大阪都構想は二重行政のムダをなくすことが目的ではない、と思う

大阪都構想の住民投票までもう1週間。今までも何度か大阪都構想について素朴な疑問を書いてきた。
(「都」というだけでも法改正が必要なはずだと反対派の方には怒られそうだが)
二重行政のムダというけれど、具体的にどんなものがあるのか、そしてそれがムダだとして、大阪都になったらそれをどうするのか、と。

WTCビルとりんくうゲートタワービル
大阪市立図書館と大阪府立図書館
大阪市立大学と大阪府立大学

微妙にというか、本来的に異なる機能・役割を持っているし、それぞれのサービスがカニバリズムを起こしているとは思えない。
大阪都になってもこれらの施策が二重として一方を廃止するなんてことはない(WTC、りんくうGTBは両方とも既に潰れている)し、潰せっこないだろう。せいぜい「統合」(事務統合)でしかない。

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にもかかわらず、大阪維新の会は、大阪都で二重行政のムダがなくなると言い続けている。
そこで思った、維新の会の人たちは、そういうことは百も承知に違いない。大阪都ができて、これらのムダがせいぜい「統合」でお茶を濁すことしかできないことも御見通しだろう。つまり都構想は、二重行政のムダをなくすことが目的ではなくて、別のねらいがあるに違いない。
「二重行政のムダ」以上に、「5区分割行政のムダ」が出ることが分かりきっているのにやるのだから、単純なムダの問題ではない。

それは、ずばり言って、大阪市の解体、それによる行政権の集中であろう。
大阪市の力が強いこと自体が問題で、二重行政云々は、耳に心地よいキャッチフレーズとして使っているにすぎず、大阪市が都市集積をバックに独自の行政を行うことを否定することが目的だと思う。
二重行政というより、対立行政と言うほうが正しいと思う)

二重行政ということで言えば、大阪府は二重行政を避けることを施策の基本にしてきたようなところがある。
二重行政を避けるために、あるいは大阪市に投資することが気に入らないから、公共施設はできる限り郊外立地するようにしてきたフシがある。府立大学はもともとそうだけれど、比較的近年に整備されたものでは、図書館(東大阪)、体育館(門真)、いずれも集客という点では効率が悪いのではないだろうか。

二重行政を避けること自体がムダを生むという逆説に陥っているのが、今までの大阪府・市の問題という見方もできるかもしれない。

そうならば都構想の目的はなんだろうか。それは、大阪市に遠慮や配慮、およびその裏返しというものを一切断ち切って、大阪府域のビジョンを作り、それに向けて力を結集していくことだと思う。
大阪市がなくなったら反対者がいなくなってやりやすい、というような独善的な話ではおかしい。

府民・市民をミスリードし、また議論が噛み合うともおもえない「二重行政解消」のキャッチフレーズは措いて、本当にどんな大阪にしたいのか、その明確な将来像とそれへのロードマップの議論をすべきだと思う。
大阪都の是非は、第一義的にそれにかかっているはずだから。

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