンロード配信が価格では有利だと思う。
海外では音楽コンテンツの商売では、CDはさっぱり売れず、ネット配信(ストリームも含め)が主流になっているという。我が国もそうなるのだろうか。あるいは、海外サイトにおしまくられて日本ではコンテンツ商売が全滅することになるのだろうか。

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No title

こんにちは。
やっぱりブルーレイの観賞がいいね。
DVDと全然違います。
僕は現在では、pioneerブルーレイドライブとMacgo Blu-ray Playerを使っていますので、ハイ解像度とロスレスオーディオの観賞しています。
今、ブルーレイが段々普及していますね。
皆さんもブルーレイ再生するには、この専用のプレイヤーソフトを使ってみてね。
無料ダウンロード先:
http://jp.macblurayplayer.com/features.htm

Re: No title

コメントありがとうございます。
ブルーレイを見たらDVDは物足りないというか、ぼやっとしてますから、おっしゃる通り。
DVDを持っていても、同じコンテンツがブルーレイで出たら、買ったこともあります。
(http://rokujiro.blog.fc2.com/blog-entry-349.html)

ブルーレイ・プレイヤーの情報、ありがとうございました。
もっとも、私はMacユーザーじゃないので……
(ブルーレイはWindowsPCでも再生できますが、普通はいわゆるブルーレイ・レコーダーを使ってます)
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