物語 行政サービスゼロ地域 (3)道路

行政サービスゼロ地域の物語の3回目は「道路」

およそ地方自治体の事業で、一番費用がかかるものは、道路と下水道だろうと思う。
職員人件費とか、福祉や教育のほうが費用としては大きいかもしれないが、行政サービスゼロ地域では、職員はいないし、住民も少ないから、金がかかりそうなのはやはり道路だろう(下水道はないと思う)。

aonodoumon.jpg 消滅自治体だから、ここを国道や都道府県道が通るようなことはないだろう。あったとしても高速道路などの通過道路だけで、地域内との出入りはないものと想像する。
行政サービスゼロ地域は経済的には自立することが目指されるけれど、地域で必要とする物品やサービスを地域内で供給することは土台無理な話である。となると、道路は地域の生命線である。

消滅自治体になってすぐの頃は、まだ市町村があった頃に整備された道路が生きていて、他市町村や都会へもつながっているに違いない。地域内の道路の補修が当面の仕事になる。

明治初年人力車が急増したが、明治5年には東京府が人力車への課税を始めている。名目は道路修繕費に充てるためである。役所があればこういう制度がとられるのが普通だろう。


財政危機に陥った自治体で、道路補修を委託するお金がないということで、道路の陥凹ぐらいは職員が自分で直すということで、小型の重機を導入していたところがあるが、役所が存在しない行政サービスゼロ地域では、住民が気付いたら、陥んだところに土を持ってきてローラーを曳くか、自動車で何回か踏み固めるとかという方法が考えられる。
これなら、住民の自力で何とかなるような気がするが、あまい考えだろうか。交通量は僅少だと思うから、これでもやっていけるのではないだろうか。

kamosakatouge_tetsumonkai.jpg 行政サービスゼロ地域での生産はおそらく農耕が主になるだろうけど、農耕というのは広いスペースを利用するもので、そこに少ない人数が手をかける。一方、政府から見放された地域の人が助け合うには、住居は近接している方が良いし、地域外との移出入や人の交際の場がコンパクトにまとまっているほうが良いだろう。
となれば、地域のコンパクト・コアと、広く散らばった耕作地の間は、広くなくてもよいけれど、農機が通れる程度の道路のネットワークが整っていることが大事。農機だから舗装などされていなくても良い。
そういう道路である。

地域をもっと発展させようと思って、新しい道路を通そうというのもあるかもしれない。ボランティアで粘り強く、荒れ地を開き、岩を穿つ人を期待しよう。

昔はそういう情と智慧のある人がむらを救った。
出でよ禅海(「青の洞門」=写真上)、出でよ鉄門海(「加茂坂峠」=写真下)

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