物語 行政サービスゼロ地域 (1)住民

先日、「行政サービスゼロ地域」という思いつきを披歴させてもらった。
基本的なアイデアをまとめると、

行政サービスゼロ地域(消滅自治体)には、一銭の税金も投入しない代わり、収益も期待しない。
ただし国民としての保護・サービスは受け、国税は納める。

というものだが、その制度のもとでは、その地域がどんな姿になるのか、住民、地域の資産、(都市)インフラ、防災、医療、教育、産業など、いろんな物語がありそう(なので、タイトルに「物語」を付けた)。

今回は、この地域の住民の定義から。

自治体に属していないから、当然、通常の住民登録制度には入らない。
今のところ、あのマイナンバー制度でも対象外である。ではどうするのか。
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考えるヒントはある。
住民登録もマイナンバーも持たない日本人が沢山いる。海外居住者である。

ここで生まれたらどうなるか。海外居住者の場合は、次のようになっている。
日本人の子どもが外国で生まれたときも、日本の戸籍に生まれた子どもの記載をする必要がありますので、日本国内と同様、出生の届出をしなければなりません。
届出の期間は、日本国内で生まれた場合は子どもが生まれた日から14日以内ですが、外国で生まれた場合は3ヵ月以内です。
届出先は、その国に駐在する日本の大使、公使または領事(在外公館)か、夫婦の本籍地の市区町村になります。

国内に大使館を作れば良いのである。

今でも国内設置の大使館がある。関西担当大使である(関西担当大使の役割は、関西と海外の交流にあるわけなので、在外公館のサービスとは違うと思うけど)。

あるいは、どこか適当な市町村(行政サービスゼロ地域に最寄りの在来市町村)にその業務を委託する方法もある。

住民票の代わりに在留証明書を発行する。
印鑑登録証の代わりにサイン証明書を発行する。
厳密には自治体業務ではないけれど、パスポートもここが発行する。
転入転出手続きも、在外邦人のそれに倣って行う。


いかがだろう、住民登録そのものについては、特段、困ったことが起きるとは思えない。
そして、住民登録や印鑑登録にかかる事務コストは、役所がないわけだから当然、ゼロである

もちろんその情報コストは国が担うことになるわけだが、一方で、我々のフレームでは、日本国民としては納税負担をしているわけだから、コストの押しつけとは言えないし、国には国税を徴収するという実際的利益がある。

問題は、行政サービスゼロ地域が、地方税のタックス・ヘイブンになることである。実際には別の都市居住者が、行政サービスゼロ地域の住民と届けることで、当該都市の住民税を逃れるという問題だ。
だが、これは、行政サービスゼロ地域側が解決すべき問題ではない。
われわれの前提では、この地域には行政責任は全くないわけだから責任の問いようもなく、居住実態の確認は実際に居住している自治体の問題であるはずだ(これは今でも程度の多少はあるにしても同様の問題があると思う)。

なお、この地域に元から住んでいる人(先住民)は、地域の生活が成り立つうえでキーとなる人達だと思う。先住民の権利は別にまた考察することとして、この人達の住民登録は消滅前市町村にあったはずだから、それを新しい登録機関へ移すことになる。

「行政サービスゼロ地域」という妄想は、ゼロベースで行政を考える思考実験の道具にはなるだろう。これからもときどきこの物語を書き足していくつもりなので、今回は(1)とした。(1だけで終わるかもしれないけど)。

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