題名のない音楽会

dainashi1.jpg 先日 “大竹しのぶのピアフ”の稿で、「題名のない音楽会」を毎回見ているとこういうものに遭遇すると書いたけれど、日曜朝9:00はたいていこの番組を見ている。
いつ頃からだろうか、中学か高校ぐらいのときから見ているように思う。

昔は、オーケストラのメンバーが「聖者の行進」の音楽とともに、ばらばら集まってくるのがオープニングだったと思う。
司会は言うまでもなく、作曲家の黛敏郎氏。妙に政治的な主張も交えたりして、番組が放送されなかったというような事件も起こしたらしいが、

氏とはどう見ても政治的主張は対立しそうな野坂昭如氏なども良くゲストに出ていた。土井たか子氏も出演したことがある。番組ではそのことをめぐってどうこうということはなかったと思う。大人の世界だったわけだ。

番組全体としては大変興味深いものだった。

毎回テーマを決めて掘り下げるスタイルであるけれど、そのテーマが「音楽における○○」とか、結構、ユニークな視点のとりかたをしていたと記憶している。
また、西洋クラシック音楽だけでなく、歌謡曲・演歌、邦楽や民族音楽も取り上げていた。

「世界の音楽」に対して、「音楽の世界」という言い方がある。
前者は世界の国々の音楽を紹介するという意味で使われるが、後者は、音楽とは何か、どういう成り立ちなのか、という芸術論的な使い方がされるようだ。
民族音楽も「世界の音楽」式ではなくて、その音の構造とか歴史という、カタイ解説が付随していたと思う。

このため、番組は理屈っぽく、実際に音楽が演奏されている時間は案外短かったりした。
なので、「題名のない音楽会」でなくて、「題名ばかりの音楽会」と言ってみたり、「題なし」(台無し)と言ってみたりしたものだ。

今の佐渡裕の番組は、ひたすら「音楽って良いものだ」的な雰囲気で、そういう理屈っぽさは影をひそめていて、私にはやや物足りない。それでも惰性で見ていると時々、面白いもの、初めて聴くものに出会える。
昨年あたりだと、邦楽シリーズなどはとても面白かった。
音楽バラエティというと、山本直純氏の「オーケストラがやってきた」というのがあったが、今の「題なし」はこれに近い。また、素人の指揮体験などは、「オーケストラがやってきた」の「一分間指揮者コーナー」と同じ趣向と言える。

私としては、少し黛的なものに戻してもらえると、もっと興味がわく。
たとえば、「名曲の悪口、その語彙と音楽構造」というようなのをやったら面白いのでは。
名曲がかつて糞味噌に貶されたとき、どういう文章で表現され、それは音楽のどういった部分を指して糾弾されたのかなど、結構良い企画になるのではないだろうか。

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