マイナンバーを重複発行

ネットのニュースで気になる記事を見つけた。
NHKのニュースでも流れていた(画像は、長野放送局のニュース画面から)。
2016-02-23_214940-crops.png マイナンバー>男性2人に同一番号 香川と長野で

毎日新聞 2月23日(火)11時21分配信


 全ての国民が固有の個人番号を持つマイナンバー制度で、香川県坂出市と長野市の2人の男性に同一の個人番号が割り振られていたことが23日、坂出市への取材で分かった。マイナンバー作成の基になる住民票コードが重複していたことが原因。2人の氏名の読み方と生年月日が同じだったため、長野市の男性が同市に転入してきた際、坂出市の男性が転入してきたと長野市職員が勘違いし、2人の住民票コードが同一になったという。

 坂出市市民課によると、坂出市の男性が2月上旬、高松西年金事務所(高松市)で年金を照会した際、住所が長野市になっていることを職員が見つけて発覚した。現在、トラブルは起きていないといい、今後、男性に新たな個人番号を割り振るという。

 地方公共団体情報システム機構(東京都)や長野市によると、長野市の男性が2010年ごろに同市に転入した際、前住所地の住民票が、何らかの理由で1998年に削除されていた。前住所地は不明として転入を受け付けたが、長野市職員が住民基本台帳ネットワークで男性を確認する際に、氏名の読み方と生年月日が同一だった坂出市の男性と誤認したとみられる。2人の氏名の漢字は1文字違いだという。

 マイナンバーは、同機構が11桁の住民票コードを基に12桁の個人番号を作成し、自治体が交付している。同機構は「一つの住民票コードには一つの個人番号が対応している」と説明。「自治体からもらった情報を基に作業している。同一の住民票コードが別々の自治体から届くことを予想していなかった」としている。2人に届いた個人番号で管理される情報は、長野市の男性のものだった

 ◇「重複確認の手段ない」

 坂出市の担当者は「住民票コードの重複は想定外で、個人番号が重複していることは分からなかった。全国的にチェックできるシステムがあれば」と話した。長野市戸籍・住民記録課は「転入時の事務ミスが原因。ただ、マイナンバーまで重複していたかは確認する手段がなく、坂出市に問い合わせている状況」と説明している。

【道下寛子、待鳥航志、山下貴史、川辺和将】


わかりにくい記事だけれど、要するに転入してきた人を別人と誤認して、別人の住民票コードを記録したということらしい。

転入者の前住地の住民票が削除されてたということだから、同じ名前の人の住民票を見つけてほっとしたのかな。それにしても、そうなら住所が縁もゆかりもないところになってることに気付かなかったのかな。

こんなことが起こるというのは住基ネットワークの問題である。
住民票コードもユニーク性が保証されているはずで、そこでなぜ同じ住民票コードが付されてしまったのか。
転入転出は住基ネットワークのもっとも基本的な機能のはずで、転入先での処理が終了したことが転出元に伝わるようになっていれば、その時にミスが発見できると思うのだが、どんな運用をしているのだろう。

住民票コードをナイショで使うような運用をしているからこんなことになるんだろう。


そしてさらに驚いたのは"マイナンバーは、同機構が11桁の住民票コードを基に12桁の個人番号を作成"というくだり。

話が違う!
私の思い込みかもしれないが、マイナンバーは他のものから絶対に推測されないように付番すると説明されていたのではなかったか。
この記事の説明だと、住民票コードがわかれば、マイナンバーもわかるということになるんじゃないだろうか。もちろん変換式は極秘なんだろうけど、クレジット・カード番号の生成ロジックがバレたように、いつまで隠しおおせるか。

今までの説明では、マイナンバーは12桁だが、チェック・ディジットが入って11桁分のサブスペースを使うということだったが、今回の説明だったら、10桁分のサブスペース(住民票コードも1桁はチェック・ディジットだったと思う)しか使っていないことになる。

私はてっきり、マイナンバーはランダムに発番されるものと思っていた
こんなことが許されるなら、マイナンバーの発行システムで69億円もかかるというのは、まったく理解不能というしかない。

そして挙句の果てに、重複発行などという事件まで起こしてくれる。
今回の事件では同一番号の複数のエントリがあったわけではなくて、別人の属性情報で上書きされたという現象のようだから、リアルの人間との対応はともかく、システム上は重複発行はしていないという言い方もないわけではないが、また、発覚したということは、住民票コードが重複発行されていたことを検出できたという手柄話だと強弁することもできるかもしれないが、本来なら、システム側が検出すべきことであろう。

マイナンバー制度を理解していないマスコミの記事だから、このとおりなのかどうかはわからない。システム機構の説明もあるけれど、マスコミにわかりやすいように本当は違うけど、わかりやすいように説明を変えてるかもしれないし、マスコミ側が勝手に勘違いして記事にしているかもしれない。
そんなはずはない、マスコミの報道は間違っていてほしいと願うのは私だけだろうか。

記事が本当なら、説明はともかく現象は本当だろう、絶対にあってはならないことが起こっている。
救いがあるとしたら、"2人に届いた個人番号で管理される情報は、長野市の男性のものだった"という点で、同じ番号で複数人を管理はしていないということ。

しかし、多分データを上書きしているだろうけど、上書きの正当性チェックぐらいするのが普通でしょうが。


こんだけ手抜きのシステムで、ウ千億円の経費だなんて、日本は豊かだなぁ。
総務省は、自治体が注意していれば防げたミスというようなコメントを出しているようだが、システムがきちんと設計され、そして、それがきちんと実現していたら、防げた、あるいは、自治体の職員に注意を喚起できたのではないか。

自治体の事務能力を信用していない一方、問題が起こったら自治体の能力不足といって責任を回避する、それが総務省の姿勢だと勘繰りたくなる。


ポリシーが定まらないから、システム設計がゆきあたりばったり。結果パッチワークの積み重ねで金を喰い、そういう作りだからあちこちにボロがいっぱい。ボロを隠すのもパッチワークで追加の投資。
これじゃ制度改定をしようとしたらシステムの挙動に自信が持てないから、塩漬けシステムへ一直線。

こんなシステムは自治体が考えたわけではないですよね。


さぁ、次は「ユアナンバー制度」の創出ですね。
"Can I get your number?"

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