システム・エンジニア

自分のことを「システム屋」と言うことがある。
昔、某コンサルの人(今は某大学の教授)が、会議や打ち合わせの席で「私はシステム屋ですから・・・」と言うのを時々聞いていて、便利な言葉だと思った。
その先生はその時どう思って使ったのかわからないが、「私はシステム屋ですから」というフレーズには「私は職人ですから」というニュアンスを感じる。整然とした理論体系があるわけではないが、経験と勘で最上のものを作ることには自負がある、そんな感じ。そして自分が慣れ親しんで体の一部になっている技術が、急激な技術革新で陳腐なものになって、もう直接には新しい成果を産むことはなくなる、残っているのはものづくりの智慧として昔語りになるようなものだけ、そういうところも職人的。

「システム・エンジニア」は、そういう卑下と自尊のコンプレックスが付着しないドライな言葉だが、システム・エンジニアというと必ず思い出されるのがアポロ計画のウェルナー・フォン・ブラウンである。
フォン・ブラウンは、自分の専門・職業は何かと聞かれたときに、システム・エンジニアだと答えたと伝えられている。
250px-Wernher_von_Braun.jpg

Systems engineering is an interdisciplinary field of engineering that
focuses on how complex engineering projects should be designed and managed.

(Wikipedia)

2年程前に、宇宙教育に関するイベントでJAXAの職員の講演を聴く機会があった。その方がフォン・ブラウンを意識していたかどうかはわからないが、ロケットを開発・打ち上げるプロジェクト全般を運用する仕事を説明されていた。
※ SE(システムズエンジニアリング)とは
システムの目的(ミッション要求)を実現するための工学的方法論(及び、その一連の活動)です。
なお、ここでいうシステムとは、ある目的を達成するために組織化された機能要素の集合であり、組織化により単なる要素和以上の特性を発揮するものです。(JAXA SE推進室ホームページ)

これらの例でわかるように、システム・エンジニアとは、システムあるところ、より正確にはあらゆる事象中にシステムを見出し、最適化までを考えるジェネラリストと考えるほうが良いと思う。

世間でいわれるシステム・エンジニアは、コンピュータ関係の技術者というぐらいの意味で使われる例が多い。そもそもシステム・エンジニアと名乗っている人でも、前述のようなシステムズ・エンジニアリングの意義を理解している人は少数で、「システム」は「コンピュータ・システム」の略だという意識なのではないだろうか。
ところで、講演されたJAXAの方は、「システム」と、を強調されていた(英文では通常複数形)。「コンピュータ・システムのエンジニア」ではないということを強調されたのだろう。
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