名曲の悪口

先日、フィギュア・スケートの国別対抗戦が行われた。残念ながら日本は3位に終わった。
見ていると、演技に「オペラ座の怪人」を使う人がやたら多かった。今シーズンから、ボーカル入りの曲が容認されたことで、一気に使用者が増えたということらしい。

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「オペラ座の怪人」を使ったのは、羽生、無良、村上、米国のゴールド。
村上はショート・プログラム、フリー・スケーティングの両方で、他の三人はフリー・スケーティングで使った。

昨日は「名曲悪口事典」を紹介し、その本の悪口も書いておいた。
今日は、私自身が名曲の悪口を書いてみよう。
とりあげるのは、もちろん「オペラ座の怪人」である。

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オペラ座の怪人の音楽は、不自然な旋律線、過度の半音進行、さらに連続5度の空虚な和声。耳をつんざく大音響効果音での虚仮おどしの連続である。劇的に見せかける技巧は誉めても良いが、それに貢献しているのは作曲家ではなく、場内のPA装置である。ときおり騒音が消えて歌唱の聞かせどころがあるが、凡庸な旋律が未熟な歌の練習を思わせる。この音楽で踊ることを想像したまえ。到底踊りきることなどできず、転倒するに違いない。


いかがでしょう? それっぽく書けていると思いませんか。

これは半分は冗談や洒落ではなくて、この音楽が好きになれないのは本当のところでもある。
作曲者の意図はわからないでもない。半音で進行する連続音程は不安定で、これから一体何が起こるのかという期待(不安)でいっぱいにさせる。そういう意味では成功しているのだろう。
場内のPA装置については、私も劇団四季の舞台を見たことがあり、ホールに響く大音響には度胆を抜かれた覚えがある。こういう大きな音を立てられると、それだけで体の震えを覚える(物理的に!)。
凡庸な旋律というのは言い過ぎかもしれないが、何か無理しているように聞こえる。
おどろおどろしいが、繊細なものを感じないとも思う。

「オペラ座の怪人」は、ミュージカルでない映画もテレビで見た覚えがあるし、前述したとおり四季の舞台も見たし、ミュージカル映画も見ているのだけれど、ストーリーも何か無理があるのでは。パリの下水道だったら、「レ・ミゼラブル」でヴィクトル・ユーゴーが丁寧に書いたように、おどろおどろしいことが起こっても不思議じゃないが、オペラ座でしょう?

フィギュア・スケートで使う楽曲というと、出だしの大技、中間での抒情的演技、そしてクライマックスという演技構成に合わせて、音楽も急-緩-急の組み立てで、そういう選曲やアレンジが多くなると思う。
そういう中で、トービル&ディーンの「ボレロ」は斬新だった。荒川の「トゥーランドット」も新鮮で、これらで金メダルをとってから使う人が増えたのでは。テレビのフィギュア番組のタイトルバックでも良く耳にするようになった。
凄かったのは浅田真央の「仮面舞踏会」。それまでのフィギュアの音楽らしくない、新機軸を打ち出したように思う。この音楽で演技できるのは浅田しかいないのではないか。

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