ダブルチェック

shika_eiseishi_sample.jpg 先日、歯科の定期健診を受けた。
結果としては、早期の齲歯が見つかって、即時に処置してもらって終了。
「定期健診を受ける値打ちがありましたね」とは歯科医の言。

実は、歯科医の検診の前に、歯科衛生士が、歯周ポケット検査、歯垢・歯石除去などをしてくれるわけだが、歯科医が検診後「特に問題ありませんね」と言ったところ、衛生士から「先生、ここがちょっと……」と耳打ち。あらためて、念入りに見て虫歯を見つけたといういきさつがあった。

それほど軽いものだったので、当日の処置で済んだわけだが、もし見逃していたとしても次回の健診(半年後)までに、それほど進行するとも思えないので、歯科医が見落としたことも、さして問題ではない。この歯科がヤブとかいうような話では全然ない。

ではあるけれど、これほど軽く済んだのは、衛生士がきちんと見ていたお蔭である。
ダブルチェックが働いたわけである、この歯科がそういうシステムにしていたかどうかは別として。

医療機関では見落としが重大な結果をもたらすこともある。
もう30年以上も前に知ったことだけれど、胃がんの集団検診を実施している某検診機関では、ダブルチェックをシステムとして実施していた。
stomach_xray.jpg 集団検診では、多くの受診者の受診票・レントゲン画像を医師がチェック(読影)するわけだが、その検診機関では、最初に読影した医師とは別の医師が同じ資料を見て、先に見た医師の判定が異常なしでも、怪しいと思えば要精検に変更することになっていた。

その上、もう一つ重要なチェックが先行している。
胃のレントゲン撮影というのは、肺とは違い、相手が動く臓器であるため、アングルやシャッターチャンスが難しいそうだ。発泡させてバリウムを胃壁に付着させて撮るわけだが、病変があっても、バリウムの付着状態や、胃の動きによっては、きちんと画像に現れないことがあるという。

そこで診療放射線技師という人達は、病変の特徴をよく知っていて、つまり医師と同様の読影技術を持っていて、撮影時に怪しい場所を見つけたら、そこがきちんと写るように撮影する。
また、胃の集団検診では、6方位から胃を撮影することがマニュアル化されている(これを守らないと見落とした場合に医療過誤を問われるおそれがある)そうだが、その検診機関では、技師の裁量で、病変部位がもっとも良くわかりそうな方向・タイミングで、余計に1枚の写真を撮ることになっていた(検査料が高くなるので、検診機関間の価格競争では不利になる。質を問わなければ入札で不利になる)。

同じレントゲン検査でも、精密検査の場合は医師がずっと透視しているから、実際には受診者が検査台に載っている間にだいたい診断がつく(余程、見にくい病変でフィルムをじっくり見るような場合は別)。だから大したことがなければ、検査が終われば直ちに診断結果を伝えられる。
で、ふと思ったのだけれど、集団検診でも動画で記録しておいたらどうなるだろう。動画だと医師が読影するのは時間的に厳しいから、AIを使って自動化を考えたらどうだろう(静止画でも同じだけれど)。もっとも最近は一次検診を内視鏡でする傾向のようだが。


ダブルチェックはコストがかかる。
前述の検査機関のようにシステムとしてダブルチェックを行っていれば、それは明示的なコストになる。
歯科の例は明示的にコスト計算には入らないかもしれないが、優秀な歯科衛生士を雇うというところでベースのコストがかかっているかもしれない。胃の場合も、読影技術を持っている優秀な技師にコストがかかるだろう(育成もしているはず)。

世の中(政治の世界)では、コストをかけても、ダブルチェックではなくて、共振(フレームアップ)効果になる場合が多いようだけれど。

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