番号のつかいかた

私は、通知カードが不達でも問題なんてないと考えてきているし、通知カードが届かなくても市役所へ問い合わせたら済む話であるとも書いてきた。
すると、ようやく、国もまともな広報をしはじめたようだ。
先日、ぼうっとテレビを見ていたら、マイナンバーの政府CMが流れたのだが、「通知を受け取っていない方は、住民票のある市区町村にご連絡ください」というメッセージが最後に表示された。
はじめからそうしておけば良いのである。
兎角、マイナンバーについては、後手後手の対応、ゴテゴテのシステムにより、ゴタゴタが絶えない。
二度とこんなことやるマイナ。
そもそも個体識別番号の値打ちというのは、名前を使わずに手続きができるということにもあると思う。
TポイントとかRポイントとか、各種のポイント制度が盛況だが、これらの各ポイントは、いろんな店で取得したものを合算できるようになっている。実際のところどうしているのかは知らないけれど、ポイントの合算が会員番号だけで行われているとしたら、A店、B店のそれぞれで違う名前で会員登録していても合算できるわけ。A店、B店も実は本名は知らないというケースだってあってもおかしくないわけだ(実際は名前も交換しているかもしれないが)。
のら猫では、複数の家にふらっと寄って食べ物をそれぞれからもらうという暮らし方をする奴がいるという。
それぞれの家では、自分の家によく来る猫だということで、ある家ではトラと呼ばれ、別の家ではタマと呼ばれる。そういう状態。
猫に鑑札があったら、同じ鑑札をぶら下げている猫が、トラだったり、タマだったりするわけだ。
それで何か問題ある?
ところで、昨日、最高裁が夫婦別姓を認めない民法の規定は合憲であるという判断を下した。
それが良いかどうか私にはわからない。
夫の添え物ではないとか、それまでの人生で築いてきた人間関係に影響するということで、結婚(入籍)後も旧姓を通称にしている人は多い。以前の部下でそうしようとしたけれど、後々、いろんな手続きが面倒になりそうなのでやめたという人もいる。
一方、夫の姓になることで結婚を実感し、心構えができるという女性もいる。
ただ、夫婦別姓に反対する人には、家族関係がややこしくなると思っている人もいるようだ。
現在の社会制度は、個人ではなく世帯を単位にしているものが多い。扶養認定や扶養控除、医療保険、年金など、家族や生計を共にするという考え方がすみずみまであてはめられていることは事実だ。
しかし、こうした制度は姓が同じでなければ家族と認めないというわけではないと思う。高齢の父母が世帯主と別姓であることはめずらしくないと思う。遠隔扶養であれば、住所も違っている。それぞれの制度で、「家族」とか「生計を共にする」とか、そうした考え方を明確にして、その「グループ」を管理すれば済むはずである。
つまり、世帯を所与のものとせず、制度に応じたグループ概念を定義し、個人の所属を管理する方法である。
複数の家で餌をもらってる猫をあぶりだすことができるようになるわけだ。
マイナンバーはそうしたグループの設定・管理に、きっと役に立つだろう。
(そういうシステム・ビジョンは寡聞にして聞かないけれど)
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